最近は仕事に加えて、趣味文化講座とシャレて、「AORキーボード、作曲講座」なんてものやっております。



デヴィッド・フォスターのキーボードの弾き方作曲法アレンジは…なんて。



楽しいです。





さて、あと1時間で新大統領が誕生します。



アメリカ国民にとっては超大イベントです。



もうひとつのオリンピックかどうかはともかくとして、勝利した当選者の緊張に引き締まった表情を拝む4年に一度のイベント。



今回は民主党(デモクラット)のオバマ氏。初の黒人大統領であり、初のハワイ州生まれの大統領であり、初の1960年代生まれの大統領です。きっとアフリカン・アメリカンの皆さんは筆舌にできぬ、感慨深い時を迎えていることでしょう。



正に、アメリカ史上稀に見る瞬間を迎えようとしています。




1968年、かのロバート・ケネディは言いました。



「いつか、そう遠くない日に黒人大統領が誕生するだろう」



ちょうど40年後にそれが実現してしまいました。



そんなオバマ氏はこうして、スピーチにおけるカリスマ性からあっという間に人々を引きつけ、頂点に上り詰めました。




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この就任前、ブッシュ大統領退任前から「President-elect」として、“Office of President-elect”をメディアの為にフル活用し、メディアでも良く使われた表現「Co-President-共同大統領」なんて皮肉っぽくもぴったりな表現。まるで既に大統領かのようなアクティブっぷりでした。



それにしてもこんなにインターネットをフルに生かした大統領(当選者)は彼が初めてではなかろうか。


今はアメリカにとって(世界にとってもだけど)大変な時。こういう時のアメリカを見ていると正直とても日本人としてはうらやましくなる。どちらの政党が政権についていようが、アメリカ国民、市民が社会、政治、国家についてどんな思想を持っていようが、絶対に超えてはならない一線を守ることは忘れない。それは自分の国をつぶす、ということ。


本当に国が、社会が何らかの要因によって破壊される寸前になれば、一致団結して力をあわせて守る。見苦しいけんかや不毛なやりとりでぐだぐだになり自身をがんじがらめにすることなど一切ない。社会人としての、Associationの一員としての意識が根底にあるということ。いざという時には危機意識、センサーがちゃんと主体的に能動的に働くのだよね。どこかの国とはちがうね。



さて、Future-former-President Bushも Soon-to-be-the-44th President Obamaももうすぐ就任式典会場に到着することでしょう。


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それにしても面白いこと、これからの注目点がポツポツと。



ブッシュ政権では、州知事1期しか勤めてことがなかったブッシュ大統領に、外交経験たっぷりかつホワイトハウス内を取り仕切ったこともあったチェイニー副大統領のコンビ。そして今回のオバマ政権では、政治家としては議員経験が何年かあるくらいのオバマ大統領に、コレマタ外交経験たっぷりのバイデン副大統領。


これで、オバマ氏が内政、特に不況に集中する間は特にヒラリー国務長官とバイデン副大統領コンビでしばらくは外交に取り組むのでしょう。そういえばブッシュ政権の国務長官はライスさんでした。


あと様々な要素、彼の良さである絶妙な寛容を魅せるセンスが彼の魅力に隠れて気になるところ、下手したらオバマ政権がつぶれるくらいの出来事が起こりかねないような要素も多々ありますが、まだこれからですし、静かに見守りたいものです。


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それにしても思い出すのが、ビル・クリントン大統領が1992年に立候補した時のキーフレーズも「Change」だったこと。おつりじゃないよ。変化だよ。


彼の家族の仲は変化したのかな…余計なお世話でした。でも私個人的には、アイダホの高校に通っていたクリントン政権時、当時外交官になりたくて、ホワイトハウスに手紙を送ったら、サイン付きで返事を頂戴したのは嬉しかったな。


他方でリンカーン大統領はあの演説も有名ですが、南北の軋轢をまとめるべく説いた、そして奴隷たちへ向けた「Free(dom)」といったところか。無料じゃないよ、自由だよ。何だか良くお店においてある“Take Free”っていう言葉がカッコよく聞こえる?!



余ったパンの耳がいっぱい詰まったビニール袋を握り締めて上に突き上げ、


“自由を勝ち取ったぞ~!”



