今回は自身が術後に経験した言語リハビリ、スピーチエイド(構音補助装置)について書きたいと思います!
喉頭がんのため手術で声を失っても
まさか自分が22才でリハビリをする身になるとは… 全然思いもしなかった…笑
人生分からないものですね😅
話が変わりそれまではというと、
中学、高校時代は部活や自主練に打ち込み
小学校から高校までの12年間一日も休まず登校し
皆勤賞でした!(←これは自慢出来るかも?笑)
体は元気で病気とは無縁でした

努力の甲斐があって(部活は陸上のやり投です)
高校総体では
高校1年時 県予選敗退
2年時 県予選5位入賞→ブロック予選5位入賞→IH出場
3年時 県予選優勝→ブロック予選優勝→IH出場(入賞圏内だったが腰の怪我で予選落ち)
大会後は結果が出せず大泣きしましたが3年間頑張ったと自分でも言えるので後悔なし。
あれだけ夢中になる程、競技にのめり込んでいたので練習きつかったけど楽しくて良い思い出、経験になりました。
この経験が今までの人生の糧になりました。
担任の薦めと体力に自信があったこと、外で体を動かし仕事をしたいという希望があり
高校卒業してからは大阪で電気設備を保安、改修する仕事に就きました。現場作業が多いので体をバリバリ動かしてました!
就職してから3年目、少しずつ仕事にも慣れだし出来る仕事が増えていく中で体に不調が出始めました。
舌に痛みが出だし、舌に出来たデキモノが日が経つごとに少しずつ大きくなってきました。
ネットで近くの耳鼻科を調べ受診すると、すぐに大きい病院を紹介され病理検査をすることに。
検査の結果、悪性腫瘍【舌がんステージ3 転移なし】と告知を受ける。
(術前は転移なしとの診断でしたが手術で切除したリンパ節に1箇所転移が見つかる。)
それからというものの療養のため仕事を休み
地元の宮崎の病院に入院し舌を半分以上切除+リンパ節郭清しました。
告知〜入院〜退院〜再発〜入院の詳しくは
【これまでの僕の経緯①〜⑤】記事に書いてるので良かったら見てください。
今回は詳細は省略させてもらいます!
切除手術をして2週間過ぎくらいから言語リハビリが始まりました。
リハビリし出した頃は再建した舌が繋がってたものの、次第に皮弁の色が悪くなっていきハサミとメスで主治医に取ってもらいました。
(僕の場合二回再建が上手く行かなかったため、だいぶ落ち込みました、、、)
それからは残り左半分の舌でリハビリを再開しました!
リハビリは最初から話す訓練をするのではなく発音や嚥下につながる口や舌、首の運動を先ずしました。
口を大きく開けたり閉じたり、30秒間声を出し続けたり、舌を前後左右上下に動かしたり、大きめの綿棒を舌に当て弾く訓練など色々しました。
その他に短い単語を言う発音訓練があり
最初は苦戦しました😅
してみて分かったのが
【カ行】【タ行】【ラ行】 特に 【キ と チ】が
発音しづらい。なかなか出来ない。
言いたくても思うように言えない。
大きく舌を切除したので、その分、舌の筋肉が無く思うように動かせない。動かない。
術前に主治医から、術後は少し発音は悪くなるが生活に支障は無いと言われていたんですけど
やはりなってみないと分からないですね
覚悟はして手術にのぞんだものの
こんなに変わるものかと術後のギャップに挫折しました…
土日祝を除く平日は毎日言語リハビリを行い、平日のリハビリ以外の時間や土日休みの日に自主練をしました。
その成果もあり退院する時には聞き取れるレベルまで上達しました。
しかし、
退院後に家族や友人と話す時に何回も聞き返される。
お店の人に注文をする際に聞き返される。
特に電話。僕の顔が見えないため何を言ったか予想がしづらく何回も聞き返されたりなど
以前のように会話もスムーズにいかず伝わらないのが悔しくて苦しくなりました。
退院後も、さらに上達するため通院しリハビリを継続していましたが
取ってしまった舌は戻らない。
自分でもどこまで発音が良くなるかの限界が分かってしまい、これ以上良くはならないと感じてしまいました、、
これから仕事や生活どうしようと悩み
落ち込んでいる時、リハビリの先生から
スピーチエイド(構音補助装置)を作ってみないかと提案されました。
見た目、形状は入れ歯に似てて
付け外しできます。
(話す時は付け、食事や寝る時などは外します)
僕も少しはスピーチエイドについて知識はあったのですが、自分に作ってもらえること
今よりも発音が良くなるのであればと嬉しくなり
即作ってください!と頼みました。
スピーチエイドは、舌がんなどで舌を切除したところ(欠損部)を補い発音のサポートをする役割があり
あまり想像がつきづらいかもですが
切除した分、舌の可動域は小さくなります。
普通は上顎に舌を当て発音をしますが
切除により舌が上顎まで届かず音が作れません。そのため自分の切除した舌に合わせた形状にスピーチエイドを作ってもらいます。
矯正歯科にて自分に合うスピーチエイドを
歯科医の先生の判断と自分の感覚で試行錯誤して何回も作り直しました。
スピーチエイドは少しの凹凸で大きく発音が変わるので作る人はその患者さんに合わせ微調整するためその技術は非常に難しいことだなと感じました。
5回ほど作り直し自分用のスピーチエイドがようやく完成しました!
上手く舌が当たり、凹凸を弾くので
少し音はこもりますが
付けてない場合に比べて発音し易く、聞き取れるようになったと思います!
それまで特に苦手な【キとチ】も言える!
まあ、それでも聞き返されることはありますが!笑笑😂 良くなったので感謝ですね🙏
挫折があっても希望もあるものですね!
同時期に読んでた本も一緒に写ってるのが
あれですが笑
つんくさんの「だから、生きる」という本も
元気をもらえました!
喉頭がんのため手術で声を失っても
それでも生きると決めた姿勢はかっこいいなと勇気をもらいました。
生きていくって大変だけど素晴らしい。
ここまで読んでくださってありがとうございました!😊