「プロメテウス」(2012・米)
監督 | リドリー・スコット |
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脚本 | デイモン・リンデロフ ジョン・スパイツ |
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
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エリザベス・ショウ | ノオミ・ラパス | 剛力彩芽[1] |
若い頃のショウ | ルーシー・ハッチンソン | 宮本侑芽 |
メレディス・ヴィッカーズ | シャーリーズ・セロン | 深見梨加[2] |
キャプテン・ジャネク | イドリス・エルバ | 楠大典[2] |
デヴィッド | マイケル・ファスベンダー | 宮本充[2] |
ピーター・ウィーランド | ガイ・ピアース | 納谷六朗[2] |
チャーリー・ホロウェイ | ローガン・マーシャル=グリーン | てらそままさき |
地球上の古代遺跡で人類の起源にかかわる重大な手がかりを発見した科学者チームが、その謎を解明するため宇宙船プロメテウス号に乗り、未知の惑星を訪れる。しかし、そこには人類が決して触れてはならない、驚きの真実が眠っていた……。
プロメテウスwiki
人類の起源・・・こんなうたい文句と美しい映像で、あとは映画館でのお楽しみと一切の情報を遮断して行ったら・・・確かに人類の起源の話もあった(とはいえ映画館では分からなかった。帰宅後に調べてやっと意味が分かった)ものの、まさかその描写が開始5分かいwwっていう。もっと言うとどっちかっていったらエイリアンの起源じゃまいか。
さらに僕は実はエイリアンシリーズは未見。あまり得意なジャンルではなくて。今回もまさかエイリアンゼロだとはまったく知らずに、壮大なSFオペラを期待していた始末。さてこんなのでどうやってレビューしたらいいのか一晩悩みました。
前述のように僕はエイリアンシリーズは未見なので、このシリーズにどういうスタンスでいるべき的なところが分かりません。しかし想像するに、突っ込みどころにひとつひとつ突っ込みつつ、ドバーンでうははー!まいっかー!とか、そんな感じなのではないかと自分なりに結論。とりあえず誤解を防ぐ意味でも、エイリアンシリーズはいくつか見てから挑んだほうが良さそうです。
で、やっとレビューですが。以下はネタバレも含みますので、今後プロメテウスを観る予定の方は回避推奨です。注意。
まず映像は素晴らしかった。開始早々壮大な風景に、おぉぉーとなりましたし。ただ、色白モリモリマンの自殺シーンは少なくともエイリアン未見の僕には意味不明。その他にも宇宙船や様々なギミックはよーく出来ていて、そこも感心。素晴らしい。
話はすっ飛びますが、ノオミ・ラパス・・・じゃなくてもいいんじゃないか?何て言うか見栄え・演技ともにちょっと不満。他にもいるだろーと思っていたら、どうやら最初はシャーリーズ・セロンにオファーがあったんだとか。(他映画の出演と被り、辞退後に事情が変わり、メレディス役ならまだ空いてるよー的なことがあったらしい)ちなみにこのシャーリーズ・セロンの演じたメレディス、本人も「自分が人間なのかどうか」あやふやなまま演技したのだとか。確かにアンドロイドっぽかったですね各所で。
で、覚えてる突っ込みシーンをどんどこ挙げていきますと、まずはアンドロイドのディビッド。君は一体どんだけクルーの先を(というか人類の先を)行ってしまってるのか。謎の言語は操れるし単独行動も甚だしいし、チャーリーであっさり人体実験敢行するし、「もう一隻宇宙船はある。そして私は運転できる」とか、おいおいあんた一体どんなエスパーですか。
クルーも大気が安定してるからとか言ってあっさりヘルメット脱ぐとか、無茶です。未知の惑星に降り立ってどんな伝染病があるかも分からないのに、科学者の集団とは思えない愚行。驚き!さらに訳わからない生物発見してあっさり手を出すとか危機管理能力ゼロです。つーか謎の液体ぶちまけられて絶命してた彼、当たり前のようにゾンビ化してパワーアップしてましたが、エイリアンってバイオハザード的な展開もあったんでしたっけ?
そんな愉快な仲間たちの雇い主、社長も社長です。どんだけ切羽詰ってるか分かりませんが、あんたがフラフラしながら直々に乗り込むメリットってなんじゃらほい。船長さんよろしく、船で待ってなさい。いや、結果的に特攻なのかもしれないけどね?てかあれだけ武装してたのに肝心の船にミサイルすらないってのは1兆ドルで足りなかったのでしょうか。
そうそう、細長い宇宙船が縦に落ちてきたら横に逃げましょう。これ大事。
あと、医療ポッド。自動でオペまでやってくれるなんて凄い!って思ったら中から自分で操作するってどーいうこと?ショウもお腹からイカ出しといてホッチキスで仮止めしたとはいえ、そのあと痛がりながらもバンバン動き回り過ぎっす。無茶っす。
そんなこんなで不死身のショウさんと半壊ディビッドさんが生き残るわけですが、あんだけの目に逢ったんだから素直に地球に・・・帰らないのかいwwwてかヤツらの本星に特攻(てか場所も把握?)するってどんな勝算があるのでしょうか。どー考えても無茶の上塗りっす。
などなど、パッと思いつく限りあげてみましたが、こんな感じで突っ込みどころがバンバン登場します。しかし前述のように映像は本当に綺麗で、ギミックも素晴らしく完ぺき。この何とも言えない微妙なバランス感覚こそが、おそらくはエイリアンシリーズの真骨頂なのでしょうか。リドリー・スコット、あんたって人はまったく。。。
ということで、うーん7点。
このお金のかけっぷりなら、もっとスキの無い映画も作れるような気がする(たとえば新生バットマンのような)。普及の名作へあと一歩、いやもうちょっとか?