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小説好き集まれ~!!
ただいま『雫』連載中!!!!!

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息が苦しくて、とうとう、息を吐き出してしまう。
すると、一気に海水が流れ込んできた。
暗闇で、助けを待った。
誰も来るはずがないと思っているのに。

気を失った茜は、生と死の境界をさまよっている感覚がある。
どっちへ行けば、生き続けられるのかずっと考えていた。
父と母が、守ってくれた命だから、私は生きなきゃいけない。
生きたい!! 死にたくない!
茜は、生と死の境目から抜けだし、目を開けた。
茜は、水中で辺りを見回した。
視界はくもっていてよく見えなかったが、周りがさっきよりも暗くなっていた。
海面がどっちなのかもわからなかった。
完全に方向感覚を失ってしまったが、きっと、さっきよりもずっと、海面から離れていっているのだろう。
涙が、海水と混ざった。もう、助からない。
そう思ったとき、どこからか、手を引っ張られた気がした。
これは、茜を死の世界へと連れて行くようなものだった。
茜には、もう助けなのかも、闇の手なのかも、分からない状態だった。
ただ、闇の手であっても、抵抗する気力なんてどこにもない。
ごめん。お父さんお母さん。私、生きられないかも。
急に、さっきとは違う手が茜のもう片方の手を力強く引っ張った。
すぐに分かった。今私を引っ張った手が、助けの手だ。
私、助かるんだ。生きていけるんだ。
その瞬間、闇の手だと思われる手が、するっと離れ、見えなくなっていった。
その一方で、助けの手は、暖かくて優しくて大きかった。
私は、この手を知ってる。昔、触れたことがある。


だんだん辺りが明るくなってきた。月明かりが、海面を突き抜けて目に映る。

とうとう、水の中から抜け出すと、新鮮な空気が吸えると思っていたが、
空気は入ってこなかった。
茜には、そんな感覚なんてないが、茜はさっきからずっと、気を失ったままなのだ。
大量の水をのんでいた。今まで茜が見ていた光景は、何だったのだろうか。
いきなり、茜に恐怖が襲いかかった。
私は、もう既に死んでいて、死の世界から、ものを見ているのではないかと気づく。
そうとしか、思えない。
いつの間にか、水中に居るという感覚がなくなっていた。
息が苦しいとも、思わなくなっていた。
どんなことよりも、嬉し涙じゃない。悲し涙が止まらないじゃないか。


砂浜で、私を助けてくれた人は、必死に心臓マッサージと人工呼吸をし始めた。
始めてから、10分。
急に現実に戻されたように、息が苦しくなった。
茜は、大量に水を吐き出す。
一気に楽になって、安心したのか、茜は、誰なのかもわからない人の手を握って気を失った。
その時、茜の顔にあったのは、かすかな笑顔だった。







パート8へつづく・・・・・・ー


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皆さん、洋楽好き?
まあ、好きな人も、好きじゃない人も聴いてみて。


3OH!3 の STARSTRUKK っていう曲。

3OH!3 は、Summer Sonic 2010 にででたよ。

ちょっと、おしゃれな感じでいいと思うグッド!

