私が自分の人生で唯一未来を取ったことがある。

それが妊娠だった。

4年前の妊娠は

毎日フラッシュバックで
壮絶で
妊娠を辞めたくて
死にたかった。

だけど

あの当時の唯一の希望はお腹の子だった。

『死にたい』
『妊娠やめたい』

そう思う度に

『ごめんね、違うの!居なくならないで!』

と、よく謝っていた。

4年前。

実家の荷物を取りに帰った時に

『これが最後だな』

って思って

モルくんの写真と動画をたくさん撮り

悲しませない為に「またね」と嘘をついた。

本当はモルくんに会いたい。
会ってモルくんに触りたい。

だけど

お腹の子とモルくんを同時に取ることは出来なかった。

モルくんを取ればもれなく母と義父が付いてくる。

愛する者を取るには愛する者と決別しなければならなかった。

息子くんは私にとって【希望】なんです。

それは3年経っても変わらない。

だから

これでいい。

これでいい。

これでいい、と、言い聞かせるしかない。

モルは私が居なくなった時の為の子。
って、ひそかに私が思ってた。

愛犬3匹中

2匹は母っ子
1匹はおじいちゃんっ子。

モルはおっちゃん子にする為におっちゃんメインでお世話をさせた。

寝る時もおっちゃんの部屋。

思惑通り、おっちゃん子になった。

おっちゃんが死んで悲しみに暮れてないだろうか…。

俺の足がなくて寂しくないだろうか…。

遊んでくれる人がいなくて退屈じゃないだろうか…。

会いたいよモル…触りたい…

最期の時にそばにいられなくてごめんね…

最期の時に看取ってあげられない…それが辛い…