イギリス留学時に知った、こんな言葉があります。

A friend in need is a friend indeed.


調べてみたら、日本語でも同じ意味の諺がありました。

危急の際の友こそ、誠の友である





イギリスへ留学する時、

自分の中で決めていた目標が3つありました。

一つは英語を完全にマスターすること、

二つ目は英語以外の何かを学ぶこと、



三つ目は、

未来永劫付き合える外国人の友達を見つけることです。



そして実際に、そんな人と出会うことができました。

彼女を真の友達だと、私が確信した出来事を書こうと思います。

少し長くなりますが、ご容赦くださいね。




私はイギリスで、ある男性に恋をしました。

好きで、好きで、会えないと胸が苦しくなるほど好きで、

こんなに苦しい恋は初めてでした。



彼はイギリス人だったのですが、

一年のうち半年は、自分が立ち上げたボランティアのために、

アフリカで過ごしていました。



ゆくゆくは、このアフリカでの活動をライフワークにしたいと、

目を輝かせながら話していたことを今でも思い出します。



パブへ行くと、我を忘れるほどガブ飲みして、

周りの人にお酒をおごりまくり、翌朝意識が戻ると、

俺またやっちゃった?と苦笑い。



お財布やケータイを失くすこともしょっちゅうで、

メチャクチャな人だったけど、実は誠実で、

情熱を秘めている、そんな人でした。



彼のアフリカへの思いは強く、

この人がアフリカへ行ってしまったら私はどうするんだろうと、

夜になると不安になって、何度も涙を流しました。



そして、その別れは現実となりました。



この先、お互いの未来が重ならない、

それが分かり、共に別れを決めました。



私は自分の想いが抑えきれず、

別れてしまったけど、アフリカへ彼に会いに行こう!

と自分の胸の内で決意しました。



そしていろんな友人に「どう思う?」と意見を求めました。

すると皆は「好きなら行ったほうがいい!応援するよ!」

と言ってくれました。



私は自分の決意を後押ししてくれる皆の気持ちを

とても嬉しく思いました。



しかし、ひとりの友人だけは、反対しました。



アフリカでまた彼とまたやり直せると思ってる?

最後に結局傷つくのはあなただとわかるから、私は賛成できない。



自分でも薄々わかっていたことだけど、

私は気づかないフリをしていたのです。



自分へではなく、アフリカに情熱を注ぐ彼の気持ちを、

私がどうにかできるわけないではないか、と。



電気もガスもない生活に耐えられる?

アフリカ行きで今ある貯金を使い果たし何が得られる?

犯罪大国のアフリカで、もし何かあったらどうする?

彼のために自分の人生を決めてはいけない。

彼だってそれを望んでいない。



その友人の「反対」は、私をハッと我に返らせました。

結局その後、私はアフリカに行くのをやめて、

自然療法に出会い、新たな学びを得たのです。




友達って、


必ずしも自分が楽しく、ただ気分良くいられる相手ではない。


むしろ自分が窮地に立たされたとき、

本当に自分のことを思って意見を述べてくれる人は誰か、

自分を助けてくれる人は誰か、それを見極めることが大切。




Prosperity makes friends, adversity tries them

繁栄が友をつくり、逆境が友を試す


この言葉、まさにその通りだと思うのです。



自分の意見に対して「いいねっ!」と

言ってくれる人は、おそらくわんさかいます。



でも本当に友達を必要とするのは、自分を見失っているときです。

自分に反対してくれる人、叱ってくれる人はそうそういません。

それができるのは、本当の友達だけだから。



アフリカに行っていたら、新たな道が開けたかもしれない。

でも私は、自分の選択は正しかったと今でも思ってます。




ちなみにこの友人はラトビア人ですが、

イギリスに住んでおり、今も連絡取り合っています。

そして、この彼とも友人としてFBで繋がってます。

震災のとき、日本と聞いて真っ先に君の顔が浮かんだ、

無事で本当に良かった、とメッセージをくれました。




本当の友達を大切に。


ではまた明日。