3OH!3 はいいよ!いま、はまってる。

オ・ス・ス・メ

なんか、好きじゃない人にはつまんない感じだろうけど、許して・・・。

3OH!3だけのもいいけど、Katy Perry とコラボしてる方が好きかも。

動画を載せたかったんだけど、禁止になってて。

ちょっと、興味ある人聴いてみて。
茜は、凌と別れ、透貴と真由と一緒に旅館へ戻った。
おいしいご飯を食べて、温泉にだって入った。
その後は、真由とまったり話してみたり、時々、透貴も部屋にやってきて、茜に話しかけた。
それが、なんか気まずくて、茜は外へ出た。
やっぱり、懐かしいな。昔は、ここに住んでたんだよね。
茜は、そっとポケットから、凌にもらった写真を取りだした。
何度見ても、泣いてしまいそうだった。
少し茜の目が潤んできたとき、後ろから、透貴がやってきた。
せっかく、外に逃げてきたのに。
そういえば、私は、いつの間にか内宮先輩を、良く思わないようになって、遠ざけてる。
悪い人では、ないはずなのに。
「どうしたの?外もこんなに暗いのにさ。一人じゃ、危ないよ。」
「・・・大丈夫です。そのうち、戻りますから。」
茜は、早く戻れと思いながら、冷めた口調で目も合わさず言った。
そんなこともスルーして透貴は茜が持つ写真に目を向けた。
「それ何?」
見せたくなかった。内宮先輩には。
同情されても嫌だし、先輩には、関係のない事だから。
「何でもないです。・・・そろそろ、戻ったらどうですか?」
茜は、写真をポケットへとすぐにしまった。


それでも、透貴は帰らずに、茜のとなりにいた。
「早く、戻ってくれませんか。」
すると、透貴は鼻で笑い出した。
「わからない?・・・諦めてないよ、僕は。力ずくでも、手に入れる。」
そう言って、透貴は茜を旅館の塀に追い込んだ。
茜は後ずさりした。透貴は、どんどん近づき、茜の肩をつかんで、無理矢理口を押しつけた。
怖い。そのときは、透貴を振り払い、自然に足が動いて走り出した。
自分でも、どこにいこうとしているのか、全く検討がつかない。



走って、走り続けた。
茜の後ろには、もう誰もいない。
茜だって、そんなことはもう、わかっていた。
それでも、なにかに呼ばれている気がしてならない。

足がゆっくりと止まった。
たどり着いたのは、夜の暗闇につつまれた海だった。
身体が、恐ろしさで震えだした。
その時、後ろで足音がする。
茜が振り向くと、そこには、かなしい顔をした真由が居た。
「茜、あたしが先輩のこと好きなの知ってるでしょ。」
茜は息をのみ、真由を見る。
「うん。・・・真由、わかって。キスは、わざとやったんじゃないの!私だって嫌だった。」
真由が茜を睨みつける。
真由が先輩を想う気持ちは半端じゃない。
そんなことは、見れば誰にでもわかることだ。
「嘘!! 嫌だったなんて嘘! あたし、知ってるんだから!
茜、先輩に告白されてた。・・・茜にやましいことがあるから、言えなかったんでしょ!
・・・・・・・告白、断ったのに、どうしてキスしてるの?・・・あり得ない!!」
真由は、茜の首から、ネックレスを奪って、海に投げ捨てた。
茜の大切な物だと知っていたからだ。
「やだ!!」
茜は、海を恐れていたにもかかわらず、海の中へ入り、手で底をすくうようにして探す。
どんなに探しても、見つからない。辺りも暗くて、透き通っている海水も暗闇の中では
海水がどんなにキレイなのかもわからない。
触った感触だけで探すのは、不可能に近い。どこらへんに落ちたのかも全くわからない。
探していると、いつの間にか、ずいぶんと奥の方へ来てしまった。
それでも、探し続けた。濡れた服が、茜の体温をどんどんうばってゆく。
すると、いきなり底が深くなり、足がつかなくなった。
ネックレスは見つからないし、泳げないし、周りには人もいない。
助けてくれる人なんて誰もいない。真由は、走って行ってしまった。


諦めかけ、もがくのをやめた。
すると、いきなり、母の言葉がよみがえった。
ーあなただけは、強くなって。一人でも歩けるようになるのよ。ー
私、なんで諦めてるんだろう。
まだ、強くなれてない。まだまだたくさんやりたいことだってある。
やだ!死にたくない!
茜は、もがいた。しかし、沈んでいくばかりで、前に進むこともできない。
助けて!まだ死にたくない!
茜は、心の中で叫んだ。

