東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
1960年代。3歳のボクは、遊び人のオトンを捨てたオカンに連れられ、小倉から筑豊のオカンの実家に戻ってきた。オカンは女手ひとつでボクを育てた。オカンの作る美味しいご飯を食べて、ボクは成長した。15歳になって、ボクはこの町を出て行きたくなった。大分の美術高校に入学し、東京の美大をなんとか卒業するが、仕事もせずに、仕送りしてもらい、更に借金を重ねていた。そんな中、オカンが癌に侵されていることが分かった。
ベストセラー小説でTVドラマにもなった「東京タワー」が映画に。原作は、リリー・フランキーの自叙伝的な作品だが、映画では主人公<ボク>を、リリー・フランキーなんだろうなぁと思わせてはいるが、そうと設定せず、あなたの物語としている。<オカン>に、苦労かけていると分かってはいても、ダメな自分を変えられない<ボク>に<オトン>。それは、誰もが若い頃の自分に思い当たることではないだろうか。ドラマチックなようでありながら、ありふれた物語が詩情あふれるナレーションを挟みながら展開される。オダギリジョーのいい意味で力の抜けた絶妙な存在感がいい。樹木希林演じる、強くて愛情深いオカンは、生涯記憶に残るだろう。
映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌う ケツだけ爆弾!
沖縄旅行中の野原一家。ふとしたことからシロのお尻に謎の宇宙人“ケツだけ星人”が誤って地球に落とした爆弾がくっついてしまった! 宇宙監視センターUNTI(Under Nature Team Inspection・通称ウンツィ)は、爆弾の回収に動き出す。のほほんとカスカベに帰った野原一家だが、「UNTI」からシロにくっついた物が地球をまるごと吹き飛ばす破壊力を持った爆弾である事、シロから絶対に取り外すことが出来ないことを知らされる……。
5歳児のまま迎えた映画15周年! クレヨンしんちゃん新時代の幕開け! 記念すべき映画15作目には、超豪華スペシャル・ゲストの参加が決定! “必殺”シリーズのクールなキャラクターで一世を風靡した京本政樹さんをはじめ、主題歌にはSEAMOさんを迎えます! 更にパワーアップした内容で子供から大人まで世代を超えて楽しめる一大エンターテインメントです!!(作品資料より)
パッチギ!LOVE&PEACE
1974年、東京。
68年の京都でエネルギッシュに青春の日々を送った『パッチギ!』のアンソンとキョンジャの兄妹が帰ってきた。大人になった彼らはさらなる厳しい現実に立ち向かうことになる。日本の植民地時代に生きた2人の父親の若き日の姿も交え、親子三代にわたるドラマが展開するが、それは「在日」の人々の物語にスポットを当てると同時に、非「在日」も含めた矛盾だらけの日本の姿も痛烈に浮かび上がらせる。ありきたりな続編ものとは一線を画し果敢に攻め続ける井筒和幸監督は、徹底的に生きることを肯定する。何が何でも生き延びてやるという必死さこそがパッチギの心意気なのだ。新たに主役に抜擢された井坂俊哉と中村ユリも好演。
