えみこです


ああ~。まだまだ、祭祀の名残りが頭の中で

 

 渦巻いて、どうにもこうにも調子が悪い、、、


 

  たとえば、朝、


  フツーにりんごを見ても


  
ソウルの教育ママ



 つい、積み上げてみたくなったりする。


 


  
ソウルの教育ママ


 栗や棗、梨をみても右に同じ。


 どうやって高くこんもり盛るかを

 

 つい考える。


 お供え用の形に

 

 ナイフを入れてみたくなる。



 
ソウルの教育ママ



  ソンジュサンという家の神様に対するお供えの果物は


 切らずにそのまま出しますが


 普通のお供え膳の果物は、我が家ではこうして


  皮の一部を剥いて供えます。梨なども。




  この2013年の秋以降に結婚した30歳前後の


  女性が、私の周りに三人います。


  彼女たちは、世間では老処女(ノーチョニョ)と


  呼ばれていたのですが


  結婚後は、セ セクシ (新嫁さん)となりました。



  さて、長かった老処女生活にピリオドを打って


  嫁生活に入った彼女たちのうちの一人と


  昨日の晩、「初めての嫁としての正月」について


  長電話をしました。



  「もー信じられない!」



  と嫁入り先であったことのあれこれを


  彼女はプンプン怒っていました。


  

  私は


 「そーだろ、そーだろ。


  そうなんだよ。


  嫁にいくとそういう扱いになるんだってば、韓国の田舎って


  むくわれないというか、


  これくらいやって当然と思われてるしね、


  そりゃ損な立場だよ。


  合理的に考えたらあれもこれも許せなくなるよ」



 私は前から彼女に


  「いくら韓国人であったとしても


   嫁に行った先での人間関係を知らない人が


  『韓国ってこうなんですよ~』と


  言い切っても


  私は話半分くらいにしか聞いてないからね。


  (先日、そういう人に出くわした)


  娘としての立場で生きる韓国と


  嫁としての立場の韓国は


  別世界だから!!」



  「いまなら、それがよ~く分かります!」


  と彼女は強く同意した。



 私は日本人だけど


 娘として生きた日本と


 嫁に行ってからでは同じ日本でも


 かなり違うだろうと思う。



だからいくら私が日本人であっても


 「日本のほんの一部は知ってますが


  私の知らない世界もたくさんあると思います」と思っている。

 



 韓国で、嫁に行った先で、


 嫁がいい扱いを受けるかどうかは


 「秋夕」「旧正月」などの家族行事に


 どれだけ早く来て、働いたかとか


 そういう要素も影響するけど


 実家から、『立派な付け届けがどれだけ来たか」

 

 とか。


  (牛肉セット・カニセット・大海老セット・高麗人参セットなどなど!


   さまざまなバリエーションがあります!)


  これは私のような外国人嫁には


  ありえない実家からの援護射撃です。


 

  といっても、日本の母に国を超えてまで


 「付け届け忘れないでね!」というのも馬鹿らしいので


 一度も頼んだことはありません。


 頼めばやってくれそうですが。


 時期もずれてることだし。


  

 この時期、


 シオモニに

「いくらお小遣いを渡したか」とかいう部分も


 かなり大きな要素だったりします。




  だから毎回欠席の嫁であっても


  「すみません。今回も行けなくて」と口でいいながら


  しっかりまとまった額の入金がシオモニの手に


  入ったりすると


  嫁のワルクチがぴたっと止まったりするのも

 

  ある意味現実で、、、、ははは。


  その嫁は「能力がある!」(ヌンリョク イッタ~!)と


  逆に褒められたりする最近の風潮なので


  私は、「韓国でご先祖まつりに心を供えてるって、あれ


   かなりうそ臭いなあ、、、」と思っています。



  長電話した新嫁さんとは別の新嫁さんの家に


  旧正月が終わったあと訪問したとき


  こんな形のりんごがありました。



  ①
ソウルの教育ママ


さっきのりんごと比べてみましょう どこが違うでしょうか?



ソウルの教育ママ



①のりんごは、りんごの上部の皮を剥いたもの


 
ソウルの教育ママ


 この形で上を切り取ったのです。




 下の写真はりんごのお尻から切り取ったもの。


 私の周囲の家では


 お供えの果物の切り込みは下部に入れます。


 その理由のひとつは


 上部を切り込むと、かなり深くえぐらないといけないからです。



  新嫁さんの家に

  

 上部を切り取ったりんごがあるのを見て


 「これ!あなたがやったんでしょ!」

  

 というと


 「なんで分かるんですかあ? そうなんです。

 

  これ下の部分を切らないといけないのに


  私知らなくて、上から切っちゃって


  お供えとして使えなくなっちゃったんですよ!」


 「私もおんなじことして


  怒られたことがある!!


    嬉しくなっちゃった!!」




  ということがありました。



  このめんどくさい韓国の「嫁の世界」


  かなりわずらわしいことが待ってと


  各自知ってはいながら


  それでも入ってきた三人の「新嫁さん」たち。


  勇気があるわ~


 


  がんばりましょう!


 今は、あなたたち子供がいないから


 それでもまだいいけど


 出産するとこれまた、、、、と


  いうことは私の胸にしまっておいたのでした。


  まだ彼女たちが経験もしてないうちから


  いらんこといわんとこ。


  私の経験だけがすべてじゃないし。 


  今年の旧正月はいろんな意味で私にとって『新しい」のでした。(えみこ)