本当はこれくらいできるはずなのに、緊張していつも通りできなかった・・・。
普通にすればクリアできるはずの事なのに、肩に力が入ってしまい失敗した・・・。
みなさんには、このような経験はありませんか?
応援している相手に、本番で実力発揮してもらうための言葉がけです。
「いよいよ本番。緊張するよな。
俺もそうなったことがあるからよくわかるよ。
でも、それは君がクリアしたいと、本気で思っている証拠!
今日まで積み重ねてきたものを信じて、思い切りやっておいで。
君なら大丈夫!」
このような言葉で、相手が持っている力を、出し尽くしてもらうための言葉がけのスキルです。
1.湧いてくる感情は消そうとしなくていい
自信がない気持ちや緊張感は、どうしても「あってはならないもの」、「なくす必要があるもの」と捉えられがちです。
ですが、感情は抑えようと思っても、自然と湧いてきてしまうものです。
暑い時には汗が出ますし、寒い時には震えが起きます。
それらと同じで、まったく自然な反応と捉えてみてください。
「そんな弱気なことではダメだよ!もっと自信を持って!」などと言ってしまうと、子どもは「自信がないと合格できないんだ」と思ってしまいます。
また、良かれと思って、「緊張しなくても大丈夫だよ!」と言ってしまうと、「緊張はしてはいけないもの」という思い込みを子どもに植えつけてしまいます。
子どもの気持ちは、よけいに「こんな自分では合格できない」とネガティヴな方向に行ってしまいます。
2.思い込みを差し替える
「自信がない」というお子さんには、こんな質問をしてみます。
「いつも自信満々でやっていることって何かあるかな?」。
冷静に考えてみると、何事においても、自信満々で取り組んでいることなどそうそうあるわけではないことに気がつきます。
「自信がなくてもできていることっていろいろあるよね」、「自信がなくてもできる力を持っているんだよ」と声をかけます。
そのことによって、「自信がないとできない」という子どもの思い込みを差し替えます。
「緊張していたら実力が発揮できない」という思い込みを差し替えていくのです。
大人が一緒になって、緊張を恐れるのではなく、「順調!順調!いい感じで緊張してきたね!」と緊張を楽しむ気持ちでいてあげましょう。
3.「やってきたこと」をふりかえる
この時期は、「できないこと」や「まだ十分にやり切れていないこと」を考えると、どんどん自信がなくなり、不安になっていきます。
準備というのは、どんなにやっても「これで完璧!」とはなかなか思えないものです。
本番直前には、「これまでやってきたこと」をふりかえり、「これもやってきたね」、「これもできたね」とできたことを数えてあげるようにすると安心感が湧いてきます。
追い込み勉強をする時間も大切ですが、これまでどれだけたくさん勉強してきたのかをふりかえり、「本当によくやってきたね」と認めてあげる時間も大切です。
もちろん、ふりかえることで、「あ!これもまだやっていない」と気づいて、不安になる場合もあるでしょう。そんな時も「今、気づいてよかったね」、「まだ間に合うよ」と肯定的な言葉をかけてあげてほしいと思います。
ですが、この言葉をかける側が「まぁ、どうせ無理だろうけどね。」とか、
「できるわけないじゃん。」という思いで、話していたらどうでしょう?
言葉は言葉でも、思いがネガティブであれば、効果が半減したり、場合によっては、ポジティブな効果が失われてしまう可能性があると、私は考えています。
私は、お伝えするにあたり、ものごとの捉え方や言葉選びのスキルをお伝えしていますが、「応援マインド」というものも同じくらい、大切にしています。
「応援しているよ!」
「君の成功を信じている!」
内側にあるこのような想いは、言葉、表情、声のトーン、態度となって、表面に現れてきます。
言葉数が少なくても、もしかしたら言葉なくしても、相手に伝わるものだと、私は考えています。
この応援マインドが相手の心と身体に届いて、相手の実力発揮を促すのです。
応援したい相手に、本番で実力発揮してもらうためには、言葉+『応援マインド』が大切というお話でした。
みなさんが実力発揮してほしい相手に対する、みなさんの応援マインドはいかがですか?