認知症の母の介護を始めてから4年ほどになります

 

 

父が亡くなったのは一昨年の12月

 

 

危篤という連絡を受けて父が入院していた病院に母を連れて行きました

 

 

既に意識のない父の体を母が揺すりますが当然反応はありません

 

 

「ダメだぁ」と呟く母の顔はなぜか笑っていました

 

 

私は「母は今どう感じているんだろう?」と不思議な気持ちでその様子を見ていました

 

 

 

 

 

 

今朝の母は最近にしては珍しく調子がよく、笑顔も見られ、朝食も食べてくれました

 

 

テレビを見たりしながら過ごしていると

 

 

母  「お父さんは?」

 

 

私  「お父さんは一昨年病気で亡くなっちゃったでしょ」

 

 

これはいつものことです

 

 

亡くなったことは理解できてはいるけど時々忘れてしまう

 

 

「えぇっ、そうなの?」と驚いたり

 

 

「そっかぁ」とすぐに納得できたり

 

 

返ってくる反応は大体この二つですが今朝はいつもと違いました

 

 

 

突然ガクンと落ち込んで「うーーー」と言いながら泣き出しました

 

 

 

私  「どうしたの?寂しくなっちゃったの?」

 

 

 

頷く母

 

 

 

あまりにも落ち込んでいるので遺影を持ってきて母に渡しました

 

 

 

手に持った遺影を見つめていた母が突然

 

 

 

チューっと遺影の父の顔にキスをしたんですキスマーク

 

 

 

「お父さんの写真にチューしてあげたら喜ぶんじゃないの」なんて冗談を以前言ったことはあったけど

 

 

本当にしたのは初めてです

 

 

あまりの驚きに私は笑ってしまいましたにひひ

 


 

 

 

 

 

 

生前の元気だった頃の両親は決して仲が良かった様に娘の私には見えませんでした

 

 

兄が中学の時に登校拒否になり、その教育方針か何かで意見が合わず

 

 

父はそのことには全く関わらなくなり母が全て対応していました

 

 

父は会社を退職後は映画舞台鑑賞、友達との旅行などで母を置いて出掛けてばかり

(父の言い分としては家に居場所がないとのことでした)

 

 

そのことで母はよく愚痴を言ってたりしました

 

 

父親のせいで母ばかりが苦労していると私も思っていました

 

 

それなのに父が亡くなってから母は「お父さんは良い人だった」とよく言います

 

 

なんでだろう?

 

 

よくよく思い出してみると認知症になる前の母は

 

 

「お父さんがいなくなったらどうしよう」

 

 

「お父さんが働いてくれいるから生活できてる」

 

 

と言っていました

 

 

父は母方の私の祖父母の介護を嫌な顔せず手伝っていたこともあったし

 

 

認知症になった母を見て「可哀そうだ」と泣いていたこともありました

 

 

亡くなる前、母を見舞いに連れて行くと父はとても喜んでました

 

 

なんだかんだで実は想い合っていたんだなぁドキドキと思ったら涙が出てきました

 

 

 

 

 

正直、母の介護は毎日ツラいです

 

 

私自身精神的に弱い人間なもので

 

 

こんなにツラいなら死んでしまいたいしょぼんと思うこともあります

 

 

母にもう死んでもらいたいとひどいことを思うことも度々ですダウン

 

 

本当にツラい汗

 

 

でも今日のように介護してて笑えることもたまーにあったり

 

 

母が笑ってくれたら嬉しくなったりクラッカー

 

 

やっぱり母のことが好きなんだなぁと思います