1月21日(日)、御坊市民文化会館にて、一般社団法人和歌山県鍼灸師会 平成29年度 第2回学術講習会を開催しました。

テーマ:「6疾患について」 リウマチ・脛椎捻挫後遺症・神経痛
演 題:「これからの鍼灸師に必要なこと-Part2-」
講 師:向井陽子先生(学校法人森ノ宮医療学園専門学校講師/向井鍼灸院院長)
向井先生には9月の第1回学術講習会で頚腕症候群・五十肩・腰痛について鑑別と理学検査をご指導いただきましたが、会員からとても大好評で、アンコールに答えていただく形で今回も無理をお願いしてお引き受けていただき、残りのリウマチ・神経痛・脛椎捻挫後遺症について病理を中心に鑑別と評価、理学検査を詳しくご指導いただきました。
この場をお借りして御礼申し上げます。
僭越ながら座長を務めさせていただきました。
開会の辞を述べる(一社)和歌山県鍼灸師会萩野利赴会長。
内容が濃くしかも分かりやすくあっという間の120分でした。
個人的に特に勉強になったのが、三叉神経痛の項です。

三叉神経痛は症候性と特発性に分類されます。
症候性は原因が明らかなもの、脳腫瘍、脳動脈瘤、帯状疱疹などが原因で発症する三叉神経痛。
特発性は原因がわからないもの。 
血管圧迫が原因とも言われています。
それ以外は心因性です。

医療機関を経て鍼灸院にみえられるものは安心して治療ができますが、医療機関を経ないで鍼灸院にみえられるものはしっかりと鑑別しなければならません。
症候性だと知らずに治療を続けて原疾患の発見が遅れれば双方にとって不利益しか生みません。

検査法ですが、知覚検査と反射検査と筋力検査を行います。
知覚検査は、打鍵槌を用いて三叉神経領域を刺激して温痛覚の左右差をみます。
瞳孔線上を刺激します。
陽白で第1枝、四白で第2枝、大迎で第3枝の痛みの閾値を確認します。
症候性は左右差あり、特発性は左右差でないということで、もし左右差があって医療機関で診てもらっていないということであれば紹介状を書く方がいいでしょう。
衛生面を気にされる方にはつまようじで使い捨てにするとのことです。
また綿花で擦って触覚の左右差も診ます。

URL: youtu.be

反射検査は、下顎反射を診ます。
筋力検査は、咬筋・側頭筋・外側翼突筋の筋緊張・収縮・偏倚を診ます。

等々、全部を紹介すると日が暮れますので割愛させていただきますが、向井先生には本当に手取り足取りご指導いただきました。
やはり今回も大好評だったのは言うまでもありません。
向井先生大変貴重なお話を聴かせていただきありがとうございました。
今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

最後に、鍼灸師が取り扱う疾患は寝ても覚めても運動器疾患と疼痛が基本です。
患者さんにとっても術者にとっても安心安全に治療を進めていけるようにしっかりと鑑別できる鍼灸師に成りましょう。

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