ホストマザーとブラザーが興奮しながら、
話しかけてくれた内容はこうだった。

私と同じバス停の男の子と、一つ先のバス停の男の子が、
ホストファミリーの家を訪れた。
それもピンポンするなり、奪取して逃げていく様子が見えた為、
ホストマザーは、おかしいと感じた。
そして、ホストブラザーに、

「あの子たちを追って!!」

と、叫んだ。
ホストブラザーは8歳で、ラグビー等のスポーツもしており、
足も速かった。
自転車で逃げていく彼らを裸足で追いかけた。
(ニュージーランドの人は、普段でも裸足で歩いている。)

ホストマザーが玄関先に置かれていた紙を見つけて、
読んだ。
すると、私には絶対に伝える事の出来ない内容が書かれていたそうだ。
彼女は、その紙を握りしめ、車に乗り込んで子供達を追った。

すると、逃げが男の子達は凄い勢いで追いかけてくるホストブラザーとホストマザーが怖くなり、
自分の家に逃げ込んだ。
 

ホストマザーは、ここが家か、と、
親と話す気満々でチャイムを鳴らした。

ドアを開けてくれたのは、彼の妹だったが、
彼女はホストマザーを見るなり、

「He did it! (やったのは彼!)」

と言ったそうだ。
何も知らないのに、妹にそう言わせるという事は、
よっぽどそういう子なのだと、思ったそうだ。

その後、その家の両親、そしてもう一人の男の子の両親と話し合った。
彼らがどういう事をして、どういう手紙を書いたのか、
これからどうしていくのか、を話し合ってくれたそうだ。

話し合いから帰宅した直後、
何も知らない私が家に着いたので、
興奮ながらに出迎えてくれたのだ。

私は自分にされた事に対しては全くショックを受けなかった。
なぜなら、ホストファミリーの愛がたっぷり伝わったからだ。
本当の家族の様に、守ってくれた。
その事が、前のホストファミリーで少し人間不信になっていた私の心を癒しただけでなく、
愛で満たしてくれた。

その次の日は、男の子二人共学校へはこなかった。
数日して、朝バス停へ行くと、同じバス停の男の子が座っていた。
私が横に座ると、とてもバツが悪そうにしていたが、
重い口を開いた。

「〇〇(次のバス停で乗る男の子の名前)の話聞いた?」

謝らんのかい!と、思いつつ、

「知らないよ」

と、答えた。

すると彼はぽつりぽつりと話し始めた。

「春のホストファミリーとの話し合いの後、
〇〇の母親は〇〇の為に警察に電話をした。
警察をはさんで、今までの彼の行動、
彼がしたこと、手紙の内容を読んで、
家族で話し合った結果、
〇〇はこの地域の出入りが禁止になり、
おばあちゃんと住むことになった。」

私は衝撃を受けた。
ニュージーランドでは、自分の子供に対して警察を呼ぶ事。
小学二年生なのに、地域に出入り禁止になる事。
親と暮らせなくなった事。

私のせいで、彼の人生を変えてしまった…。

色々言われた事や、された事に対してより、
ホストファミリーの愛を感じれた事に感謝する出来事だと思っていたので、
傷つく所か、嬉しかった出来事としていた為、
そこまでする必要は正直ないと思った。

しかし、私にはもうどうする事も出来なかった。
毎日毎日ぽっかり空いた彼のバス停を通り過ぎる度に、
彼の幸せを願うしかなかった。


家庭の事も警察=国と一緒に解決できる選択があると、
大人だけでなく子供も安心出来ると思う。
後々に、ホストマザーが元夫とトラブルになった時に、
子供が震える手で、すぐに警察に連絡していた時に思った。

人種差別は、人の心が生む事。
国を超えて、人種を超えて、その人を見る事、
それが一番大事だと思った。

そして私達も、日本人として生まれて、
日本人としての誇りを持ち、
自分の責任を持ち、
行動していかなければいけないと思った。

ここまで読んでくれてありがとう♡
読んで下さった方が素敵な一日を過ごせる様願っております♡

 

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