むかあし昔の百恵ちゃんの唄で、
♪あなたに女の子の一番大切なものをあげるわ
という唄があったが、幼い私はその唄を聴いて、女の子の一番大切なものとは、オルゴールだと思った。
これは、女の子が好きな人にオルゴールをあげる唄だと思った。
何故そう思ったかというと、それだけオルゴールが、幼い頃、そして若い頃の私を彩っていたのだろう。
いや、もちろんこの唄の真意は、思春期にはわかりましたよ。

私が幼い頃は、オルゴールつきの小物入れが随分あった。
大人向けのジュエリーケースにも、オルゴールがついていた。
オルゴール人形もあった。
姉貴が小4で、私が小1の頃だろうか。
父が私と姉貴に、そんなオルゴールつきの小物入れを買ってきてくれた。
私達はとても喜び、当時はちびまる子ちゃんよろしく同じ部屋だった私達姉妹は、夜、交替で片方のオルゴールを聴きながら眠りにつくことにした。

あと、私が読んでいた少女漫画で、意地悪な女の子がヒロインのオルゴールを壊してしまうシーンがあり、ヒロインが
「大切なオルゴールが……」
と泣いていたのだが、その壊れたオルゴールから、素敵な白鳥のネックレスが出てきた、という話があった。
だからだろう、女の子の一番大切なものはオルゴールだと思うようになったのは。

時は流れ、私が社会人になった頃、歌謡曲やJPOP、ロックなどのオルゴールが、デパートに並ぶようになった。
私は自分用には買わなかったが、退職される先輩や、転勤する同僚に、その人のイメージに合った曲をチョイスして、彼らに贈った。
そして、私が初めて一人暮らしをした時、まだケータイはなく、固定電話の保留音にオルゴールを使おうと思い、自分用にも買った。そういや昔、受話器を置くと鳴るオルゴールもあったな。

今は、眠りにつく時、オルゴールのCDを聴いている。
そういえば、今はないなぁ、JPOPのオルゴール。
てか、オルゴール自体、お店で見かけることはなくなった。
おもちゃ売り場へ行けばあるのかに。
私、いつも文具売り場しか見ないからな。

そうだ。
長野にも、オルゴール博物館あるな。
今度行ってみよう。