だんだん、力が抜けて、もがくことも出来なくなった。
意識が遠くなって、暗闇で、ブツッと切れた。







パート7へつづく・・・・・・ー
ちょっひとやすみ。

最近、暑くてさ~、北海道って言っても、じめじめしてるし。

本州と比べれば、わかんないけどね。

夏休みの宿題終わってないよ。

レポートが4つちかくあって、もー泣きたい・・・。


みなさん分かるよね? この気持ち。

夏休み前半にまだまだ大丈夫とかいって、調子こいてさ。

夏休みあと一週間だ~ってなって、苦しい思いするの。

よくありがちなパターン。

私の場合は、いっつもそうなんだ。

それでもパソコンの前へ。なんなんだ。このしょうもない行動。


間に合わなくて、そのまま学校行ったら思いっきり怒られるっつうのに。

休み明けにはテストもあるしさ。

もう先生の頭の中から宿題という存在を消したいよね。



ときに、私が勉強ヤダと口にする。

母は、「勉強が子どもにとっての仕事だからしょうがない。」 

いつもワンパターン。

誰か頭が良くなる方法をおしえてくれ~~~~~~!!!!!






死んだ父と母を見て、泣き叫んだのを覚えてる。

自然と涙が大量に溢れて、頬を伝った。
茜は息が荒くなり、耳に手をあてた。
茜の頭の中には、両親の死んだ顔しか浮かばなくなっていた。
「茜、・・・茜!!」
凌が身体を揺さぶった。
茜は、我に返り、息も正常に戻った。
「しっかりしろ!・・・・・思い出したのか?」
茜は頷いた。涙が止まらなかった。
あんなに、残酷な死に方だったなんて。
アメリカに、旅行に行ったときのことなんだと思う。
「お母さんとお父さんが、誰かに撃たれて・・・。
私なんかを、守ったりするから・・・。いや。もう、思い出したくなんかない。」
私が何故、記憶をなくしてしまったのか、今わかった。
私が、自分でこの記憶を消し去った。忘れたかったんだ。
いっそ、忘れてしまえば苦しくなんかない、親を恋しいなんて思わなくなる。
ずっと、心の奥深くで思ってた。これ以上、思い出したら私の心がもたない。
「大丈夫だ。・・・俺が、茜の苦しい記憶、半分持ってやる。そばに、居るから。
大丈夫だよ。支えるから。」
凌が茜の手を握って、優しく力強く言った。
なんて、暖かい言葉なんだろう。
なんて、暖かい手なんだろう。涙がもっと流れた。
なんだか、今の一言で、闇のどん底から、引き上げられたような感じがして、
今までにないぐらい、安心感があった。
「うん。・・・ありがとう。」
震えた声で言った。
ずっと、泣いて泣いて、やっと泣きやむと、凌は写真を茜の手にのせた。
「やるよ。この写真。茜が持ってた方がいいだろ。」
「ありがと。・・一枚もなかったの。家族の写真。・・・・・・・
私、ちゃんと自分の記憶と向き合っていこうと思う。一人でも、立って歩けるぐらい、
強くなりたいの。」
凌は、茜の一人で立って歩くという言葉に少し引っかかっていた。



茜は、凌の家を出た。熱中症だったため、心配して、凌が送った。
「ありがとう。・・・助かった。写真も、大切にする。もう、ここまででいいよ。
じゃあね。」
茜は、凌に手を振った。
そのとき、真由と透貴がちょうど戻ってきた。
「茜!!大丈夫?ゆっくりしてなくていいの?」
真由が心配してくれた。
凌は、透貴を見たとき、いいかんじがしなかった。
余計に、茜が心配になっていた。
透貴はなんだか危険なかんじがすると凌は、気にくわず、睨みつけると、
透貴は気づき、かすかに、にこっと不気味に笑った。





