ICUの父のところに案内されても、私には父には見えなかった。あまりにも変わり果てた姿に直視出来ず、思わず顔を背けて声を出して泣いてしまった。
私の知ってる父ではなかった。
顔が明らかに変わっていた。
信じたくなかった。
夫は父に寄り添い声を掛けていた。
「お父さーん!お父さん!きたよ!大丈夫?」
何度も父を呼んでいた。
私は怖くて涙が止まらなくて、なかなか父の方を向けなかった。
でも次いつこうやって生きてるうちに会えるかもわからないなら、ちゃんと会わなきゃって思った。
涙を拭いて父の右腕をさすりながら声をかけた。
「お父さん…お父さん…、なんでこんなことに…痛かったやろ…」
そんな事を声掛けたと思う。衝撃すぎて泣いていたので、あまり覚えていない。ただ、体はとても冷たかった。
胸が膨らんでるのを見て、呼吸してるんだと安心した。でもこれは機械で膨らませていると後で看護師さんに聞いた。自発呼吸は出来ていなかった。
面会時間は限られているので、最後に声をかけて退出した。