なんて。



…失礼しました。


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さて、この就任式、世界中で注目されているのでしょうが、日本のメディアそれぞれがどれくらい取り上げるのかで、ある意味メディアのバイアスに立ち居地、もっと言えばアメリカへの傾き度が分かる。勿論アメリカは日本にとって重要な国ですが、こんなに自分の国のように盛り上がる国はそうそうないね。


特にF県のO市。大変僭越ではございますが、盛り上がるのは大変結構でございますが、私はどうしてもあの小泉さんの時の“後は野となれ~”のような盛り上がりと同じ匂いを感じてしまうのです。


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オバマ氏を評して「ブラック・ケネディ」と良くいわれます。が、「ブラック・カーター」になったらアメリカは想定外の出来事に見舞われるかもしれません。が、個人的に共和党派な私としても応援しています。優れた



「Communicator in Chief」



となることを!





















007の新作(公式作品としては通算22作目にあたる)




「Quantum of Solace~慰めの報酬」




がここ日本でまもなく公開される。



ソニーは日本の会社でありながら、公開が世界で一番日本が遅いという、日本のファンにとっては



なんともつらく、海外で既に観ちゃったという、ネット上でのファンの感想=スポイラーを読むか読ま



ないかなんていう迷いも含めての“おあずけ”状態があり、もともとショーン・コネリーのボンドファン=



“スパイ・スリラーとしての007ファン(今のスペキュタクラー・アクション路線も大好きですけどね)”



である私も待ち遠しくてたまりません。飼い主ならぬ、プロデューサーの顔を引っ掻いちゃいたい



くらい(笑)






ところで、昨年は007ファンにとっては意味深い一年でした。




①  James Bondのクリエイター、イアン・フレミング氏の生誕100周年記念。




100周年を記念して、作家セバスチャン・フォーク氏と1作契約を締結し、記念小説



「Devil May Care」(日本語版発売未定)



を発表し(一応公式のボンド作家として4代目のRaymond Bensonは既に引退済み)、



日本でも(あまり関係ないかもしれないけど)、先述のベンソン氏によるボンド小説最終作



であり、フレミング氏の名作「007は2度死ぬ」以来久しぶりに日本が舞台となった



「The Man With Red Tattoo(赤い刺青の男)」で舞台の1つとなり、ベンソン氏も取材に



訪れた香川県の直島町の人たちが現地に創っちゃった「007博物館」つながりで盛り上がったり



と、ファンにとってはたまらない年でした。でも、もし、万が一これをいつか映画化する、なんて



ことになったならば、先述の“2度死ぬ”で日本の諜報部のボス、タイガー田中を演じた



丹波哲郎さんは大霊界に行ってしまわれましたし、一体誰がこれを演じるのでしょう。



楽しみだ…




②  昨年は、元祖M役だった名優バーナード・リーの生誕100周年に当たる年でした。




しかし!ネット上でも、文壇上でもこのことを取り上げる人がイナイ!(怒)



シリーズ初期にあって、ショーン・コネリーに加えてバーナード・リー演じるMがなかったならば、



今のようなボンドの世界はなかったといっていいほど大切な存在。



5代目ボンド、ピアース・ブロスナン主演による19作目の「ワールド・イズ・ノット・イナフ」内で



ジュディ・デンチ(バーナード・リーとはとても親しかったそうです。素敵な絆です。)演じるMと



ボンドが話しているシーンで、Mの後ろに肖像画が映っていたのですが、その肖像画に描かれていたの



は何を隠そう、バーナード・リーその人なのです。



1930年代よりキャリアをスタートさせていたリー氏。晩年(1962年より)10数年に渡って、実に11本



もの007作品において、あのちょっと厳しくおっかない、でもどこなボンドのオヤジ代わりのようなM



を演じられたリー氏にとっても、このシリーズで役者人生を終えることが出来たのはとても特別な



ことだと感じていらっしゃることを願っています。ファンはずっとリー氏のGreat Contributionを



忘れません。私はあんなお父さんが欲しかったな…。





③  そして新作の公開!