パート6へつづく・・・・・・-ペタしてね
突然思い出した。
両親との、大切な思い出。
私が転んで泣いたとき、母が私に何度も言った言葉。
ー茜だけは、どんなときでも泣いたりしない、強い女の子になって。
たとえ、一人になったって、一人で立って歩ける子になるのよ。ー
そう言った母の顔は何故そんなに、悲しいのだろうと思い、父に訊いたが、
教えてはくれなかった。
そんなことがあっても、家族は仲が良く、幸せだった。あの時までは。
父が死ぬ直前に、力強い声で言った。
ー茜、お前は生きろ。俺たちの大切な娘なんだ!どんなに苦しくなっても、生きろ。」
銃声が鳴り響き、私の前で、父と母が私の盾になって死んでいった。
空港に向かった茜は、真由、内宮と合流し、飛行機で沖縄へ。
沖縄につき、早速予約してあった旅館へと歩いた。
その旅館は結構大きいが、客はすごく少ない。
3人は荷物を置き、すぐに海に向かう。
真由と内宮は楽しみなようだが、その一方で、茜は
近づくにつれ、心拍がだんだんはやくなっているのが自分でもわかった。
海が見えてくると、確かにキレイだとは思うが、茜には悪夢がよみがえるだけの
景色に過ぎない。
そんなものを見まいとずっと下を向いて歩いた。
それでも、海に着くと、見えてしまうのだ。
大丈夫になると思ってた。慣れると思ってた。でも、ダメだ。
「ゴメン。私、旅館の方に戻るね。今日、ちょっと体調悪いの。
二人で楽しんできて。 またね。」
嘘だよ。体調悪いなんて。ただ怖いだけ。
茜は、海に背を向け、歩きはじめた。
すると、心配したのか、内宮が茜に近づいた。
「大丈夫?俺も一緒に行くよ。」
真由は一瞬顔をゆがませた。
協力しなきゃ。それに、先輩といるのは、なんかいい気がしない。
「いいですよ。先輩は、真由と遊んできて下さい。私は、ゆっくり休んでるんで。」
内宮は納得したらしく、真由と2人で海に向かって歩いていった。
1人になると、なんだか安心できた。


歩いていると、茜にはこの道が懐かしく感じた。何故かはわからない。
ただ、小さい頃、よくここを通ったような気がしてならなかった。


茜は、足が記憶しているのにまかせ、頭の中にはない道をひたすら歩いた。
アスファルトはあつく焼けていて、汗が噴き出てくる。
道のわきには、大きなひまわりがたくさん咲いていて、太陽が、何個もあるようだった。


歩き続けて、最終的に着いたのは、一軒の家だった。
その家には人が住んでいるようだった。
そこが何なのか確かめるため、茜は思い切ってその家の人に訪ねることにした。
そう決意したとき、その家から、ひとりの男の子が出てきた。
向こうが私に気づいたらしく、話しかけてくる。
「茜?・・・だよな。久しぶり。俺たちが7歳の頃以来だな。」
誰だかわからない。だって、記憶がほとんど消えてる。
「ごめんなさい。私、その頃の記憶、全く無いの。」
彼は、一瞬驚き、悲しい顔をした。
「そっか。・・・じゃあ、改めてよろしくな。俺は、高嶋 凌。」
凌は、優しく笑い、手を差し出した。
茜は、凌の手をとり、よろしくと言った。
その直後、茜はふらつき、倒れそうになる。
そこを、凌が支えた。
「大丈夫かよ。顔赤いな。今日も暑いし、熱中症だろ。とにかく家に入れ。」
茜が凌の家に入り、椅子に座ると、水をくれた。
水をコップ何杯か飲むと、すぐに調子がよくなってきた。

凌は、棚に入っているアルバムを取り出すと、写真を1枚見せてくれた。
それは、茜と凌の家族が一緒に写っている写真だった。
この頃は幸せだったのか、全員が満面の笑顔で笑っていた。
茜の父と母も写っていた。父と母の顔が思い出せなかった茜には、
その写真が、両親との思い出の破片だった。
このときから、茜は自分自身の中の記憶と戦うこととなった。




