説得力は、交渉や提案、プロジェクトの推進など、様々なビジネスシーンで求められる能力です。
説得力がある人の特徴
説得力とは、「相手を納得させる力」や「相手の心を動かし、行動につなげる力」と言い換えることもできます。
説得力がある人には、大きく2つの特徴があります。
「話の中身そのもの」に説得力がある
「話し手の振る舞いや、醸し出す雰囲気」に説得力がある
この2つがきちんとおさえられていると、説得力はぐんと増します。
説得力のある内容にするための秘訣
相手が納得しやすい内容にするためには、2つのポイントがあります。
1 全体がストーリーとして整合している
説得力のある話は、論理展開が明確です。
ある主張をするためには、必ず「なぜそういえるのか」という根拠もひとまとまりで必要となります。
この2つの筋道がきちんと通っていると、相手に「なるほど」と思ってもらいやすくなります。
主張:「~だと思う」
根拠:「なぜならば~」
根拠は、推測ではなく「事実に基づいたもの」であることが要点です。
そして、事実は、一つの事柄に対して様々な角度からとらえることができる、目でみなければなりません。
ある特定の偏った事実を取り上げただけでは、信ぴょう性が低くなるためです。
2 相手の関心ごとをおさえている
説得力のある内容にするためには、あらかじめ「相手から指摘を受けそうな所」を考え、事前に対策をしておく必要があります。
できるだけ相手の立場になって、相手が気にしそうなことを洗い出し、実際に質問された時にきちんと返せるように、情報収集するなどして準備をしておきましょう。
説得力のある振る舞い
醸し出す雰囲気や人柄といった、話し手に不随する要素も、説得力を高めるうえで意識しておかなければなりません。
どのような人だと、説得力がある人と思われるのでしょうか。
自信を持って話す
話し手の人が自信なさげに話をしていたら、内容自体が良かったとしても、聴き手は「大丈夫だろうか?」と不安に感じてしまいます。
緊張する場面もあると思いますが、できるだけ落ち着いて、堂々を話すようにしましょう。
信頼される人柄である
みなさんも経験があると思いますが、「人として非常に信頼できる人」と「なんとなく信頼できない人」が、まったく同じ内容のことを話していた場合、前者の方により耳を傾けたくなってしまいますよね。
人柄による信頼は、「人間的な魅力」が源泉です。
様々な要素がありますが、共通点もあります。
たとえば、このような特徴を持っている人は信頼される傾向にあります。
相手の意見や価値観を否定せず、受容力がある
ミスをしても他責せず、謝罪できる
損得に関わらず、他人のために行動できる
口先だけでなく、きちんと約束を守る
勇気と責任感がある
実績や能力がある
ビジネスにおいては、人間的な魅力だけでは不十分で、当然スキル面での信頼も必要となってきます。
能力が高く、専門知識や経験が豊富で、きちんと実績がある場合は、その要素だけでも説得力の面でかなりプラスに働きます。
説得力を高める方法
説得力を高めるために、次の6つの方法を、日ごろから意識して取り入れましょう。
1 説得する相手について理解する
相手がどういうポジションの人か、どんな権限を持っているか、さらに組織の中でどういったミッションを背負っているのかを把握しましょう。
そして、「おそらくこういったことを気にするだろうな」「このような返しが来たら、こう返そう」と、事前に対策を練るようにしましょう。
2 論理的思考力を鍛える
「主張」と「根拠」の筋道が良く、論理展開に納得性が高いものは、説得力があります。
こういったストーリーの組み立てが上手くできるようになるためには、「論理的思考力」の向上が不可欠です。
論理的思考力は、様々なビジネススキルの土台となる思考力なので、ぜひ積極的に鍛えましょう。