今日は夏至ですね。一年の中で最も太陽が高く昇る日です
この時期に黄色くてかわいい花をつけるハーブ、それが、


セント・ジョンズ・ワート(以下SJW)です。


太陽の力が最も強くなる夏至はヨーロッパで古くから盛大に祝われていて、
何かマジカルなことが起こるとされていますkirakira

いつの間にかこの慣習がキリスト教に結びついて、
夏至に近い6月24日の聖ヨハネの誕生日は「魔法の日ナオの杖」とされるようになりました。

この時期に花が咲くことから、St John's Wort(聖ヨハネの日)と名づけられたわけですね。


SJWは、古くはヒポクラテスの時代から、創傷や神経痛薬として用いられてきました。
現在、日本やアメリカでは食品として扱われていますが、
自然療法がさかんなドイツやフランスでは薬局方に収載されている立派な医薬品ですくすり箱。


家の近くの植え込みSJWそっくりの花が咲いてました。
葉の形が違うような気がしますが、オトギリソウの近縁種なのかもしれません。



消炎や鎮痛作用のほかにも、イライラ、月経不順などにも用いられます。
また、軽度のうつ症状に効果を発揮することが多いため、「サンシャインハーブ晴れ」とも呼ばれています。
太陽の力を一身に受けて咲く黄色い花は、まさにその名にふさわしく、見ていると元気が出ますね


16世紀の有名な医師パラケルススは、セントジョンズワートの効能を絶賛していて、「すべての処方において、セントジョンズワートほど副作用がなく、有効な薬はなかった。セントジョンズワートの効果のせいで、他の全ての処方の面目は丸潰れになった」と言っていたほどです。

また、数年前に出版された「代替療法のトリック*」では、「軽い、もしくは中程度の抑うつ症状については、ヒペリクム(SJWのこと)と標準的な抗うつ剤は同程度の効果がある」とされています。

*あらゆる代替医療をエビデンス、二重盲検法などで得られた科学的評価から、果たして本当に効果があるのか、を厳しく切り込んだ一冊。代替療法に携わる人には一読をおすすめします。



ただし、これだけ有効となれば当然、お薬との併用には十分な注意が必要です


詳細は省きますが、AHPA(米国製品協会)が発表しているSJWの安全性評価は2d(「特定の使用制限がある/MAO阻害薬を増強する」)なので、お薬を飲んでいる方や妊婦さんは十分気をつけなければなりません。また、SJWは光毒性(日光や紫外線に当たることで火傷症状や色素沈着が起こる)があるので、油を皮膚に塗るときなんかも注意が必要です。


SJWはドライハーブとしても、SJW油としても市販されてます。
生理痛があるときや、イライラしているときなんかはハーブティーとして飲むといいですね
SJW油は、軟膏の基剤として使われることが多いです。


SJWとカレンデュラの浸出油に、ラベンダーやティートリーなどの精油を入れた軟膏


私はこの軟膏を自分で作ってまして上げ上げ、何にでも使える万能軟膏として重宝してます
腫れや傷、湿疹やにきび、はたまた虫刺されやかゆみ止めなんかにも使えますよ