病気になった

なったというより

もっと前より身体の中にはあったのだろう

私が気付かなかっただけだ

気付かなかったというか

見ない様にしていた

見るのが怖かった



いよいよ病気が明るみに出て

『病気』に浸食されていく自分

死がよぎった時

私がいなくなったら子供はどうなるんだろう

子供はまだ母親が必要な時期なのに

子供の為に『病気』に打ち勝たないと

そう思った

夫の為にも、両親の為にも、友達の為にも…

色んな人が自分がいないと困る

と思った

しかし自分が寝込んで何も出来なくなっても

家族は其々考え行動出来る様になった

子供達は思い思いに「家族」として

行動出来る様になった


家事だけでない

心の繋がりを深いものにしていた



私は今までしてあげる事が愛だと思っていた

しかし、してあげる事で学びを奪っていたのだ



私がいなくても物事は進んでいき

家族の心の結びつきは深くなった

あぁそうか

私が誰かの中の「自分」にすがっていたのだ

人の中に自分の存在価値を求めていたのだ


今ここでいなくなってしまったら

皆の心の中の「自分」は薄れてしまうだろう

そんなのは嫌だ



自分の中の埃をかぶった「自分」を輝かせないといけない

自分が「自分」を認めて「自分」を大切にする

自分の人生なのだから

全ては自分の為

自分の為に生きよう