✂--------------------------------------------------
5年経過して、ガンになったことで気づけたことがあったなと
思えるようになりました!


◆治療に迷いはなかった◆

山田と申します。あまり話すのは得意ではないのですが、
宜しくお願いします。

2014年4月、47歳の誕生日目前に子宮頸ガン ステージ3bと
診断されました。
腫瘍の大きさは5cm、リンパ節転移もあり、
手術ができない状態でした。
治療は同時化学放射線療法で、外照射28回、
ラルス(腔内照射)3回、抗ガン剤治療を3クール、
フルにやりました。

実は、前年の夏から体の不調がありました。
その時点で、病院を受診して検査しましたが異常は見つからず、更年期だろうということで終わりました。
3~4ヶ月後、調子が悪ければまた来院してくださいとの
ことでしたが、仕事の忙しさもあって半年そのままにしていました。いよいよ体調が悪くなり、
別の医療機関で診てもらったところ、ガンが判明しました。

街のレディースクリニックでしたが、
大きな病院を退官されたと思われる、
おじいちゃん先生という感じの年配のドクターに見つけてもらい、
ガンと告げられました。
その瞬間がいちばん辛かったですね。
号泣しました。
「どうなっちゃうんでしょうか?死んじゃうんでしょうか?
治るんでしょうか?」
と泣きながら尋ねたら、老ドクターはとても強い眼差しで
「絶対治るから大丈夫!」と言ってくれました。
後から思えば、そんな言葉は立場上
なかなか言い切れないはずなのですが、言ってくださった。
その一言で、私は前向きになれました。

というのも、当時、息子が10歳になる小学生でした。
せめて息子が成人するまで生きたい!という思いと、
老ドクターの言葉に後押しされ、治療しようと決心しました。

告知から1週間後に、紹介状を持ってがんセンターに行きました。
5月から治療が始まり7月までの3ヶ月で、
放射線と抗ガン剤治療を受けました。
抗ガン剤は2週間入院して10日空けるサイクル。
放射線は子供が小さかったこともあり、通院での治療にしました。2回目の抗ガン剤治療をした時点で、腫瘍はかなり縮小しました。予定の治療がすべて終了した時、
画像上では腫瘍は消失していました。

なんとなくの勘だったのですが、「今すぐ治療をしないと死んじゃうな」と思ったのです。実際は、それくらい体調が悪かったのです。輸血一歩手前の貧血、疲労感、お腹や腰に痛みも少し出ていました。これはマズイという気持ちがあったので、標準治療(同時化学放射線療法)を受けることに迷いはありませんでした。


◆やっと止まれる◆

治療中はちょっとした安堵感がありました。
というのも、それまでが多忙を極めていて、
毎日バタバタ動いて体を酷使していたので、
「やっとここで止まれる、休める」と、ほっとしたのを覚えています。

ガンを突きつけられると、
「何で私がガンなの!?」と理不尽な気持ちになられる方も
多いでしょうが、私には思い当たる節がけっこうあったので、
このガンは自分でつくったのだと思いました。
当時、仕事の忙しさに加え、
息子の学校や子供会の役員も引き受け、
家事もそれなりにやらないと気がすまなくて、
体をこき使っていました。(笑)
365日、ほぼ自分のための時間はなく、ストレスはマックスでした。

治療のため入院した病室の患者仲間がいい人ばかりで、
仕切りのカーテンを開けたまま、おしゃべりしたり、食事をしたり。大好きな読書もでき、入院生活はわりと楽しかったです。
放射線治療、抗ガン剤治療をしている最中は、
ガンが消えるイメージをしながら受けていました。

予定していた治療終了後は、フォローの治療はとくになく、
経過観察のみです。
実はそれが、不安の種になってしまいました。
主治医が、

「すでに最大量の放射線を照射したので、
もし再発したら放射線治療はできないから大変だよ」

とか、ネガティブな見通しをあれこれ言う。
せっかく3ヶ月治療してガンが消えたのに不安をかき立てられ、
気持ちが不安定になってしまいました。
それでちょっと血迷って、
高額な免疫療法の資料を取り寄せたり説明を
聞きに行ったりしました。
結果的にそのような治療を受けることはなかったのですが、
標準治療が終わった後の1年くらいは、
不安が大きく家族以外の人と関わるのを避け、
引き籠もっていました。

この間は、厳しい食事療法、人参ジュース、冷え取り、
枇杷の葉エキスの湿布、サプリメント、
ウォーキングを一人で黙々とやっていました。
1年ほどやると、体力が戻り、自信もついてきて、
これだけやって何かあっても(再発しても)しょうがないかなと、
だんだん思えるようになってきました。
覚悟ができてきました。

