8月半ば、1種試験の合格発表がありました。
なぜか受かっていました。ひゃー。
これが合格通知書です。
この紙には、
農学の採用候補者名簿に載ったこと、席次(何人中何番目か)のこと、
名簿の失効する日(まる3年後)のこととかが書いてあります。
この年に1種に受かったのは50人前後で、私の順番は10~20番の間でした。
採用予定人数は20~30人の間らしいので、単純に順番だけなら合格圏です。
しかし、採用面接はかなりきびしいらしいですし
昨年や一昨年に合格して保留している人も受けにくるはずなので、
採用試験に受かるかどうかは、まるで分からないです。
とりあえず、事前面接を受けることになりました。
今はどうか分かりませんが、少なくとも私が受けた頃は
事前面接こそが実質的な本面接でした。
事前面接で受かるかどうかが決まり、本面接は形式的なもの、というわけです。
本面接があまりにもひどければ、落ちる可能性はありますが。
面接対策の記事に書いた作戦通り、面接カードをきっちり仕上げ
再び東京へ、そして青い幕をかぶった本省へ。
事前面接では、
とにかく1日中、省庁のあちこちを回り、10人くらいのお偉いさんと会って、1対1で話をします。
これがかなりキビシイものでして、
最初は表面をつくろっていても、結局はばけの皮がはがれて本音が出てしまうんだそうです。
中には、かなり厳しいことを言われて泣いてしまう人もいるとか。
...と、官庁訪問のときに人事の人から聞かされていました。
うわ~~~、やだなあ(汗)
まあでも、なんとか頑張るしかないんで、とりあえず指定された待合室へ。
待合室にいた、同じく事前面接を受ける人のなかには
世界中を旅行してきた話をするためにと、立派な資料を作ってきた人もいました。
一方、私は手ぶら(大汗)
頼りになるのは舌先三寸...いやいや、魂のこもった誠意ある言葉。
まあ、とにかくやるしかないっす。
名前を呼ばれ、最初に行く部屋の場所を教えてもらって、いざ出陣!
...そして、
外がかなり暗くなった頃、ようやく長い一日が終わりました。
ふー(*´Д`)=з
個人的な感想をいえば、
事前面接は、予想(覚悟)してたよりも、ずいぶん楽なものでした。
面接する人によって、細かい質問をしてきたり、とにかくこちらに自由に喋らせたり、
雑談のようなものだったりと
面接の形式が人それぞれまるで違うので、少々面食らったくらいです。
私が話をしていたときの雰囲気は、ほとんどは和気藹々、ちょっぴり緊張という感じでした。
面接試験を受けるというよりは、お話をするというか。
ただ、
同じ日にあたった受験者の中には、待機部屋に戻ったときに
かなり落ち込んでいる人、涙ぐんでいる人もいたようです。
私が楽だと感じたのは、たまたま私が当たった面接官が「あたり」だったのかもしれないです。
ちなみに、厳しいことを言われたから落ちるというわけではないようです。
事前面接では、大学でやっている研究についてよく訊かれました。
どういった研究をやっているかはもちろんのこと、
研究の主旨や目的、どういった場面で役立つか
などについてもよく説明させられました。
研究の位置づけや、研究の入り口出口をちゃんと把握しているか、ということでしょう。
幸い、私がやっていた研究は、もろ稲作農業に関係することであり
どういう目的で行う研究か、農業全体でどういう位置づけにあるものか、とかは
はっきりしているものでした。
4年で卒論を書いたときにも、緒言でそうしたことを書きましたし。
なので、研究それ自体はわりと古い手法のものでしたが
研究の目的などに関する質問には、戸惑わず答えることができました。
その逆に、どんなに最先端の研究をやっていたとしても
指導教官に言われたとおりにやるだけで、その研究の意義とかが分かっていなければ
こうした質問には、まるでうまく答えられなかったでしょうね。
一人前の研究者になるためには、自分で研究テーマや方向性を決めないといけないです。
ただ言われたことをやるだけでなく、ニーズにあうものをゼロから生み出す力が必要です。
事前面接は、とてもうまくやれたという自信はないけれど
とりあえず、やるだけはやったので、あとは結果を待つだけです。
1種の採用試験の結果が出るよりも、国家2種の2次試験とかのほうが先なので(少なくとも当時は)、
いちばん厳しい面接を終えたとしても、まだ気は抜けないっす!