友人の結婚式でのお話です。
指定された席の中に高校時代の友人がいました。
結婚式特有のおめでたいムードの中お話をしていると現在も独身ということでした。
二次会の席で隣になりお互いの近況報告をしていると結婚式のムードに高揚したのか
「俺も早く結婚したいなあ」とつぶやいていました。
(彼女さんもいないとのこと)
その方は営業所の店長で高身長かつ顔も整っていたので、ついつい結婚されているのだと思い驚きました。
(今になって職業や外見から判断をした自分が恥ずかしいです)
「会社に良い人とかいないの?それとも出会いがないとかなの?」
「うーん、女性と食事に行ったりもするんだけどね。なんか考えすぎちゃってね」
女性と言うところが素敵だなと思った。
「相手のことを?」
「いろいろねえ。大人でいなければいけないと思うと素を出せなくて結局フェードアウト的な?
あとは食事に行くとさりげなくボディタッチしてくる子とか、とにかく褒めてくる子とか、質問攻めとかインタビューかよってね。
ボディタッチとかされるんだけど、それが本当にさりげなく肩を叩いてくるみたいなさ、俺は絶対だまされないぞってなる」
モテる人なんだなとすぐに分かった。
「なるほどね。考えすぎというか相手はあなたのことが好きだからそういう行為をするんだと思うけどね、例外はあるけど」
「例外ってなに?」
「うーん女性は少なからず思わせぶりな態度をしたがる子がいるからね、興味のない男性にもそういうことをする子って普通にいるんだよね」
「でしょー!ぶりっこ女子が本当に無理なんだよね、ぶりっこ女子も俺のことなんか何も思ってないんだろうけどさ。どこから出してるか分からない高い声とまったりした口調、お酒を飲むと比例するようにもっと話声のスピードがゆるくなっていくのとか、何がいいんだかって面倒な性格だよね俺」
あなたには思わせぶりではなく本気だと思うよ。とは言わなかった。
「ぶりっこ女子と過去になんかあった訳?」
「何もないけどさ、会社の飲み会とかでそういう子に鼻の下伸ばしてる男性をみると情けないなって思うからかな」
「そうなのね。じゃあ世の中の男性がぶりっこ女子に屈しない世の中になったらぶりっこ女子のこと好きになれるかもね」
「うーん。もし世の中がそうなっても俺は屈しないと思うわ」
終始笑いながら久しぶりに会った彼と女子会のような話を続けた。
(彼は猛烈にアタックされると引くし、自分からもアタックはできないという。魔王の城にたどり着くことのできないバグゲーを女性にさせているようなものだ)
この短い会話の内容からは想像できないほど語り尽くしました。
彼のような男性が世の中いることを心から感謝いたします。
その子たちの思い通りにならない難攻不落のイケメンがいることに。
(ぶりっこの女性に全く恨みはありません。いえ、少しはあるかもしれません)
この人になら内側に住み着いたこの子を紹介してもいいかなと思いました。
ちなみに、後日彼と。