病気になってみて
こんなに辛い世界があるのかと
こんなに先が真っ暗な道を歩かなければいけない世界があるのかと思った

医師の一言が自分の人生を潰してしまった
病気という烙印が自分を殺してしまった

そう思った

自分の病気について調べても
その先の道へ進んだ人の未来は
明るいものではなかった
自分を重ね合わせると
ますます恐怖が自分を支配した

子供の顔を見る度に
小さいながらに状況を把握し
涙をうっすら滲ませ
不安な表情

誰に会っても
その表情には私の未来を悪い方へ案じる表情だった

あぁ私って死ぬんだ
もう生きている時間って限られているんだ

そう察するしかなく
皆、腫れ物に扱う様に接する

私はもう「病気」に名前も人格も取り上げられ
ただ生かされている存在でしかないのか

そう思うには十分だった

寝ても覚めても
自分は「病気」
何をしていても
自分は「病気」

希望もなかったが
病気になってやっと気が付いた
ただ今日生きている事が奇跡なんだと

奇跡の毎日を送れている
すると「病気」なんて
何てことない事に思えてくる
寧ろ「病気」に毎日を潰されたくない
と思う事が大事だ

怖いという気持ちはある

心配という気持ちはある


でも、どんなに怖がっても、
心配しても、治ってはくれない
思えば思うほど「病気」を形成してしまう

「病気」は寂しがり屋の塊
自分を忘れられた心の叫びの塊なのだ


北風と太陽のお話を思い出して欲しい
北風と太陽が、どちらが旅人のコートを脱がせるか
競争するというお話

北風がどんなにびゅーびゅーふいても、
旅人はコートを必死に守ろうとして飛ばす事が出来なかった

反対に、太陽はぽかぽか旅人を暖めた
心も体もぽかぽかになった旅人はコートを自分から脱いだのだ


いくら冷え切った悲しい思いの塊の心に
北風を当てても治らない
だから温めてあげて欲しい
「病気」を温めるのではなく
「心」を温めて欲しい

ここまで読んでくれてありがとう♡

読んで下さった方が素敵な一日を過ごせる様、願っております♡