人生という料理
みなさんが地上にやってきたのは、人生という料理を味わうためなのです。
どんなにおいしいものでも、朝昼晩、毎日食べたいとは思わないでしょう?
どうしてかというと、みなさんは素材やアイディアしだいで、無限ともいえるほど豊かな味わいがあることを知っていますから。
人生の経験もまたそれと同じです。
甘い歓喜も、苦い体験も、味わわないかぎりほんとうには理解できません。
あらゆる感情や感覚は、実感されるためにあります。
みなさん、肩の力を抜きましょう。
「幸せだ」って、先にいいましょう。
「今日も一日、やりがいがあって心地良いな」と、先にいってしまいましょう。
すると、本当にそうなるんですよね。
人に良いことがあったとき、「良かったね」っていえることって、とっても素晴らしいことです。
みなさんは、それができる人だから、好感が持てます。
そう思っている人は、きっと私だけではないはずです。
「良かったね」は、魔法の言葉なんですよ♪
大きな勇気を持つには、大きな決意が必要です。
だから怖くなります。
大きな心がけを持つには、大きな努力が必要です。
だから、あきらめたくなります。
中学時代、剣道部に所属していた友人は、顧問の先生に「おまえは、試合をする前から負けている」と指摘されたことがありました。
どうしてかというと、審判の「はじめ!」のかけ声の直後に、無意識に一歩下がるくせがあったからです。
戦う前から対戦相手の気迫にひるみ、自分から逃げていたのです。
「怖くても、一歩前にでなければいけない。技術ではかなわないのだから、せめて、気持ちで負けないようにしよう」
「強い相手に勝つことはできないかもしれない。けれど、一歩だけ前に出ることはできる」
そう思うようになってから、友人は少しずつ変わりました。
市の大会で上位の成績を収めるなど、「一歩だけ前へ出る気力」が大きな結果につながるようになったのです。
変化に必要なのは、大きなきもっ玉を振るまうことではなく、「ほんの一歩だけ前へ出る果敢さ」なら、だれもができるのではないでしょうか。
小さな勇力なら持てる
「1センチ」前に進む大胆の積み重ねが、未来をつくります。
たとえ大きな根性は持てなくても、小さな勇力なら持てるはずです。
1メートル前に進むことができないなら、1センチでもいいから前に進みましょう。
少しでいいから、自分から行動してみましょう。
少しでいいから、今日のみなさんにできることをしてみましょう。
その「小さな熱情の積み重ね」が、大きな未来につながることを信じてみましょう。