恋しては振られて……

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「あの人、人を好きになっては振られての繰り返しで、惨めだね」
小中学生の頃、私はそんな風に、みんなに後ろ指をさされていた。
でも、それを最も惨めだと感じていたのは、他でもない、私自身だ。

 

今まで書いてきた通り、私はロンリーウルフの学生時代を過ごしてきた。
そして、恋愛に関しては、ここに書くのも恥ずかしいのだが、書いてしまおう。

小学校高学年頃から、上記のようなことを言われるような行動に出た。
本当の恋をわかっていなかったので、ちょっと気になるだけで、
「これが恋だ」
とか勘違いしてしまった。
あと、気になるのとは別に、
「この人なら私を好きになってくれるかも知れない」
という気持ちで、好きになったりした。
そういうのって、ホントの恋じゃないよね。

 

そんな私も、小六の時に本当の「初恋」をした。
それが本当の初恋なのか、客観的にはどうだかわからない。
でも、私はそう思っている。
彼とは違うクラスだったので、いつも一緒に帰っていた子に、
「うちのクラスの恥だよ、やめて!」
「彼は美伊のこと、なんとも思ってないんだよ、いい気にならないで!」
なんて言われたけど、私は彼女が恋をしたことがないから言えるんだと思い、
気にならなかった。
だけど、クラスの男子が勝手に彼に
「美伊のことどう思ってる?」
って言ったら、あっさり嫌いだと言われたので、私は泣いた。

 

次に好きになった人とが問題だった。
前述の男の子とは違う男の子が、
「あいつに美伊の気持ち言ったんだ、そしたら、明日の放課後中庭に来いって」
ええっ?
それって……。
返事をもらえるってことよねぇ。
例え振られるにしても、本人に言われた方がいい。
私はそう思って、腹を決めた。
クラスの女子は、
「美伊、振られるんだよ、行かない方がいいよ」
と言ってくれた子もいるが、私は怖くなかった。
これまで、数え切れないほど振られているのだ。
今更一つ増えたところで、動揺しない。
そして迎えた放課後。
みんなに励まされ、いざ中庭へ! と思った時、言い出しっぺの男の子が言った。
「美伊、あの話は嘘!」
私は腰砕けした。
聞けば、行かない方がいいと言った女の子も、嘘だと知っていた。
だから、行かない方がいいと言ったのだ。
それが、クラス全員グルになっていたと気づいたのは、卒業して大分経ってから。
その彼とは、結構いい線いっていたのだが、中学に入って、私の失言で、だめになってしまった。

 

中学に入ってからは、完全な「異端者」になってしまったので、
そんな私を好きになってくれる男の子もいるはずもなく。
私も、好きになった人のことは、ひた隠しにしていた。
なのに、ばれたのだ。

 

中三のある日のことだった。
私の席は窓側だった。
ベランダの、私のすぐ近くの位置で、クラスの男子が、私の好きな人の名前を連呼したのだった。
私は困りながらも、無視するしかなかった。
私が「やめて」とか言ったら、そこにいる人全員に、私の気持ちがわかってしまう。
でも、彼は執拗に、私の好きな人の名前を呼び続けた。
私は困り果ててしまい、俯いて、休み時間が終わることを祈った。

 

あと、恋愛ではないけど、忘れられないことがある。
音楽会の選曲係を決める時だった。
音楽が得意な私は、推薦された。
本当は立候補したかったが、私なら、前の年も選曲係をやったし、選ばれるだろうと高をくくっていたのがいけなかった。
最初の票決では、私はめでたく選ばれた。
その時、音楽の先生が言った。
「男子が一人も手を挙げてないいじゃないか」
そう。
男の子にしてみれば、異性に対して「この人がいい」なんて言うのが恥ずかしいお年頃だったのだ。
そして、票決のやり直しになって、悲劇は起こった。
男子が全員、同じ子に票を入れたのだった。
私は敢えなく落選した。
ここで話が済めばよかったのだが。
私がやりたがっていたことに、音楽係が気づいちゃったから、さあ大変。
「○○さんに決まったけど、美伊さんもやりたいみたいだから……」
とかなんとか言い出したので、私は慌てて、
「私はいいよ!」
と言った。
音楽の先生は知らんぷり。
男子が誰にも票を入れないことには文句を言っても、
男子が全員同じ子に票を入れる不自然さに対しては、何も言わなかった。
私は、音楽の先生を恨んだ。
結局、音楽係の計らいで、選曲係は、○○ちゃんと私が一緒にやることになった。
だけど、今でも思う。
「男子が誰も私がいいと思ってくれないのにやったって仕方ないから、いいです!」
って言えばよかったって。

 

私を好いてくれる男の子なんて、この地球上のどこにもいない。
そう植え付けられた小中学生の頃の数々の思い出。

 

そんなことがトラウマになって、去年の誕生日で、生涯未婚率○%の、○の中に入っちゃったのかに、私。