本当にファンというのはスゴイです。特にシリーズ作品のね。



特にボンドファンはスターウォーズファンやハリー・ポッターファンに負けないくらい、ネット上でも



結束が固い(Bonding)ですが、22作目のタイトルがいよいよ発表されるという記者会見の日取り



が決まったと分かり、当時ファンサイトのフォーラムは大盛り上がり。



記者会見の前日には、とあるファンが、その日にSonyが“www.quantumofsolace.com”を登録した



ことを調べあげて記者会見の前に早々と第1報が掲載され、“Quantum~”に賭けていたファンも、



そしてそうでなかったファンもその第1報に興奮していたものでした。





ところでこの“慰め~”、前作の“カジノ・ロワイヤル”に拍車をかけるようにアクションシーンが盛りだくさん



のようです。7作目「ダイアモンドは永遠に」の冒頭、1度きりの復活をしたショーン・コネリー演じる



ボンドが、前作の最後で殺された愛妻トレイシーの復讐に非情に立ち回るシーンを予感していますが



何せ時代が違います。ボンドが違います。どうなることか楽しみです。



それにしてもダニエル・クレイグは素晴らしい。私個人にとってはベストのボンドではありませんけれども、



それでも演技が素晴らしい。彼の襲名披露イベント以降賛否両論がとてつもなかったですが、



今のところ、大成功といっていいでしょう。






正直未だに100%ボンド、というトランフォーメーションというか、憑依作業は完全ではないように



感じてしまいますが、周囲のスタッフもその辺は非常に周到で、中には自然に上手くいった部分も



あるのでしょうが、良かったです。



まず、「カジノ~」の監督がマーティン・キャンベルのシリーズ再登板というのは大成功だと思って



います。



ピアースの007デビュー作「ゴールデンアイ」が良かったからというわけではなく、彼の映像の取り方、



質感がスパイ作品に合っているといいますか、彼の作品で目の当たりに出来る映像は、重さと軽快さ



の絶妙な交差が魅力のような気がします。



あと音楽。デヴィッド・アーノルド



彼の音楽は良くも悪くもワンパターンなところがあります。短3度を上下行き来する、とかね。



これは技術的に言ってしまうと非常に分析しやすいのが彼の音楽なのです。が、そこがポップス



とのフレキシビリティを保っている彼の音楽のよさでもあるのです。あと、実はどんなに元祖ボンド



作曲家で“もう一人のJ.B”と呼ばれているジョン・バリーの影響を受けていながら、アーノルド氏と



バリー氏の映画音楽における心理学的スタンス、見地は実のところ対称的です。それがアーノルド氏



の音楽に“メロディ、フックが少ない”と表されることが多い理由です。でも良いと思います。それが



彼らしさなのです。



でも気づきましたか? ピアース時代のアーノルド氏の音楽には“ブルーノート的アプローチ”が



非常に多かったですね。これはプロペラヘッズとの共演や、映画「Shaft」用の曲にも表れています。



ところが、ダニエル・ボンドになってからはそれが激減しています。つまるところ、安っぽい言い方



ですが、もっとあの最近ヒットしたマット・デイモン主演の“ボーンシリーズ”に近い、純なオーケストラ



色は以前より増えたけれどもハイパーさは依然強いピュアなアクションスコアになっているのです。



従来残っていた、ショーンボンドからの名残だった“カクテル・ラウンジ的お洒落感”がどこか漂白



されているようです。もっとも「カジノ~」は物語といい、設定といい、艶の残ったClassyさがありま



したからそんなこと気づかないでしょうけれどね。近作ではそういったラウンジ的オサレスパイ色



はもっと薄くなるかもしれませんね。



あと音楽といえば欠かせない「James Bond Theme」。「カジノ~」ではほとんどそれを直球でも



“バリエーション”という変化球でも導入しておらず、



「ああ、これからボンドは“007”になってゆくのだな」



という様が音楽からも感じられ、ワクワク感倍増でした。



またこのボンドのテーマを極力使わないことが、ダニエル・クレイグをジェームズ・ボンドという身体に



ゆっくりと、そして無理のないペースで憑依させてゆくことに大成功しています。



いきなりボンドのテーマが流れる中で彼が出てきたらファンの中にはきっと



「ええ~っ」



という反応が多かったかもしれません。




そういう意味で、映像でも一番の冒頭に恒例のガンバレルシークエンス(銃口からボンドを狙って



いるというあの名物ものです)を配さなかったこと、Mの名物秘書、マニーペニーや秘密兵器と



