お疲れ様です!
先日記事にした帰れなくなる山の事ですが。
実際、帰れなくなっちゃた人がいるからなんですね。
なんだかんだ、オフロード界隈では結構聞く話だと思いますし、実際私も一度遭難しております。
ゆるい坂道でも滑りまくって登れなくなるとかありますからね。
実は先週腹黒ランドで登れなくなってバイクを置いて歩いて下山した方がおりまして、本日引き上げに行ってきました。
天候はあいにくの雨、正直行かなくてもだれか行ってくれるだろうと思っていたのですが、イヤイヤそういうわけにはいきません。
オヤジのテリトリーでそんな面白いことがあるんだから見に行くしかないっしょ!( ̄ー ̄)
ちなみに今回画像はありません。
カメラを構える暇なんてありませんでしたから。
それはもう楽しい楽しいゲロツーリングになりました(笑)
装備はチェーンソー、ノコギリ、ロープを背負う。
まず、いつもの入り口、入山するときから焦りました。
入ってすぐの坂道が登れない(笑)
救助に向かうどころか、現場までたどり着けない。
入口から早速空気圧を0.3ぐらいまで落とす。
雨の日に登ることは無かったのですが、これはイイ練習になると思った。
いつもの爽やか区間ですら気を抜くとずり落ちてしまいそうだし、丸太などはツルツル滑り具合がいつもの比較にならないくらい滑る。
いつもなんでもなく止まって再発進するところでももう上れない(笑)
ヤバイ、面白い(笑)
雨に濡れながらのライディングですが、全然寒くないどころか速攻で温まってしまいましたね~。
目的の坂まで来た頃には腕は上がり喉カラカラですよ!(笑)
とりあえずその坂を下りたらミイラ取りがミイラになるのは目に見えてるのでバイクは置いて歩いて下る。
そこで行われているのはまずクラッチ交換です。
バイクを置いて下山する決め手になったのはクラッチが完全に死んでしまったからのようですね。
これがまたちょうど交換作業の間、雨がやみ「頑張って帰れよ」とお天道様も言っているかのようでした。
さて、作業は終わってもこれがまた色々と大変なことになっておりまして。
アクセルホルダーは砕けて、クラッチの遊びがどうやっても作れず何かがおかしい。
とてもまともに乗れたものではないけれど、「二人いれば何とかなるっしょ!」と登ることを決意。
あー、ちなみに誰かほかにいるかと思ったけど、まー、雨の腹黒ランドに来ようとする物好きはそうそういなかったようで、遭難ライダーと私の二人きり。
オッサン正直「無理なんじゃね?」とか思ってたけど来たからにはやるしかないわな。
そう!オレがやらねば誰がやる!
腹黒ランドの平和は俺が守る!
とか思いもしませんで、純粋に「どうやったら上がれるかな?」と興味の方が強かったです。
直登しながら引っ張ってもおそらく二人の体力は途中で切れてゲームオーバー。
なるべく引っ張らなくても行けるようにスイッチバックしながら少しづつ登っていく。
時にはロープで引っ張ったり、前輪を回したり。
または後ろから押した方がいい時もあった。
やはり色々やって見るのが一番の経験ですね。
全てがケースバイケースのオフロードで貴重な経験値になったと思う。
いや~、上り始めはハッキリ言って絶望を感じてましたが何とかなるものですね。
もしもカンカン照りのドライな路面ならもう少し楽に上がれたとは思いますが、来週が晴れているとは限りませんからね。
それに長いこと山の中にバイクを置いておくのも心配だし、行けるときに行っておくべきだと思う。
とりあえず上れたし、万歳三唱して登頂の喜びをほんとに喜んだよ~!
マジで最高、俺たち最高!もう怖いもんねぇよ!とか思っちゃうくらいハードエンデューロなヒルクライムになった。
登ってる最中は「これはエルズベルグロデオだ!」と訳の分からんことを言ってましたからね(笑)
さて、そんな喜びをかみしめて終わりじゃありません。
ライダーさんは違うバイクで来ていたので、山の上には三台のバイクと二人のライダーしかいないのです。
さて、あなたならどうしますか?
少しづつ下りては歩いて上り二台のバイクをゆっくりとおろしていく?
たぶん、ソロならそうするしかないと思います。
しかし二人いるのでいったん下山して、二人乗りでもう一度登ることにしました。
ん~。
正直、下りはすごかった(笑)
わたしのCRMをおいて、その人のセローに乗って(登れなかった車両はセロー225)下ったのですが、
人のバイクで結構転んだ(笑)
クラッチやブレーキのタッチ、ポジションとか同じバイクでも結構乗りにくいし、アクセルやクラッチがとても我儘な状態になってて難しかった~。
でもそれもとても良い経験をさせてもらいました。
まだ自分のバイクは乗りやすいという事かな?
ずり落ちたらヤバいところとか精神力を鍛えられた気がします。
またも頭をよぎる「イケルイケルダイジョウブ!」
もはや魔法の言葉ですね!なんとか行けるもんだから勇気と元気が湧いてくるよ!\(^o^)/
そして下山してそのポンコツセローを置いて、二人乗りで再び登山!
おういえ~!
おういええええええええっい!
マジかよマジかよ!
降り出した雨と、上って下ったルートはもはや上れる状態にはなっておらず、下りて押しても全く上がれない(笑)
それどころかすり落ちはじめて危険な状態になること数回(笑)
「これはいけん!もうやめましょう!」
引っ張り上げる車両がまた増えたらもう引き上げる体力が残ってなかったのです(笑)
尾根まで出れば二人乗りで行けるから!と、ライダーさんは頑張ってくれておりましたが
オッサンは「すぐ戻るんで引き返して帰る準備しといてくださいよ~。」と言い残し放置して徒歩でバイクまで戻ることにしました。
下ってきた距離はそんなに時間はかかってない気がしたのですが、歩いて戻るとなれば思ったより結構遠かったのは言うまでもなく。
おまけに歩きでもズルズル滑るし歩きにくいことこの上ない。
「昨日に続いてまたこれかよ(-_-;)」と重くなってる体に鞭を入れひた歩くオッサン。
もうほんとマジで二日も登山したら死ぬよマジで。
今度こそ心臓破れるかと思ったし、ヘルメットカブったまま登山ってなんかスッゴク息苦しい(笑)
これはめっちゃトレーニングになるんじゃないか??
鍛えられたオッサンはもしかしたら海王拳とかかめはめ波とか撃てるようになるんじゃないか!
とか一人でニヤニヤしながら人生でこんなにハァハァしたことないくらいハァハァしながらバイクまで何とかたどり着いた。
やっぱりわからん。
こんなにドキドキハァハァしてもランナーズハイとかならんよ。
マジで登山する人の気持ちなんて理解できない。
でもいつか理解できるかもしれないからまた登山してみようかと思う。
そんでね、とりあえず自分のバイクで下山してたらいるのよ!
ライダーさん何とか上ろうと思って一生懸命イゴってるの。
もうほんと、気にしなくていいから下山して休んでくれてたらよかったのに。
そう、オッサンは来たくて来たし、こうなるのは予想済みでおまけに楽しんでいる(笑)
むしろ日頃できないことができて感謝してるくらいであります。
いやはやホント貴重な経験でしたよ。
あくまでも爽やかでフラットな林道が好きで、ノンビリとバイクを楽しむオッサンだけど。
あえて色々修行してるのはやっぱりこういうときの為にあるんじゃないかと思った。
ありがと助かった、と何度も言われましたがそんなことはありません。
こちらこそ楽しかったし、この経験値はなかなか得難いものがありましたから。
日々精進。