パート4へ つづく・・・・-ペタしてね
あぁ~ガーンショックだった~!!
パソコンがおかしくなるなんてさ。

それで 更新出来てなかったので、今から進めていきたいと
思います。
もう少し待っててくださいあせる


がんばりまっすメラメラ
 やっと学校が終わり、廊下を歩いている。
「あー! そうだよ。忘れてた!!あのね、あたし、旅行券3枚手に入れたんだ!!
お母さんが、友達と行ってきなさいって!!沖縄だよ!
夏休み、明日からでしょ。いこー!」
沖縄か・・・。怖い。
「ゴメン。私パス!」
茜はなるべく軽く言った。
すると真由は口をとんがらせた。
「もー!!つき合いわるーい。」
そんな真由に茜はため息をついた。
海って、多分、ずっと居たら慣れて大丈夫になるよね。
「うん。・・・わかった。行こう!沖縄!!それで、3人目は?」
茜が訊くと、真由は満面の笑みで言った。
「内宮 透貴先輩を頑張って誘うんだー。絶対にゲットするんだから!!」
先輩か。さっき告白されて、ふったばっかり。ちょっと、きついな。
茜は不安だった。3人一緒にいて、真由に嘘がばれないか。


放課後、すぐに茜と真由は内宮先輩の所へと走った。
茜は行きたくなかったが、真由を応援したいということで
しょうがなく行くことにした。
教室の前で、真由が先輩を呼びだす。
「真由ちゃんと・・木ノ下さん?・・・・・どうしたの?」
真由が照れながらも先輩の顔を見ていった。
「あの、・・・明日から夏休みですよね。
あたし、旅行券3枚持ってて、沖縄行くんです。だから、
あたしと、茜と、先輩で行けないかなって。行きましょう。」
先輩は少し悩んだ顔をした。
「いいよ。おもしろそうだしね。テニス部って、活動ほぼ無いから。
いつまででもいいよ。9時半に空港集合ね。ありがと。」
真由の目が輝きを増した。
「ハイ!!よろしくお願いします!!」
真由と茜はヤッターと言いながら帰っていく。
それを見守る内宮に友達が声を掛けた。
「はぁ~。透貴はいいよな~。勉強出来るし、もてるし。
っていうかさ、お前、あの隣にいた茜ちゃんにふられたんだろ?よく旅行なんて
受けたよな。お前、気まずくないわけ?」
内宮は少し不気味に笑った。
「僕は、ふられたからって諦めないさ。これはチャンスなんだ。
絶対手に入れてみせる。」
友達は、あっそ。まあ頑張れよ。とからかった。
内宮がその言葉にため息をついて苦笑いをした。
「それにしても、茜ちゃんって、そうとうかわいい。・・・かわいいっていうか、キレイ。
モデル並?いや・・・そこらへんのモデルなんかよりはずっとかわいいよな。
この学校の男子でも、告白して砕けた奴、そうとう多いってさ。」
僕もその一人だ。僕の場合は、砕けてもすぐなおるし。
茜にお似合いなのは僕一人だけだ。無理矢理にでも・・・。



茜は家のドアを開けて中に入った。
嫌だな。自分の叔母さんだとしても、家の表札の名前が違う家に住むなんて。
いつも叔母さんと叔父さんの目が冷たく感じて、こわい。
でも家に住まわせてもらっているのだから、どんなことでも言うことをきかなければと思う。
茜はいつ両親が死んでしまったのか。何故、死んでしまったのか、全く記憶がない。
いつかわからないけど、急に頭が激痛に襲われて、気がついた頃にはそこだけ何も覚えていなかった。
両親との少ない思い出さえも一緒に消えてしまった。
茜は両親の顔もハッキリとは思い出せないでいた。
叔母さんや、叔父さんに、写真を見せてくれと昔言ったけど、
叔母さんは、そんな物全て燃やしたと応えた。
茜は、何も言うことが出来なくなって、ずっと忘れたままだ。
いつになったら、思い出せるだろう。



沖縄に行く当日になった。
内宮先輩がいるが、茜は楽しみだった。
冷たい目を向ける叔母さんと叔父さんから離れられるのだから。
茜は空港へと走った。
茜の首には、船の碇のチャームがついたペンダントがあった。
歩く度に、碇のチャームが揺れた。




