先日、この作品を買ってくれたお客様のところへお届けに行った。うちから20分先にある家でメールだけのやりとりだったのでどんな人かもわからず、ドキドキしながらドアをノックして、始めてこの絵の里親(大げさな呼び方ですが。笑)に会った。3歳の息子さんがいるという夫婦でとても素敵なお家でした。成り行きは、ここのお家の奥様が突然メールをくれて、旦那の働いている仕事場の建物にあなたの絵が飾ってあって、とても気に入っているので作者を探していてたどり着いたとのこと。同じものをうちにも作ってもらえませんか?という依頼だった。全く同じものをというのは始めてで戸惑ったけれど、せっかく見つけてくれたので了解した。穏やかそうな家族で、とても気にいったと言ってくれたので一安心。お家に入ってすぐのリビングの一番目立つところに絵を飾ってくれた。作品とは「またね。」と心の中で呟きお別れ。
そんな平和な話なのだけれど、もともとこの作品を作ったきっかけは、ある壁画を家に描いて欲しいと依頼を受けたところの奥さんが、Mt.Hoodをテーマに絵を描いて欲しいと言っていたので心を込めて作ったもので、値段も承諾されていた。しかしできあがって連絡をしたところ「うちの旦那が乗り気じゃない。」と言われ受けとてもらえなかったという過去がある。え?壁画の支払いも済んでいたので油断して半額前払いというステップを怠ってしまったから何も言えず、そうですかじゃあ仕方ないですね。っと言って家に残っていたもの。もちろんフリーランスで仕事をしているとその分の収入がないのは辛いけど、それよりなんだか求められないものを作ってしまったのかという脱力感が悲しかった。いや、それなしでしょ。って心の中で思いながら、でもゲイブ(うちの旦那)は気に入ってくれたので家にそのまま残っていた。
しばらくしてRACC
というポートランドの団体が公共の場で飾るアートの買取の募集をしていると連絡をくれたので出展してみた。そしたら買い取ってくれて今回連絡をくれた家族の旦那さんの目に止まったという流れになった。
このでき事からの学び:心を込めて作っていれば誰かの心と通じることができるということ。作品は自分の元から離れたら、もう自分とは別に生きているということ。結局、誰にもらってもらうとか喜んでもらうとかいう前提に、その作品に心を込めて作ることで繋がる先が無限にあるということ、かな。
あの家族に毎日目にしてもられるこの作品。込めたエネルギーを与え続けてくれますように。


