病気が発覚した時

どんな気持ちだっただろうか

絶望

苦しみ

悲しみ


恨み

妬み



今まで味わった事がない気持ちがとめどなく流れてきただろう

自分がまさか…

と思った人もいるだろう

やっぱり…


と思った人もいるだろう

自分が病人になるなんて

住んでいる世界がまるきり変わってしまった様な気持ちになっただろう

病気が分かる前の心持ちとは全く違う

絶望した心持ちの毎日

全く晴れる兆しもなく

絶望の先にある「死」が毎日近づいてくるのを

震えながら待たなければいけない世界

…怖い

逃れられない苦しみから

現実を拒否する様に眠りにつく

朝目が覚めると自分が生きている事を確認する

「今日も命があるんだな。
もしかして私はまだ生きなければいけない理由があるんだろうか…」

既に心は支配され

何を言われても

人に動かして貰う事も出来ない状態

しかし、心臓が動く度に

自分の中の「生きている」という意味に興味が出てきた


心がこれ以上這い上がれない位やられてしまって

絶望的で

希望なんてひとかけらもないのに

身体だけは

心臓だけは希望を持っているように思えた


この身体も心もまとめて「自分」

全てで力を合わせたら

どれだけの力になるだろう

今まで勝手に心が背負っていたものが


ふっと軽くなった気がした


大丈夫

大丈夫

私ならきっと大丈夫

心を強くする為に呪文の様に唱えた

心が脆い私だがそれは

温かい言葉

信じたい言葉をすぐに信じる事が出来るという事

気持ちが前を向くと

身体も更に自分に応えてくれた



生まれた時から、どんな時も諦める事なく

心臓は動き続けてくれている

自暴自棄になって


未来に対して悲観的になっても

力強く鼓動で私を励まし続けているのだ

自分には最大の応援団がいる

そう自分だ

これからは自分の為に

自分を大切にし

自分を築いていこう