淡いピンク色の髪が風になびき、桜の匂いとともに俺の鼻元をくすぐっていった。「黙ってればモテそうなのにな」恵里香は顔立ちも整っていて、スタイルもいい。テンションが高くてうざいことを取り除けば可愛いとは思うが、素直に言うのは嫌で普通と言った。「普通とはひどいな~、これでも割と可愛い方だと思うんだけどな~」道端でどこで見たのかわからないポーズを決め、ほらほら~と見せびらかしてくる。とてつもなくうざい。よし、おいていこう。意思を固め無言で歩き出す。
結局、学校の教室に着くまで無視を通した。ぐったりと自分の席に座り机に突っ伏す。 「よぉ洸一。新学期早々ぐったりしてんな~」と俺をからかう声がする。「なんだ、健也かよ。」めんどくさそうに返す。「なんだとはごあいさつだなぁ、会ったのも久しぶりなのによ~、なんかいうことあるだろ~」健也とは小さい頃から友達だった。活発でいつも元気がとりえのバカだ。「朝っぱらから恵里香振り切るために早足で来たから疲れたんだよ、お前みたいな体力馬鹿じゃないんだよ」ちょっと意地悪に返してみても「洸一は体力がないからね~、まぁ運動部の体力と朝の強さなめんなよ」と笑顔で返してくるから気に食わない。健也は陸上部に所属しリレーの選手だ。中学ではそこそこ早かったらしく、この高校に来てからも1年の時から続けている。そろそろ先生が来て朝のホームルームが始まる。これからまた退屈な学校が始めるのかと思っていると教室のドアが空いた。