治療法則
  1. 主たる変動経絡(肝心脾肺腎)の生気を補う。
  2. 相剋経の虚実を弁えて補瀉する。
  3. 陽経の虚実を弁えて補瀉する。
※母経は補わない。

相剋経の補瀉調整は3パターン。
  1. 陰実証① 相侮関係が実している、肝虚脾実証、心虚肺実証、脾虚腎実証、肺虚肝実証、腎虚心実証の六十九難型陰実証は、主証の補法と副証の瀉法は同側で行う。
  2. 陰実証② 相乗関係が実している、肝虚肺実証、心虚腎実証、脾虚肝実証、肺虚心実証、腎虚脾実証の八十一難型陰実証は、主証の補法と副証の瀉法を適応側を左右に振り分けて行う。
  3. 相剋証 主証と相剋経が共に虚している、肝脾相剋証、心肺相剋証、脾腎相剋証、肺肝相剋証、腎心相剋証、肝肺相剋証、心腎相剋証、脾肝相剋証、肺心相剋証、腎脾相剋証は、主証の補法と副証の補法を適応側を左右に振り分けて行う。
陰経を整脉力に豊かに補い、相剋経を補瀉調整すると、陽経に虚実が現れる。
多くは、主訴・愁訴に関連する陽経に邪気実として浮いてくる。
脉状から実邪と虚性の邪を弁え、邪気実に応じた手技手法で処理する。
  1. 浮実に応ずる瀉法。
  2. 弦実に応ずる瀉法。
  3. 塵に応ずる補中の瀉法。
  4. 枯に応ずる補中の瀉法。
  5. 堅に応ずる補中の瀉法。
新世紀脉診流経絡治療の優秀性
  1. 使用経穴は三穴以内の少数穴。
  2. 刺鍼時間は撚鍼により最短。
  3. 少数穴✖最短刺鍼時間で生命力を強化することができる。
  4. 再現性と客観性で科学できる。
  5. 本治法中心の臨床を可能とする。
証の種類
  1. 六十九難型陰実証・5証
  2. 七十五難型陰実証・5証
  3. 八十一難型陰実証・5証
  4. 相剋証・10証
課題
後は七十五難型陰実証の適応側の法則がでれば完成を見る。
即ちそれは難経制覇に限りなく近づく。
おわりに
片方刺しによる適応側を左右に振り分けた重虚極補の相剋調整を打ち出された福島弘道先生、さらに継承発展させられ頂に押し上げられた柳下登志夫先生、そしてその礎を築かれた香取利雄先生、母経を補うと脉状が崩れることに気付かれ、さらに経絡治療家として歴史上初めて本治法を科学された宮脇優輝先生、陰実証で同側補瀉の存在を発見された古野忠光先生に感謝申し上げます。

経絡治療は次の領域へと昇りました。
難経制覇は直ぐそこです。

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