そもそも特性化高校(実業系)を選択したのは、子供たち本人の意志でした。
長女の場合、中3の秋になって進路希望を学校に提出する時期になってから、
「ソウル女商(=ソウル女子商業学校の略)に行きたい」
と突然、言い出しました。
それまでは進路について特になにも言ってなかったので、
当然、ふつうに人文系(普通科)に進むものと思っていたのが、
思いもよらぬ発言。
聞いてみると、中3の春に、高校の広報担当学生たちが
中学校を巡回して行う「高校説明会」でソウル女商のプレゼンを聞いて、
その時から「ここに行きたい」と思っていたのだとか。
予想外のことでしたが、ソウル女商は開校100年を超える
伝統ある商業高校で、その昔、女子が進学する大学といえば
梨花女子大しか存在ないような時代には、大学に進学できる女子は
ほんのわずかだったので、一般的に優秀な女性学生はソウル女商に
進学することが多く、多くの優秀な女性たちを輩出してきた超エリート校
として名の通った高校。
女子の大学普及率も非常に高くなっている今でこそ、
昔ほどの「超エリート校」感覚は薄れていますが、それでも
韓国人で「ソウル女商」を知らない人はいない有名な高校です。
うちは夫もソウルの工業高校→ソウルの大学進学というルートを
経た人なので、実業系のメリット、デメリットも体験しているのですが、
ソウル女商の場合、かつてほどのエリート感はないといえども
いまだに企業からは引く手あまたの優秀な商業高校だという点、
卒業生の人脈が韓国社会にしっかり根付いている点などで、
ソウル女商進学は基本的に歓迎モード。
私の場合は、日本で地方の普通高校を出て、それなりに名前を
知られている大学に進学し、大学生活が非常に充実していたことと、
その大学に進学したことのメリットを実感することが多かったため、
正直、「大学生活体験させてあげたいなあ~」という思いがありました。
あと、長女は私と基本的に性質が似ていて、
大学に進学するなら文学部系が向いているだろう思っていたので、
「商業系」というのがまったくピンときませんでした。
(私が会計、簿記などにはいっさい関心がなかったので…)
…が、いちばん重要なのはやはり本人の意志。あとは、適正とか。
とにかく、ソウル女商に関する情報がこちらにないので、
秋に行われるソウル女商の学校説明会に、夫と長女の3人で
参加することにしました。
(まき)