今回、取り上げる映画は、「ボディガード」(The Bodyguard,1992)。

この映画は、ヒロインのホイットニー・ヒューストンが歌う『I Will Always Love You』(アイ・ウィル・オールウェイズ・ラヴ・ユー)があまりに有名ですね。

また、あの明石家さんまさんがこの映画が好きで、主人公のボディガード役を演じるケビン・コスナーの髪型を真似をして、ずっとその髪型を変えていないというくらいですから、ケビン・コスナーが相当役にハマっていた映画といえます。

 

さて、今回わたしがいいなと思った会話は、歌手のレイチェル(ホイットニー・ヒューストン)が、彼女のボディガードのフランク(ケビン・コスナー)をデートに誘い、フランクの行きつけのレストランでの会話です。

ふたりとも饒舌ではありませんが、ユーモアを交えた軽妙なやりとりをしています。

 

(落ち着いた店内。カントリー調の音楽が流れている。)

Rachel: Your kind of place? 

Frank  : Yeah.

R: Your kind of music?

F: Absolutely.

「あなたは普段こういうお店に来るの?これがあなたの趣味?」とレイチェルは聞きます。

 

R: You figure no one can get by you here, huh?

「ここなら何一つ見落とすことはないということね。」

この文章だけなら、意味が分かりにくいですが、フランクはボディガードのプロです。

静かでゆったりとした音楽に、広々とした店内を見て、レイチェルはからかいます。

 

F: If someone's willing to swap his life for a kill, nothing can stop him, Rachel.

「命がけで来られたら、そいつを止めることはできないよ。」

レイチェルの冗談に対して、フランクはあえて真面目に答えます。

 

R: Great! What do I need you for?

「なるほどね。だとしたら、あなたはどうして必要なの?」

F: He might get me instead.

「そのときは、身代わりにでもなるさ。」

R: And you're ready to die for me?

「わたしのために死ねるってこと?」

F: It's the job.

「それが仕事だからね。」

R: And you'd do it? Why?

「それが本望だってこと?わからない。どうして?」

F: I can't sing.

「ぼくは君のように歌えないからね。」

R: Maybe there is some glory in saving a president or somebody, but just anybody?

「大統領を守るなら立派なことよ。でも、だれでも良いってことはないんじゃない?」

F: You mean like you?

「たとえば、君のことを言っているの?」

R: Yeah, like me.

「わたしのこと」

F: It's a matter of conditioning and discipline.

「それはね、訓練と心構えの問題さ。」

R: I don't trust discipline. I know at that crucial moment I'd cop out.

「心構えなんて信じられない。命が問題になったら、私だったら逃げちゃう。」

F: It happens.

「それが普通だよ。」

R: But not to you, firece Frank.

「あなたは普通の人ではないものね。」

F: It happens.

「誰にも起こりうることさ。」

R: So, have you ever liked anybody?

「誰かを好きになったことはある?」

F: What do you mean?

「誰かとは?」

R: Like me, a girl?

「私みたいな女性を好きになったことがある?」

F: Yeah, a long time ago.

「昔ね。」

R: What happened? Do you mind if I ask?

「聞いてもいいかしら?」

F: Do you mind if I don't answer?

「答えないといったら?」

R: I don't want to pry.

「無理して聞こうとは思ってないわ」

F: Oh, yeah. I can see that.

「そうかな?顔に聞きたいと書いてあるよ」

R: What? She didn't die, did she? While you were protecting her, she got killed, right? That's not it, is it? That's it, is it?

「まさか、あなたが護衛していた女性は死んじゃったわけじゃないわよね?」

F: Nobody's perfect.

「誰にでもミスはあるさ」

R: I'm sorry, Frank. I'm sorry.

「ごめんなさい、フランク。」

F: No. Nice try, though.

「嘘だよ。でも、惜しいな。」

R: Frank!

「もう、フランクったら。」

F: It was less dramatic than that. She didn't love me anymore. Can you imagine that?

「現実は、そんなにドラマチックじゃない。僕が愛した女性は僕のもとを去った。言っている意味が分かるかい?」 

R: No, not really. So, is this a full-service date, Frank? I'm just asking to dance. Come on. You can dance, can't you.

「いいえ。ところで、きょうは最後まで付き合ってくれるのかしら。ダンスを踊りましょう。」