娘二人をソウルの特性化高校(実業系)に送ってみて良かったこと…
というのはいろいろあるのですが、そのうちの一つはなんといっても
「時間があり余っていた」ということではないかと思います。
ほんとに時間が「余って」ました。
何しろ平日は、学校が終わってそのまま帰宅したら5時までには家に着きます。
あ、ちなみに娘たちが通った高校をお伝えしないと、情報としてあまり意味がないと思うので紹介しておくと、
長女:ソウル女子商業高校
次女:東邱(トング)・マーケティング高校
となります。
長女の学校は、我が家から片道1時間、次女のほうは片道45分の距離。
日本だと放課後に部活動があるわけですが、娘たちも二人ともトンアリ活動
(部活動)に参加しましたが、いずれも授業開始前の1時間が活動時間。
(長女は中国語、次女はキリスト教系の奉仕活動をしてました)
なので、放課後はフリーなんです。(^_^;)
もちろん、詰め込みが身についている韓国のことなので、
長女や次女の学校の学生たちも、放課後にコンピューター学院や
簿記・会計学院などに通う子供も多いです。
一般的には、そういった学院に通わないと授業のレベルについていくのが難しい…と
言われていたりするのですが、うちの場合、結果的に長女はいっさい学院に通わないままでしかも成績は全体のトップクラスを維持することができ、次女は長女に比べて学習能力が少し劣る面があるので、コンピューター操作と会計を学びに約1年ぐらい学院通いをしました。
そのため、長女は学校が終わったら、すっかりフリー。
実業系の場合、中間・期末試験の一般科目は人文系(普通科)ほどレベルが高くないため、試験前にある程度勉強すれば点数が取りやすく、それ以外の専門科目でも、結果的に試験前2週間程度、集中して勉強することで成績はトップクラスでいけました。
試験前だけはさすがに「試験勉強」に集中するような形になりますが、それ以外の時期はものすごい余裕。時間、ほんとに有り余っていて、週末なんか友達と映画見に行ったり、ノレバン(カラオケ)に行ったり、ショッピングに行ったり、読書したり、好きなことができました。
次女のほうは学院通いが週3日、1回2時間だったので、長女に比べれば忙しかったと
いえますが、それでもそれ以外の時間はほぼフリー。
試験前だけ集中して勉強して、それで全校上位30%ぐらいからスタートして、
最後は全校10位内に入れるところまでいきました。
次女はアイドルの追っかけが専門なので、週末ごとにやれテレビ局の公開録画を
見に行くだわ、サイン会だわ、コンサートだわと、こちらも超フリー。
小学生の頃までは、あらゆる面で自信がなく、なにごとも「できない、できない」と思い込んでいた次女が、アイドルの追っかけを通して、自分で行き場所を検索し、その場で知り合ったファンたちと友達になりながら、情報交換しあってたくましくどこでも一人で出かけていく姿を見ていると、こういう生活ができてよかったな~…と、親としてはしみじみ思ったりします。
あ、あとまあ、資格試験用の勉強時間というのが少しあります。
でも、これもうちの子供たちを見ている限りでは、そのためにすごく時間を割かれるといった感じはありませんでした。
人文系(普通科)に進学していたら、毎日夜9~10時頃まで学校で勉強、
その後、さらに学院(塾)に行って帰宅は夜中の1~2時などという、
日本人には想像を絶するハードな生活をしなければならず、実際、大半の
子供たちはその生活をこなしているわけですが、まあ、もちろんどちらがよいか、
よかったかということについて、現時点で結論が出るものでもないのですが、
それでもやはり余裕ある、人間らしい生活ができたのはよかったな、と思ってしまいます。
ただ重要なことは、それだけフリーで余裕があるから学校で学ぶレベル自体が
低いのかというと、そうではない!ということなんですよね。
ここがポイント。
「学校の教育力だけでも、十分社会生活に適応できるだけの
能力と社会性がつく」、ということなんです。
ここは、私がほんとうに「すごいな~」と思うのと同時に、ありがたく思っている部分です。
次は、そのあたりについて紹介してみます。
(まき)