先週、小さな赤ちゃんが全身の力を込めて小さな産声をあげ産まれてきました

その赤ちゃんは18トリソミーという染色体の異常があり、この病気は産まれて亡くなることがほとんどです。胎内で亡くなってしまう事も多いため、やむなく流産という選択をする親も多い中、このご両親は赤ちゃんに生きて逢えることを信じて出産という選択をされました。前回が帝王切開だったために、今回の出産も帝王切開となり予定日より1ヶ月ほど早い出産。ママは「最後の2ヶ月は赤ちゃんに逢えるか毎日不安だった」とおっしゃっていました。
私は手術で担当することになり、前日術前訪問のため病室へ。不安は強いと思いますが、赤ちゃんが産まれる瞬間を、家族が増える大切な出逢いを一緒に手伝わせていただきます、と挨拶をしてママと一緒に泣いてしまいました。ママは「明日逢えるんですね」と安堵と不安が入り混じった表情をされていました。パパは本当に芯の強い優しそうな雰囲気の方で、ママを支えているように感じとれました。
翌日午後、予定通りに帝王切開は行われました。私の病院では帝王切開でも夫立ち会いを行っていて、パパも立ち会いに来られました。37週で1600g、と小さな赤ちゃんが産まれました。赤ちゃんは色が黒くとても苦しそうでしたが、小さな身体全身で産声をあげてくれました。そしてご両親のもとへ…
パパに抱っこしてもらい、ママには赤ちゃんに触れてもらったんです。そしたら赤ちゃんの顔色が少しだけ良くなり、目を開けて大きな声で泣いたんです!とーっても愛らしい可愛い顔で、パパとママに「頑張って産まれてきたよ、会いにきたよ」と言ってるようでした。
そのときパパが赤ちゃんに「おはよう」「おはよう」と何度も何度も穏やかな表情で声をかけました。私はその言葉に深く感動し、涙が止まりませんでした。
赤ちゃんがお腹にやどってから9ヶ月、赤ちゃんが頑張って生き抜いてきて成長し、生きて逢いにきてくれた。だから「はじめまして」ではなく、やっと顔がみれたね、光を感じれたね、と声をかけているような気がしました。そして、赤ちゃんへの労い、感謝、愛情が全て込められた深い深い一言に感じました

通常は手術室での写真撮影は禁止しているのですが、新生児科の医師の配慮で写真撮影が許可され、家族3人の写真をスタッフが交代で沢山とらせていただきました。1つの命が誕生し、手術室は涙と笑顔で溢れていました

結局、赤ちゃんはその後7時間ほどの人生を生き抜き、最期はご両親と3人で過ごし、パパとママに抱かれて静かに息をひきとったそうです。ママは「逢えて本当に嬉しいです。」と泣いていました。
私は看護師をしてきて不思議と18トリソミーや13トリソミーの赤ちゃんとそのご両親と関わらせていただく機会が多くありました。今回のご家族も神様が与えてくださったステキな出逢いでした。そしてまた、命の尊さ、重さ、親の愛情、親子の絆、多くを学ばせていただき、家族で過ごせる貴重な時間を共有させていただいたことに感謝でいっぱいです。
いつもいつも本当に素晴らしいご両親で、私もいつかこんな風に、全てを受け入れ、命を尊重し、愛情を注ぎ見守れるような親になりたいと思いました。
そして、小さな事ですが、この家族が一緒に過ごせる貴重な貴重な時間を多く取り持てて、お役に立てたこと、心から嬉しく思います

4年前の今頃、出会った13トリソミーの赤ちゃんとご家族がいます。今は在宅で過ごしていて、時々逢いに行くのですが、先日ママからメールが届きました

子供の4歳の誕生日会の招待です

4歳の誕生日を迎えられるというのは、本当に奇跡的なこと。
プレゼント何がいいかなぁ


お逢いできるのを、楽しみにしてます

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