いえばこの人、が出なかったのも良かったといえるのかもしれません。



不幸中の幸いのような。






公式発表によると、気がとっても早いですが、次作(仮題は“Bond23”)の公開は2010年の予定



だそうです。楽しみです。




さて、先述のように、公式のボンド作家は4人(セバスチャン・フォークスを含めると5人)と申し上げ



ましたが、元祖フレミング氏の作品以外は1作も映画化されたことはありません。オマージュが



映画の中でポツポツとある程度です。つまりは、フレミング氏のオリジナル小説のほとんどは



既に映画化されており、のこるのはほぼ数作の短編作品のタイトルのみ。




1986年に公開された「リビング・デイライツ」を最後に、それ以降はオリジナル脚本を元に製作



されてきたボンド作品。21世紀への節目にあたって、配給会社の合併劇により、幸運にも当初



映像化の権利を買いそびれてしまっていたボンド小説第1作目の権利が手に入り、めでたく本家の



プロダクションから久々のオリジナルストーリーを元にしての映画は製作されたのでした。



それがあの「カジノ~」だったのです。





そして今回の「慰め~」。これはもともとフレミング氏による短編のタイトルです。もともと日本で



翻訳、発売されているタイトルは「ナッソーの夜」なのですが、前作との兼ね合いもあるのでしょう、



今回の映画化にあたって改題されました。



現地点で残っているタイトルは4つあるのみとされています。それは



「Risico」

ハリー・クラークの Greyhound Diaries-007 -Risico



「The Property of a Lady」


ハリー・クラークの Greyhound Diaries-007 - The Property of a Lady

(画像は数日中に削除しますね)




「The Hildebrand Rarity」




「007 in New York」




です。



故に、次作は、上記のどれかではないかとファンをまた燃え上がらせていますが、私はまず



「The Property of a Lady」 ⇒ 「Risico」



かな。 「007 in New York」は正直ちょっと…



タイトルも楽しみです。





さあ、こんな流れで、本家007プロダクションのEONプロの創立者、アルバート“カビー”ブロッコリー



氏亡き後、彼が“知らない”初のボンド、ダニエル・クレイグが放つ007第2作目「慰めの報酬」。



クールな作品であることうけあいですね。クレイグ氏は先日のインタビューで




「この2作は僕なりのボンドのイントロダクションだったから、次の作品では、最初の30分は



ビーチでゆったり女性とロマンスシーンなんて行きたいところだね」




とユーモアたっぷりに言ったとか。



そうですよね、クレイグさん。そろそろ“3作目”ともなれば、ハードなアクションだけじゃなくて、



本来の色艶のあるボンドももっと出してみたいですよね。 「カジノ~」の冒頭でも言っていました



のを覚えていますよ。





「It takes... TWO....」




って。



新年明けました。おめでとうございます。


今年もあと残すところ361日となりました(オイオイ)。


さて、やってきました2009年。今年はどういった1年となるか、ワクワクドキドキですが、


いずれにしても色々な意味において、私達にとって「覚悟」の1年となるであろう今年。楽しみにはしたいものです。



さて、大晦日と元旦は新潟の寺泊にありますホテルに家族ともども宿泊してまいりました。


新潟…。


雪こそほとんど積もっては居ませんでしたが、消雪パイプも元気に稼動していて、懐かしかったな。


しかし私、年をとったのか、新潟の寒さにすっかりついてゆけなくなっているわが姿にちょっと寒さがしみた。


以前、ここでも書いたかもしれませんが、本日より始まる大河ドラマ「天地人」の撮影がそのホテルの近くで大々的に行われていたようで、ホテルでも色々と、天地人関連の旗やら広告やら、ポスターやらが主張しておりました。


途中で立ち寄った書店でも天地人関連の書籍、民放のテレビでもNHK出版の公式ガイドブックのCMが放映されていたりと、すっかり新潟では“直江兼続=愛”が定着している模様。


個人的には、脚本を担当していらっしゃる小松さんがどういった本に仕上げていらっしゃるのかが少々心配ですが、いずれにしても、昨年大ヒットした「篤姫」の残り香をどれほど払拭することが出来るでしょうか。それが今から楽しみです。


今年もよろしくお願いします。