気持ちが上向きになったことで、
この頃から患者会の集まりに出かけてみたり、
仕事仲間と会うようにもなりました。
ずっと引き籠もっていたので、
初めて患者会に足を運ぶのは勇気が要りましたが、
そこでの出会いは心の支えになり、お友達もできたので、
本当に行ってよかったと思います。
ガンの不安が無くなることはありませんが、
今も友達関係は続き、一緒に活動することで、
不安に囚われることはありません。

◆なぜガンになったのだろう?◆

引き籠もっている間に、
「なぜ自分はガンになったのか?」を考えてみました。
私はガンになるまで、自分の体をこき使って、
労ることをまったくしませんでした。
では、どうしてそんなに酷使をしたのかというと、
自己肯定感がもの凄く低かったのです。

「物事がきちんと完璧にできない自分は価値がない」

・・・ずっと思っていました。
なので、必要以上に真ん中より上のレベルに
いかなければならないと思い込んでいました。

その思い込みはどんなことから形成されたのか?
・・・子どもの頃に親に言われた言葉が浮かんできました。

小学生のとき、
「また学級委員になったの!? 
そんな面倒な役ばっかりやって!」

勉強がんばったのに、
「女の子はそんなに勉強がんばらなくていい!」

親はそんなに悪気はなかったと思いますが、
そのような類いの言葉掛けをちょくちょくされました。
がんばったことに対し、褒めてもらえない、
認めてもらえないことに、当時の私は傷ついていたのです。

さあ、そこに気付きました。
じゃあ、どうしよう? 

「完璧でなくていい」
「ありのままの自分でいい」
「自分の体を労ってムリをしない」
「人生を楽しむ」
「楽をしていい」
「生きてるだけで素晴らしい」

意識や思考を変えるようにしました。
いずみの会の初代会長の中山さん、
めぐみの会の織田さんが言われていた、
「がんは心の病でもある」に共感したことを覚えています。


◆人生の振り返りができた◆

体調が回復してきて考えたことが、
元の仕事に復帰するかどうかでした。
ガンになるほど頑張りすぎた仕事は発病の原因でもあったので、思案しました。
ただ、他に何かやることがあるかと自問しても、
これといったものがない。
仕事自体は好きなので、
これからも高めていきたいという思いがありました。
なので、体調を優先しながら少しずつ再開することにしました。
ありがたいことに、現在は仕事の依頼が増えて、
ほどほどにやっていこうと思っています。

治療から2年後に、放射線の晩期障害による腸閉塞を起こし、
2度入院しました。
放射線性膀胱炎も経験しました。
今でも疲れが溜まったり、冷えると、
軽い腸閉塞状態になることがあります。
それでも、後遺症の不安はあるものの、
再発せず5年経過したことはありがたいと思っています。

患者会で出会った仲間や知人の中には、
私より先に旅立った人もいます。
なのに、私は生かされている。
だったら、これからは他人の目を気にせず、
自分がやりたいこと、好きなことをして、
生きていきたいと思っています。

ガンになったことで、今まで自分の生き方、
思い込みを振り返ることができ、
ガンになっていろいろ気づいたことがあったなと
思えるようになりました。
✂----------------------------------------------------
(引用http://www.gan-jiten.com/more/04/3b.html?fbclid=IwAR1q1EYFlSnBJ1CWmt2pmOqdivuC1xrhxPMMZAhg1WQGYhtc_-E6ltcwVN0

癌が分かると悲しみや、恐怖、
色んな負の感情に支配されます。
しかし、山田さんはしっかり自分と向き合って、
原因を見つけ、そして考え方、生き方を変えられた事で、
病気も改善されて、とても素晴らしいですね!

癌の人は、頑張り屋さんが多い。
私も倒れた時に、「やっと休める」と思ったくらいです。

誰かの為に、母親は犠牲にならなければいけない
我慢しなければいけない

と、小さい頃から見てきた母の姿から勝手にそう思い込み、
自分は優秀でなければいけない、
と自分以上の理想を押し付けようとしていました。

自分でいていい事
自分以上にはできない事
自分であるという事

病気にならなければ、身体が声なき声で教えてくれた事。
大切にしていきたいと思う。

ここまで読んでくれてありがとう♡
読んでくれた方が、素敵な一日を送れる様に願っております♡

癌になり、悲しみ、苦しみ、その中で学び、
そして治す事を決意。
その心の変化と、身体の変化、
そして完治されるまでのお話が綴られた一冊。
どの方も、自分の人生を生きられる様になり、
キラキラ生きていらっしゃいます。
楽天

Amazon
 
☝とても勇気、そして希望を貰える一冊で、
心に語りかけられる様なお話でした。
自分は治ると信じ、行動していく事がとても大事ですね。