今の会社は、本当にいい会社だ。
それは、社長が、「仕事の能力」ではなく、「人柄」で採用しているからだと思う。
そして、同時に、私は本当に仕事ができない人間だと、いつも思い知らされている。
何というか、今の会社の社風がよすぎて、今までブラック企業にいた私は、数十年かけて染みついたブラック企業の法則みたいなのを、払拭できないのだ。
この会社は(てゆうか、フツーはそうなんだろうけど)対顧客で仕事をして、新入社員にも、お客様のところへ挨拶に行かせたりして、「お客様」の存在を教える。
私が新入社員だった頃は、お客様の顔なんて見えなかった。
そんな私は、いつも対上司で仕事をしていて、仕事のゴールも、上司に満足していただく(てゆうか、怒られない)ことだった。
満足していただく矛先が突然変わってしまい、何が何だかわからない状態なのだ。
今の私は、新入社員以下だと思う。
そして。
先日、ついに、この会社に入って3年弱。ついに思ってしまった。
「辞めたい」
こんないい会社を辞めたいだなんて、罰当たりな!
と、過去の私に責められてしまうだろう。
でも、過去の私が知らないことを、この会社に入った私は知っている。
今までは、仕事ができなくて辛いのは、それが原因で「怒られるから」だと思っていた。
でも、仕事ができなくて周りに迷惑をかければ、怒られなくたって辛い。
そんな時に、思い出したことがある。
元PFさんが、手紙に書いてきたこと。

 

「できないから辞めよう」という考えはもったいない。
「できないのにやらせてもらっているんだ」と考えるべき。

 

何てきれい事を、と、その時は思った。
でも、今になって、その言葉はとても心に響いている。
当時、私27~28歳、彼女35歳くらい。
私にとってこの時期は、仕事が一番辛かった時期。
仕事の愚痴ばかり書いていたら、文通を断られてしまった。
彼女とはそれっきりだけど、できないのに云々の台詞は、今になって、私を助けてくれている。
これは、ほんの一例。
学生時代、先生や親に言われたことで、その時はわからなくても、今ならわかるという言葉は沢山ある。

例の彼女は、今でも同人活動しているだろうか。
もししていたら、会ってお礼を言いたいな。