どのような細かい約束でも、みなさんに対して真剣な相手ならば、それを必ず守ります。
ですが、小さい約束だからといって、これをないがしろにする人は、結局みなさんに不誠実であることがとても多いと思うのです。
「どんな約束でも守る」ことは、「相手のことを大切にしている」という気持ちのあらわれだからです。
1.待ち合わせ
約束の時間に、オンタイムで到着することができるかどうかは、かなり人の性格などにもよるものです。
どれだけ気を付けていても、時間通りに到着するのが苦手な人がいる場合もあります。
たとえば、自分のことを本気で思ってくれている人がお誘いをしてきて、「11時に待ち合わせね」といってきたとします。
にも関わらず、なんの特別な理由や用事もなく遅刻をするというのは、はっきりいって、今まで前例のないものです。
時間というのは、だれにとっても大切なものです。
遅刻をして相手の時間を無駄にするというのは、まぎれもなく相手に対するリスペクトに欠ける行為です。
2.お店の予約
それなりに経験のある方ならば「どこか適当にお店を探しておくね」ときます。
もちろんこちらは、安心して相手にお任せします。
とても「適当」とは思えない、抜群のセンスと気遣いを感じさせるお店を、選んでくれている人もいます。
「ごめん混んでてどこも予約できなかった~(笑)」と、なぜか当日会ってから暴露してくる烏合の衆もいるのです。
相手に対して好意があればあるほど、「せめて食事でがっかりさせたくない」「まずはお店で気分を良くしてもらいたい」「良いセンスだねって思われたい」という気持ちが働くのが人というものです。
これを当たり前にやってくれるかどうかというのは、「お店くらい、まあ歩きながら探せばいいか」と軽視せずにしっかりと観察しておきたい要点なのです。
自分で約束をするということは、相手に対して『私は誠実な人なんですよ』と働きかける機会を与えることです。
そして、自分でそのような好機を作っておきながら、それを自ら破るというのは、「この人の前では誠実でいたい」「誠実って思われたい」という感情がきれいさっぱり抜け落ちてるとしか思えません。
契約のような大きな約束は、だれもが守ろうとします。
ですが、大きな約束だけが、守るべき約束ではありません。
むしろ、小さくて、些細な約束を守り続けるほうが、相手に信頼されることがあります。
きちんと約束を果たすのかどうかに、その人の人柄が透けて見えるような気がします。
たとえ相手が忘れていても、こちらが忘れていいということはありません。
相手も覚えていないような小さな約束を守ることが、大きな信頼につながるのだと、私は思います。