パート3へつづく・・・・ーペタしてね
ペタしてね「 雫 」    



急に、叫び声が聞こえた。
でも、声は小さく聞こえる。
声よりも、ゴポゴポといった音の方が大きい。
そう、その音は、水の音。
あぁ、息が続かない。もう、ダメだ。
茜は水中で空気を吐き出した。一気にしおからい水が入ってくる。
足は底につかなくて、息もできなくて、ただ、海底に沈んでいくばかりだ。
もがいて、もがき続けるけど、全く上にいかなくて、諦めかけた。
そのまま茜は、気を失う。




すごい勢いで茜は飛び起きた。
ため息をつく。
また、昔の夢。毎日これで飛び起きる。
茜が7歳の頃、沖縄の海で、溺れたのがトラウマになっていて、
未だに海に行くことができない。近づくことすら怖い。
そんなことを考えていると、もう7時半を過ぎてしまった。
茜は、急いで制服に着替え、家を出る。
「叔母さん、行ってきます!」
高校に自転車で向かう。
途中に親友の真由と会い、急いで自転車を走らせた。
茜たちが通っているのは、東京都の山城高校。またそこの教師が遅刻や
服装に厳しい。遅刻をすれば、すぐに職員室行き。
ようやく学校に着く。
「はぁ~。なんとかセーフ!!」
セーフじゃないよ。真由・・・・。
10分もオーバーしてる。
茜と真由は教室に入る。クラスメイトがいっせいに2人を見た。
教壇には、一見にっこりしてて、実はめちゃくちゃ怖い担任がいる。
あ~。睨んでるよ。担任めっちゃ睨んでる。
少し笑いながら担任が言った。
「おはよう。・・・さて、行こうかぁ。仲島 真由と木ノ下 茜。
委員長ぉ、出席とるのよろしくぅ。」
担任を含めた3人は入ったばかりの教室を出て、職員室へ。
真由は思った。(これって、やっぱり説教・・・だよね。)


職員室に入り、担任が座ると、職員室に怒鳴り声が響く。
周りの先生は担任から距離をとり、目をそらす。
2人とも一度も遅刻はしたことが無く、ここまでとは
思っていなかった。
なんとか長い説教に耐え、教室へ戻った。
「ヤバい。耳が変になってる。聞こえずらい。」
真由は耳を気にしていた。
あそこにいた先生達もではないだろうか?


廊下を2人で歩いていると、テニス部である、内宮先輩が走ってきた。
茜と真由は帰宅部でふだんは、あまり会わないが、真由は結構塾で会うらしい。
すごく良い人で、かっこよくて、すごくもてる。
「木ノ下さん、ちょっと来て。すぐそこまでだから。」
茜は知っている。真由が、内宮先輩のことが好きなこと。
真由は心配そうな顔をした。
茜は大丈夫だという思いを込めて少しうなずいた。
そして、先輩について行くと、この時間人が少ない食堂に着いた。
先輩は茜の方に振り向くと、まっすぐ茜を見た。
「木ノ下さん、僕さ、木ノ下さんのことずっと気になってて、
・・それで、付き合ってもらえないかな?」
茜の答えはすぐに出た。
素敵な人だとは思うけど、好きなわけじゃない。
それに、知っていながらも、親友の好きな人をとるなんて、私には無理。
「ごめんなさい。私、好きじゃない人とは付き合えませんから。それじゃあ。」
茜はすぐに立ち去った。
すると後ろから、先輩に手を引っ張られた。先輩はそれに気づいたようだ。
「あ、・・・ゴメン。」
すぐに手を離した。茜はそのまま歩いて先輩から離れていった。
さっきと同じ場所で茜を待っていた真由は戻ってきた茜に歩み寄った。
「何、・・・話してたの?」
真由に真実を言ったら、どうなるだろう。
「私、内宮先輩と生徒会同じだから、その関係でちょっと話してた。」
私、嘘言った。真由、ゴメン。
「そっか。・・・よかった~。てっきり・・・・。」
真由の表情が少しゆがんだ気がした。
このまま嘘を隠し通せるだろうか。
もし、ばれたら、どうなるんだろうか。
そんなことが、茜の頭を埋め尽くした。




パート2へ つづく・・・ー