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ぼくはハネ。
名前は むっちゃんが付けてくれた。


ぼくは ハクモクレンっていう種類の木。



なんだけど‥


むっちゃんは、最初 ぼくがハクモクレンだって
知らなかった



いろいろ調べたり
ひとに聞いたりして


コブシって 木じゃないか?ってことになり



カフェのメニューのお店の紹介のところに
『シンボルツリーは コブシの木です!』って
バッチリ書いたんだ


カフェに来てくれたご近所のお客様が
『これは たぶん、ハクモクレンだと思いますよ』と教えてくれた


それで、慌てて
メニューに手書きで
『‥ではなくて、ハクモクレンでした!』って
書き直して、お客様に笑われてたね(笑)


ぼくは そもそも 種類なんて 気にもしてないし
名前だって むっちゃんが付けてくれた“ハネ”が
ぼくにとっては全てだった


けど、むっちゃんは お客様に説明する度に
真っ赤な顔をして 訂正さていたんだ。
むっちゃん、大したことじゃないから気にしないでと 伝えたら、ニッコリ笑って
『失敗はネタになるから大丈夫!笑』って言っていた(笑)
ネタっていうのは わからなかったけど
むっちゃんは失敗も楽しむことが 出来るんだって
言いたかったみたい


ぼくたち木には 失敗っていうこと自体、ないけどね(笑)


で、その間違いの報告を したのを読んでくれて
むっちゃんのお友達で カフェに来てくれたひとが
『ハクモクレンもコブシも洋名はマグノリアなんだよ』と教えてくれたり

前回、ご紹介した“あさちゃん”には
『マグノリアって、確か マグダラのマリアの花だって聞いたよ』とそんな説もあることを聞いたり


不思議なお客様のよっちゃんってひとには
ぼくは『マリア様の木だって、真ん中には観音様がいる』って言われたり



なんだか ぼくは ただの木。から‥ハネになって。
たいそうな 物語がいっぱい上乗せされて来たような気分になった。
ぼくは あくまで 木だし。ぼくはハネ。


その“よっちゃん”っていうひとは
むっちゃんがぼくに木登りするのように
自分も木登りしたいと話してて
むっちゃんは 事故があってはいけないので
どうぞとは言えないのですが‥と いうと
『ハネちゃんは むっちゃんしか登らせないと言っています。』って
『割と 頑固な子ですよ、ハネちゃんは』って


むっちゃんが
『そんなことないですよ、ハネは優しいコですから きっと誰でもウェルカムです笑』
そう言って ぼくをチラッと見たから
ぼくは ちょっと目をそらしたよ(笑)


よっちゃんのことも
マグノリアだよって教えてくれたひとのことも
また いつか おはなししようかな


コブシの花も、ハクモクレンの花も
要はマグノリアの花は、そろそろ咲き始める頃なんだ

場所、日当たりっていうのかな‥によって
もう咲いている木があって
むっちゃんは もしかして ハネも??と思ったらしくて、さっき 見に寄ってくれたんだ


写真の通り
まだ ぼくの花は蕾。
もうひと息で 開きそうな蕾を見つけて
まだかーと言いながら、目を細めいた。

カフェにも良く来てくれていた
ご近所のひとと バッタリして立ち話して
次に暖かな日が来たら咲くかなぁとか
言っていた。

むっちゃんが早まって見に来てくれたのだから
ぼくは まだ咲いてなかったぼくの蕾を誇りに思うよ(笑)
よくやった!ハネ!むっちゃんと多めに会えたぞ!笑


ぼくの花は これから 少しずつ
そして暫く 開いて行くと思います
良かったら 見に寄ってね!
新しい美容院の中からも見えるかもしれないね


ぼくはハネ。
名前は むっちゃんが付けてくれた。
ハクモクレンって種類の木。マグノリアともいうらしい。
もうすぐ 蕾が開いて、花が咲きます。
花が咲くと思い出すことも沢山あります


ぼくの 花を見にきてくれた
見上げてくれた みんなの笑顔
春がくるから、また きっと
みんなにも 笑顔が花咲くよ


むっちゃんもそうだけど
みんなも きっと 冬の寒さのように厳しく辛い
日々もあると思う
だけど ぼくは ぼくの花を見上げて
微笑む 優しくてピカピカした笑顔を知ってる

氷や雪を 溶かした笑顔だから
あたたかなんだろうな
ぼくを 見上げる みんなの笑顔が 咲き誇る。


春は くる。


みんなは ぼくの 花を見上げて微笑んで
ぼくは そんなみんなの笑顔が咲き誇るのを見て微笑んでいる


忘れないで‥
ぼくは 忘れないことを‥❁



またね


ハネ🌳