ある日、苦手な先輩から翌日の仕事の注意点の指導を受けていた時のこと。

先輩は決して間違ったことは言いません。
僕は仕事だからなのか人と接すると固くなり、たまに挙動不審に思われ、あまり良い印象を持たれないと注意をされます。
常識がないところもあったり、失礼な態度をするところなど。
僕にも悪いところはたくさんあり、少しずつでも直していきたいと思っています。

先輩からすると、同じ会社の人間が僕のような人間だと、不安になるのも当然です。

悪態をつきたくなる気持ちもわかります。
なにも言い返せなくなり自信を失うような鋭い一言をピシャリと言われることも何度もあります。
今年に入ってからは、僕も好戦的になり、少し口答えもするようになってしまいました。
可愛くない後輩です。

ただこの日は、先輩は口調も表情も穏やかに話し始めました。
「自分は仕事をさせていただいていると思うこと。してやってると決して思わないこと。自分の技量を越えることでも限られた時間の中で終わらせなきゃいけない。悔しい、情けないと思いながらやればいい。相手の方も今の時期は忙しいのに対応してくれています。その行為に感謝すること。へりくだって、相手を敬うこと。そう思って過ごしていれば何か変わるはずです」

感謝の気持ちを持つことの大事さを苦手な先輩から教えられて、自分が今までトゲトゲした気持ちを向けていたことが恥ずかしく、自分の馬鹿さ加減に申し訳ない気持ちになり、目が痛くなるほど泣きました。

たくさんの人間関係で苦手な人はいると思いますが、自分の壁になって教えてくれる存在なんだと思いました。

少しずつ、先輩を苦手と思う気持ちが薄れているような気がしています。