秋夕の名節も過ぎて、中間試験を準備する時期。
中3の次女は、そろそろ進路の方向性を決める時期に入っている。
長女のソウル女商(서울여상)進学に続き、次女も結局は
「特性化高校(특성화고)」を目指すことになりそうだ。
内申成績のためにソウル女商は難しいが、その次のランクの
商業系(ビジネス、マーケティング)関係を本人が考えている。
中学の内申成績平均、上位30%が入学枠。
1年生の時の成績が50%代だったので、それ以降成績を徐々に上げて
先回の1学期の期末では19%まで上昇したものの、1年生時代の
成績が脚を引っ張って合格できないのでは…という心配があって、
本人としてはこの2学期の中間、期末でさらに成績アップを
目標としているところ。
それにしても…。
私は高校時代、「東京の私立大に行きたいな~」とか、
「美大行って、絵描きたいな~」とかいうのが夢で、職業的には
「雑誌の編集者やりたい!」という目標はあったのだが、
正直、「就職」とかいうことを考えての進学、という観点など
頭の片隅にもなかったような気がするが…
長女が進路を決める際もそうだし、今回の次女も、本人たちが
考えているのは、「よい就職先」なのである。
別に、「うちはお金ないから、大学行けないよ」と言って育てた
わけでもなく、親の方はふつうに人文系(日本でいう普通高校)に
進学して、まあ、できれば大学ね…と思って育てていたのだが。
それよりも、この国の現実というものが子供達にとっては
大きいらしい。
つまり、「いい大学出ても、就職先ないよ」という。
それならば、確実に就職できる道を選んで、その後、夜間で
大学は出ればいい…と、実に冷静に、現実的に考えられる
子供たちの姿を見ていると、ある意味、カルチャーショックを覚えたりして。
まあ、幼稚園や小学生のうから、父親の職業だとか会社での役職
とか、(時には給料?)、家の広さとか冷蔵庫やテレビの大きさが
子供同士の話題になる国ですからねえ…。
我々のようにテレビドラマだのアイドルだのマンガだのが子供同士の
話題である日本人とは違いますわ。
勉強はほとんどしなかったけれど、大学生活をその分、遊びまくって
人生で最も楽しい思い出は大学時代…と思っている私にとっては、
ちょっと寂しい世界ではありますけど。
「就職が多少、困難でも、キャンパス生活送ってほしいな~」という
欲がチラッとね。どうしても出てきます。
でも、実際にはソウル圏の大学に入ることすら簡単ではなく、
それこそソウル圏内の上位大学を出たところで就職がろくにない…
という現実をみると、(特に高学歴になるほど、女子学生は厳しいと
昨日も、ニュースで出てました)
「う~ん、これが現実か。子供のほうがしっかりしてるということか」と、
思わざるを得なかったりして。
ま、しかし、子供たちの従姉妹(25歳)も、うちの長女と同じ
ソウル女商を出て、ソウル江南の貿易会社に就職し、その後、
ソウルの中央大学の夜間に合格して通いだし、この2月に無事、
卒業する予定なのですが、昼間は仕事、夕方は大学、休みの日は
勉強と、傍から見ると超多忙でたいへんそうでも、日曜日には
キリスト教会に通い、しっかり恋愛もしているのを見ると、
こっちが心配するようなことでもないか…と思ったりも。
韓国人、パワーあるしね…とか。
(子供たちは、私にはない韓国の血が流れてますのでね)
良いとか悪いとかの問題ではなく、なにか子供たちを見ていると、
「私とは違う」、ということを強く感じさせらます。
「親と違う」なんて、ある意味当たり前といえば当たり前の話ではあるが、
そこに日韓の様々な「違い」というものも見え隠れしてしまうんですよね、
うちは、実は夫も大学は経営専攻だったので、もし次女が
商業系に行くと、家族の中で私だけがそちらの勉強を専門でしてない人に
なるのですが、私自身はネットビジネスの実践者なので、
「え~い、こうなったら家族総出でネットビジネスでも大きくやるか!」と、だんだん韓国人っぽい発想になってきている母なのでした。
(まき)