彼とお別れしてから早いもので6年も経つ。
今年の七回忌のタイミングで、頑張ってる奥さんを元気づける為にグループ数人が集まった。
彼が居なくなれば関係する人たちのは途絶えてしまうと彼女は思っていたらしい。
一緒に来れなかった人達から託された花籠を仏壇に供え、在りし日の彼との思い出に盛り上がる。
行動的な彼が居なくなり、あまり出かける事がなくなったと聞いた。
「じゃあ聖地巡礼じゃないけど、彼の好きだった場所に行こうか」と彼女を連れ出す。
神社や食堂や展望台。
みんなかなりの盛り上がりで笑いが絶えることはなかった。
「楽しかったからまた集まろうや」の締めの言葉で解散。
彼女は改めて彼の立ち位置がわかったみたいで
「あれから6年も経つのにこんなに集まってもらえるとは思わなかった」
「彼のおかげですょ。そもそも彼が居なかったら僕らみんな出会う事なかったんだから」
彼女は頭を下げたまま頷く。
帰ってから、彼女が祭りの後みたいな空虚に浸ってないかと気になりメールを送った。
「私達は彼の意思を継ぐ遺産の様なものです。
彼を語りあうと言う事はまだ生きてるのと同じです。
そして誰も彼を語らなくなった時が本当のお別れだと考えてます。
今回の集まりは彼が手招いたもので、彼はすごく喜んでいると思います。
あの時はこんなに話せていなかったから、とても新鮮で刺激的ですごく楽しかったです(^^)
また集りましょ(^^)
会食の時話した、若さと健康のヒケツ。
1日4回笑って4回感動して。
は達成されましたね。かなりはみ出ましたけどね(^^)」