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Amebaでブログを始めよう!

 

 

あれはちょうど1年前のことです。

 

 

街はホリデーシーズン一色。

 

騒がしいこの街は至る所でYear end partyが開かれていました。

 

その日の仕事も落ち着いてやっと一息ついたとき、

 

「今から会えない?」

「さすがに急すぎるか。。今近くまで来てて」

とLINEがきました。

 

その夏に壮絶な流産を経験した私は、何もかもに絶望しかけていて

ただ日々をこなすだけで精一杯。会社や友達との飲み会もすべて断って

静かに過ごすことだけが気持ちを維持してくれていました。

 

 

2ヶ月に一度ほどのペースで連絡してくるその彼とは、

定期的に”何人かで”お酒を飲む仲でした。

 

 

5歳年下のその彼からのメッセージを見て

自分が若かった頃を思い出します。

 

予定は未定、

1日は長くて、

ノリだけでどこまでも行ける―

 

そんな時期もあったな…と思い返しながら

「今日は予定あるからごめん。」

と適当な理由をつけて返事をしました。

 

流産をしてから周りに妙に気を遣われているのを感じていたのもあってか、

ふわっと入り込んできた彼のメッセージが

気持ちを緩めてくれた感覚をよく覚えています。

 

「でも、金曜日ならいいよ」

とも付け加えていました。

 

――

 

 

金曜の仕事終わり、彼は私のマンションの前まで迎えに来てくれました。

 

 

私を待つ彼に一瞬見惚れてしまったことがバレないように普通を装いました。

 

2人で飲みに出かけるのは初めてでした。

 

 

 

 

ビールで乾杯し、お互いのキャッチアップをしつつ

 

ふと会話が途切れたところで、彼は落ち着いてこう言いました

 

「AKOさん、俺と2人にならないようにしてるでしょ?」

 

 

 

最初に会った瞬間から、

この人とは2人きりになってはいけない

と感じていました。

 

お互い既婚者。

 

何も起こってはいけない。いや、別になにかが起こるだろうと予想していたわけじゃないけど…

でもなんとなく、2人にならないようにしようと

飲み会はいつも誰かを誘うようにしていました。

 

そしてその思惑は、バレていました。

 

 

「気づいてたんだ…(苦笑)」

 

「俺はずっと2人で飲みたかった」

「前もって計画すると必ずAKOさんが誰か誘っちゃうからなかなか2人になれなかった」

「だからこないだ計画性もなく急に連絡したら会えるんじゃないかって。正直駄目だと思ってたから嬉しい」

 

そんなことを言っていたように思います。

 

 

その日から2人の関係性は、

 

 

やっぱり変わってしまいました。

 

 

 

 

 

 

お互いがお互いに、恋をしていました。

 

 

 

彼が私のことを好きだと言うたびに

苦しくなりました

 

私は言えませんでした

 

素直になったところで、

この関係が "going nowhere" であることは、わかりきっていたからです

 

何より、

気持ちを言葉という形にしてしまったら

後戻りできなくなるのが怖かった

 

 

 

 

 

 

 

そして、一線を越えることはありませんでした

 

 

お互いがお互いを思いやって

楽しい思い出のまま終わらせようと

 

 

求めすぎず

ただ楽しい時間を共有できたことに

それ以上でもそれ以下でもない

時間と関係性が持てたことに

 

感謝の気持ちで涙が出ました

 

お互いが今その存在である裏には

お互いのパートナーがいるということをリスペクトして

理不尽にこの関係が終わらないように

 

 

きっと若い頃なら、

ただ自分の感情に正直に

周りを傷つけ相手を傷つけ

自分を傷つけていただろうなと思います

 

 

 

 

 

 

お別れの日は決まっていました

 

最後の瞬間は、地下鉄のホームでした

 

ちょうど逆方向のお互いの電車がホームに入ってきたところで、

またすぐに会うかのようなふりをして

「じゃあね」

と軽く手を降って電車に乗り込みました

 

 

振り返ることなく、電車は出発しました―

 

 

 

楽しい思い出をありがとう

思い出すたびに癒やしを与えてくれるような記憶を共有してくれて本当にありがとう

 

どうか、お元気で。