話を「早送り」する技巧

 

 

ある日、リーダーの立場のDさんは、残業中のオフィスで「週明けすぐの急ぎの案件」について、後輩の女性社員と打ち合わせをしていたそうです。

 

 

 

 

そうしたら、その女性社員の携帯電話が鳴り、男性に断ることなく電話に出た彼女は、

 

 

 

 

「いま、少し上司に捕まっているから、もう少し待っていて。ごめんね」

 

 

 

 

といって切ったそうです。

 

 

 

 

そのとき、Dさんは「ああ、自分は彼女を捕まえていたのか」と思い、そのうえ彼女から「話が長いな」と思われていたことに気づきました。

 

 

 

 

あまりのことにDさんは笑い出してしまい、「ごめん。もう今日は帰っていいよ。疑問点があったら、メールして」と彼女を帰したそうです。

 

 

 

 

 

 

 

就業時間後とはいえ、上司と話しているまっただ中に私用の電話に出る若い女性はもちろん問題があります。

 

 

 

ですが、上司であるDさんの話も確実に長かったのかもしれません。

 

 

 

主観の違いはすさまじい、と感じました。

 

 

 

上司はていねいに説明しているつもりでも、部下はくりかえし巻き返し長いなと感じているかもしれません。

 

 

 

 

「今忙しいので、お話はこれくらいに」とはいえないし。

 
 
 

 

 

話の長い人を不快にさせず、話を終わらせる

 

 

 
 
 

そこでつくり上げたのが「話の長い人を不快にさせず、話を終わらせる」ものすごい言葉です。

 

 

 

 

不愉快にならずに、話を終えてもらう方法はたったひとつです。

 

 

 

 

少しでも早く「オチ」にたどり着くことです。

 

 

 

 

とくにお話し好きの場合、話にはオチがあります。

 

 

 

 

そのオチを言いたいからこそ、そこに行くまでのストーリーを長々と話してしまうのです。

 

 

 

 

聞き手が途中でさえぎった場合、このオチが言えなくなってしまいます。

 

 

 

不愉快になるのは、決まってこのようなときです。

 

 

 

 

簡単に言えば、きちんと「オチ」さえ言えればいいわけです。

 

 

 

 

そうすれば、気持ちよく話を終えることができます。

 

 

 

 

ですから、「オチ」に近づける質問をすることで、話を早送りするのです。