母は、3月の大腸癌の手術で入院したときに、認知症が始まった。

入院の手続きをしたときは、あまり深刻に考えていなかったが、

物忘れが前より顕著
今話したことをまた聞く

と言うようなことを言ったら、
認知症が始まってるので、
抑制する許可をください

と言って抑制の同意書をテーブルに置いた。

これって、どういう意味ですか?

と聞くと、

術後、体内から管を出して傷口から浸潤するものを体外に出さなければならない。
認知症の人は、その管を抜いてしまうので手足をベットに拘束します。仕方ない措置です。

と顔色ひとつ変えず淡々という。

拘束をしない代わりに、誰かしらが泊まって見守ることとなった。

しかし、それは想像を遙かに超えた、厳しい時間だった。


続く