今でこそ総務に配属されている(派遣で)私だが、正社員でIT企業にいた頃は、ITなのに、なぜか総務の仕事が回ってきたことがある。
若い頃勤めていた会社では、お客様にお茶を出したり、電話が鳴ったら取るのが、暗黙の了解で私の仕事になっていた。
その頃から、悪夢は始まっていた。
30~40代で勤めていた会社、特に40代くらいでのことだった。
その頃、その会社に総務さんは一人しかいなかった。しかも彼女には小さいお子ちゃまがいた。
お子ちゃまが熱を出した等の理由で、お休みすることが多かった。
その間の総務の仕事は、私がするという暗黙の了解になってしまった。
電話が鳴ったら私が取る。来客の時は私がお茶を出す。
「美伊さん、仕事にならないねぇ」
と、みんな言っていたが、だったらなんで私ばかりにやらせるのか。
そして、社長面談では、
「美伊さんは、他の人に比べて、仕事の能率が悪いよ」
と、怒られる。
総務の仕事を手伝っているからだと言っても、
「言い訳するな! プログラマーはプログラムを組んでなんぼだ!」
と一喝されておしまい。
あれは、総務さんのお子ちゃまがケガをして、総務さんが一週間会社を休んだ時だった。
会社の健康診断について、病院から電話がかかってきた。
社員全員の名前の読みを教えてほしいとのことだった。
最初は電話で対応していたが、昨今の若い社員はキラキラネーム。私も読みがわからない。
なので、FAXでやり取りすることになった。
病院から届いたFAXを受け取った社員さんは、そのFAXを私に渡した。
その時、ちとカチンときた。
総務でもないのに、なんで私が総務みたいな扱いをするの、この人は?
その日だったか、やはり総務さんがいない日の夕方。
トイレ掃除をしていた社員さんが、
「トイレクイックルはどこにあるの?」
と、私に訊いてくる。
唯一わかってくれたのは、当の総務さん。
いつぞやの飲み会で言われた。
「美伊さん、いつも電話取ってくれてありがとう。どうして若い社員が取ってくれないんだろうね」
ということを言ってくれて、社長とかエライさんにも、
「私がいない時に、美伊さんばかりが電話を取るのはおかしいと思います」
と言ってくれて。
「電話を取るのも仕事のうちなので、今日から電話当番を作りましょう」
と、電話を取るのは輪番制になったので、少し私の負担は減った。
私もこれくらいの頃から、手が離せない時に来客とかがあった時に、他の人に、
「お願いします」
の一言が言えるようになったので、少し楽になった。
次の会社でのことは次回に。
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