あの日は私はいつも通りパートで、私の子供と旦那は自宅で私の帰りを待っていた。

仕事が終わると私の携帯に電話が鳴る

名前を見るとオヤジからだ

オヤジは1週間前に私と口論になり家を出て行ってたから、あぁ反省したのか。
そろそろ帰ってきては?と言うつもりでオヤジからの着信に出た。

いつも通りのトーンで
もしもし?を言う

すると聞き覚えのない声が受話器から聞こえる

○○警察の者です

へ!?警察!?

まさか、家出中に万引きでもしたのかと思ったがすぐ違う事が分かった。
 
お父様のお名前は○○さんですね?

私「はい」

警「お父様が車の中で亡くなられてるのを発見いたしました。今すぐ警察署に来れますか?」

私「え。もしかして…自殺ですか?」

警「その可能性が高いですが詳しくは署でお話しします」

私「は、はい」
 
人はびっくりを通り越すと
泣けないし、パニックも起きず
それはそれは冷静だった。


私の叔母(オヤジの妹)に連絡し
オヤジが自殺したらしい
警察の人から連絡あって、すぐ来て貰えないか?って言うけど一緒に行ける?と聞くと
今まで聞いたことの無い低い声で「うん」と言った。

叔母を迎えに行き警察署に向かう。

でも、どこか他人事のようで
そんな自分で死ねる勇気なんてオヤジに無いよねー。

そうそう。ないよ。
 
何て車中話していたが
警察署に着くと、正面玄関横にオヤジの車が置いてあった。

あぁ現実なのか…
 
そっか…

と気が落ちたが
まだ半信半疑
涙は出ない

警察署の霊安室に連れて行かれた

ドラマで見る様に

顔に白いハンカチが掛けてあり
お線香が置いてあった

まだ、違う人であります様に
どうか、間違えでしたとハンカチをめくって警察の人が謝ってくれないかと思った

私「顔を見てもいいですか?」   

警「どうぞ」


いつも通り
寝てるみたいに横たわるオヤジだった。

あまりに寝てるみたいだったから
ねぇオヤジ!起きてよ!
ねぇ!オヤジ!と叫んだが目が覚める事は無かった。
  
そして人間が腐るとこんな匂いがするんだと腐敗したオヤジを見た衝撃は忘れないだろう。

なぜ家を出たのかは
またそのうち。