第2節 浸水被害の調査説明責任

買主の浸水懸念に対する誤った報告を行った媒介業者及び売主業者に損害賠償が一部認められた事例(東京高裁・判決平成29.7.19)


登場人物



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買主



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仲介業者

あらすじ



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一戸建て中古でもカッコいい物件だし良いんだけどさ、「地下駐車場」って大丈夫なの?
地下に水が入らない様に「仕切り」も有るみたいだけど、まさか浸水して愛車が水浸しにならないかな?
調べてよ👍



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もちろん調べてるよ👍
平成17年に集中豪雨があったでしょ
その時にも駐車場内は浸水しなかったんだって、でももっとヒドイ雨が降ったら心配だから念の為に「仕切り」と「排水ポンプ」をつけて、作動確認もしてるよ👍



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将来の備えで「排水ポンプ」と「仕切り」をつけてるんだね👍
ところで、「物件状況報告書」の「周辺環境に関する浸水等の被害の有無について」の項目に「知らない」でチェック☑️入ってるけどどういう事?


これは書式の都合で「知っている」「知らない」のチェック項目になってるだけで、過去の全てを知ってる訳ではないからいつも「知らない」にチェック☑️入ってるだけで問題ないよ👍

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ふーん、なんだかよく分からないけど、地下駐車場は浸水して無かったって言うから大丈夫か、契約するよ👍

⭐︎契約後⭐︎



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おい!引渡しから1年も経ってないのに地下駐車が2回も浸水して車壊れたじゃないか!😡
役所で確認したら、浸水被害はあったって言ってるぞ!嘘つきか!



​だから「知らない」って😅
前の所有者からは浸水被害は一度もないって聞いたし、排水ポンプだって正常に動いてるって確認したよ。

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ウソつくな!
どうしようもないから「自動作動仕切り」にしたよ!
不動産の評価損、自動車修理費用、慰謝料合わせて1663万円の損害賠償請求だ!o(`ω´ )o



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判決を言い渡す。
媒介業者の説明義務違反を認め
「止水版設置費用」212万円余
「自動車修理費用」3万円余
「弁護士費用」21万円
計237万円余を認める。

⭐︎感想⭐︎

「物件状況報告書」のチェック項目の「知ってる」「知らない」は実際に「知らない」にチェックが入っている事が多くて、補足説明をする事が多いですが、買主側からしたら分かりにくい所で、後にトラブルになる事も有ります。

 本件は「地裁」の判決に納得いかず「最高裁」まで争っています。

 1663万円の訴訟で判決が237万円を認めるでは買主は全く割に合わないでしょう。


 これは仲介業者の説明が不誠実な事は確かですが、本物件はおそらく頻繁に地下駐車場が浸水してたんじゃないかなと思います。

 浸水後は壁面等に簡単に消えない後が残っている可能性がありますので仲介業者の話を鵜呑みにしないで物件を見ると良いと思います。

 売主も不動産の価値を落とさず、早く契約してもらう為なら、ウソ(事実を隠す)をつくものだと思っておいた方が良いです。