初めて梨加side
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てちに抱きしめられた…
今までない感じが湧いてくる
どうした...私...
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「つまり...梨加ちゃんはここがかゆい?」
志田くんに指で胸のとこを指しながらこう言った
「これはどういうこと?」
「お前さあ...てちのやつ好きだろ?」
「えっ...好きとは?」
「えー?とぼけてる?」
「?」
私は首を傾げながら志田くんを見つめた
「そうか...平手も大変だな…」
志田くんは私の頭を触ろとしたとき
-ガラガラ-
「なにしてんの?」
「あっ平手」
「何してた?」
「特に何も」
「触ろとしただろ?」
「はあ?お前と関係なくね?」
「梨加に触れるな」
「お前に言われたくないけど?彼女あるのに梨加のこともうほっとけ...!」
「はあ?僕は...」
私はてちの肩を軽く押して
「や...やめて」
「梨加...」
「志田くんに相談ことしてた...」
「なんの相談?僕に言えないこと?」
「うん」
「あっそ...」
「てちは帰る?」
「僕はねると帰るから…」
なんだか
心がぽっかりと穴が空いた気がする
私心持ってないけど
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『機械だって学習するのよ…これを忘れないように』
「そうか…博士が言ってた、機械だって学ぶもの、私にはまだわからないことがあるのは正しい」
なら、私がてちに向かっているこのもやもやの気持ちはなんだ
それを解析できるほどのスペック…私には持っているのだろうか?
「梨加ちゃん」
「どうしました?志田くん」
「そのもやもや…これを読むと少しわかるかも」
と、志田さんが渡したのは小さな本
「小説?」
「あぁー俺様厳選の人気ラノベだ、両片思いの同級生、いきなりの同棲生活…その中の女の子の感情描写に注意して、もし梨加ちゃんの気持ちに似ているのなら…その時俺が答えを言ってやるよ、梨加ちゃんのそのもやもやの答え」
「志田くんはこの気持ちの名前を知っているということ?」
「知ってる…とは言い切れないな…でもさ、もしその気持ちはその本の女の子と一緒なら…その気持ちの名前は知ってる、違うなら…それは俺の予想が外れたってことだけだ」
「分かりまして…かえって読んでみる」
志田くんはちゃんと私の頭を撫でて、ニコッと私に笑ってこう言った
「でもま、平手と友達として…俺の予想は外れた方がいいかも、例えあったとしても…梨加ちゃんそれに気づかない方が平手のため…というか長濱ねるのためになると思うけどな…けどそれこそ、梨加ちゃんは全く気にする必要はないけどね…これは戦いなのだから」
「戦い?」
「あー人間関係における最悪最低…それと同時に最高に甘い戦いでもある」
「矛盾してますね」
「そうだな、矛盾しているし…それに、恋しない人なんでいないよ」
「…そうですか」
こい?なんですかね?こいって?来い?鯉?
「でも…もし梨加ちゃんが平手のこと“好き”になったら…色々めんどくさいことになるから、そん時は俺にしといてもいいぜ」
「はい?」
「もち、冗談だけど」
「…志田くんは“こい”してますか?」
「してるよ、平手や長濱ねる以上に苦しいし反吐が出るほど胃が痛いほどな恋をしている、片思いだけど…けどこの話は梨加ちゃんもう少し恋について理解が出来たら、まだ話すよ」
「はい…今日はこの本で“こい”というものについて研究してみます」
「朗報待ってるぜ」
そう言って志田くんは手を振って帰りました、その前に彼はスマホをいじってある人に電話をした
スマホの上には
“ゆい”という名前が表示した…
もしかして、志田くんの“こい”の相手って、この人じゃないかと私は思ったけど…そもそも“こい”はどういったものなのかですら理解していないので…その話はまだ今度志田くんに聞きましょう
今日は新しい研究材料の解析を頑張りましょう。
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下書きに保存された約一年…やっとこれの存在を思い出しまして…デヘ
お許しください…
皆さんによいクリスマスを…
はるちゃん・・・より