私が病気が発覚してから、義両親もとっても心配してくれていた。
特に義母は、現役の看護師さん。
私が倒れた時、静岡県の病院の看護師さんが、
義母が看護師と分かると、
「これね、まだ本人には見せてないけど、
頭の画像と検査結果。
ちょっと見といて。」
と、あっけらかんと見せてくれたそうだ。
さすがの義母も、
まだ若い私が脳腫瘍になったという画像は、
とても衝撃的だったそうだ。
後でその話を聞かせてくれて、
「あの伝え方はないなぁ。」
と、笑いながら教えてくれた。
関西に引っ越してから、車で30分程の場所に住んでおり、
今まで一年に2度程しか会えなかったのだが、頻繁に会える様になった。
結婚の決定や(以前の日記に詳しく書いています)、
その後娘が生まれるとなった時、
東京まできてくれ、レンタカーを借り必要なベビー用品を全部揃えてくれる様な、
超行動派な義母。
しかし、私の脳腫瘍の事については全く聞いてこなかった。
主人には時折聞いていた様だが、私にとても気を遣ってくれているのが伝わった。
ある日、義母からLINEが来た。
「春ちゃん、今月暇な日ない?
結婚式した所でランチでもしよう!」
日時を合わせて大阪駅で待ち合わせをした。
ホテルに着くと、結婚式をした時と変わらぬ優雅で高級な場所だった。
レストランまでの道のりは、前撮りをした時の思い出が鮮明に思い出され、
「結婚式ほんまに良かったなぁ!
ここに来ると、あの時の思い出が蘇ってくるな!」
と、お義母さんの顔もほころんでいた。
あの時はがんもなく、ただただ幸せを噛みしめていたな。
まさかその10年後がんになっているなんて、夢にも思っていなかった…。
しかし、
またここに来れた喜び、そして自分の足で歩ける幸福感、
自分を大切にしてくれるお義母さんとの出会い。
10年前には、当たり前だと思っていた事に感謝出来る様になっている自分に気が付いた。
あぁ、ありがたい事だ…。
しみじみと深い感謝の気持ちが込み上げてきて、胸がいっぱいになった。
レストランでは、お寿司を食べる事になった。
私は魚介類が苦手。
私の実家は、海から離れた所だったので、
魚介類の生臭さが子供の頃に苦手になってしまった。
しかし、お義母さんが食べたいものだし、
昨日までの思い込みは、今日の人生を楽しむ事に対してマインドブロックしている事が多い。
今日は、今日で新しい一日とし、色んな事に挑戦しよう。
そう心に決めた。
カウンターに二人で座り、板前さんが目の前で丁寧に握ってくれた。
鮮やかな包丁さばき、無駄のない動き。
集中してお料理を仕上げていくのだけど、お客さんの気持ちも考え、
さりげなくお話しもされる。
彼がどれだけ仕事に実直に向き合ってきたのか、
お客さんにお料理を楽しんで欲しいかが分かった。
お寿司は、素晴らしかった。
こんな美味しいお寿司を今まで知らなかった。
何の雑味もなく、生臭さも全くない。
搾りたてのかぼすや、目の前でおろされたわさびの香り、
酢飯、そして新鮮なネタ。
全てが調和されて一つの作品として出来上がっていた。
一番少ないコースを選んだのだが、
これ以上ない満足感だけしか残らなかった。
お義母さんは、
「春ちゃん、身体の調子が良くなったのが見ているだけで分かる。
倒れた時、その前に会った時も、やっぱり無理していると感じていたよ。
家事も育児、仕事まで本当に頑張っていたよね。
でも、やり過ぎているんじゃないかって、本当に心配していたよ。
考え方も素晴らしかったけど、やはり偏っていたよね。
姑やからちょっとでも言うと気分を悪くさせてしまうと思って言えなかった。
今話していて、あの頃と考え方も変わり、
そして穏やかな雰囲気になったのが分かるよ。
子供の為に、家族の為に必死だったんだよね。
私はあなたの考え方、行動をずっと応援してきたし、
尊重するよ。
でもね、無理はしないで。
そして今のままで笑っていて。
私はいつでもあなたの味方だから。」
嫁姑問題は少なからず色んな家庭にあると思う。
私の中にも確かにもやもやがあった。
姑だけでなく、色んな人に対して自分の考えが絶対だと思っていた時期があった。
お義母さんにすら、食べ物について色々お願いしていたが、
心の広い方で受け入れ、出来る範囲で改善してくれた。
そんな考えで自分を縛って、人に押し付け、
私の考えに反対する人を批判する度に自分を傷つけている事を知らずにきた。
それでも家族はいつも私を支えてくれていたのだ。
「ありがとう」という言葉を言う度に、
沢山の批判した人達の顔を思い出された。
人に、どれだけ嫌な思いをさせてきたのか、
またその嫌な思いをさせた分以上に、
自分が自分の気持ちや態度に嫌な思いをしていたのか、
思い出す度に恥ずかしくなり、
申し訳ない気持ちも湧き出てきてかき消そうとしたくなった。
しかし、自分と向かい会う為に辛い思いをさせた人に心の中で謝った。
また自分の気持ちをないがしろにしてきた事。
自分のやりたい事もなくし、わくわくする気持ちも全くなくなっていた事。
『主人の人生に従い、
家庭に縛り付けられる。だから主婦として、完璧であらなければいけない人生』
と思い込んでいた。
しかし、自分の本当の気持ちはそうではなかった。
自分で人生を切り開きたい
と、心の奥底では思っていた事に気が付いた。
自分の気持ちを押し殺した10年間に対しても、自分に謝り、
許可出来る様になった。
そして、自分を認める事、そして他人を認める事がだんだんと出来る様になってきた。
人から見たらまだまだだと言われるかもしれませんが、
日々精進を胸に進んでいきます。
ここまで読んでくれてありがとう♡
読んで下さった方が素晴らしい一日を過ごせます様に願っております♡
「言葉と心理技術」で病気を改善する事が出来ていらっしゃる方の一冊。
病気は、何のために「やっているのか?」と問われます。
過去に遡って、言われた言葉、出来事、または自分の思い込みで病気になっているのを、
解明し、人々の病気を治癒されています。
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治った人もいますが、心を変える事が出来ないと治らず痛い出費になってしまうので、
注意して下さい。