えみこです


 今回の徳島帰省で行った場所のひとつ


  徳島市入田町の願正寺です。



 なぜそこに行ったかというと


 ここには秀吉の朝鮮出兵時に、


 朝鮮からつれてこられた


 女性のお墓があることが


 2012年中に分かったからです。



 

  寺だから、誰かいるだろうな~ と思って行ってみたら

 

  あれ?だれもいない


  しかもなぜかこのお寺の庭に


  こんなもんがある。

  
ソウルの教育ママ


  こ、これは、、、韓国の国宝に指定されてる多宝塔のミニチュアです。


  (大きさ四分の一)



  

ソウルの教育ママ



  なんでここにこんなのがあるの??





 朝鮮人女性のお参りをしたくて


 寺の墓地のほうに行ってみたけど


 どれがその朝鮮人女性の墓だか分からない。


 つれてきた武将の名前は分かっているので


 きっとその家の墓所にあるのだろうと


 思ったけどぜんぜん確定できない。




 
ソウルの教育ママ


 我が家にある朝鮮人のお墓と形が似てるから


 これ?とも思ったけど定かではない。




 しょうがないので一度家に帰って


 お寺の電話番号を調べて電話をかけてみた。



  住職さんは、平日は別の仕事を持っててお寺にいないそうだ。


 週末の午前中にまとめて寺の用事をするので


 週末の午後なら寺にいますよ


  と教えてくれたので


  再訪。



 ありがたいことに、ここは私の実家から車で10分でつく。



  住職さんが教えてくれた朝鮮人女性のお墓はこれだった



  
ソウルの教育ママ



 
ソウルの教育ママ

墓には、高麗館女と刻まれている。



 この女性は10代のはじめにつれてこられたそうだ。


  名前は「福」 お福さんと呼ばれた。


 85歳くらいまで、ここで生きたようだ。


 つれて来た武将の妻になった。



 賢い人だったらしい。いろんなことを


 この地方の人に伝えたという話が残っていると


  住職さんが教えてくれた。



 最初ここにつれてこられた女性は二人だったのだけど


  一人は土地になじめず

 

  自殺してしまったそうだ。

 

  そのお墓もあったそうだが


  今はどこにあるのかわからない。



  住職さんも「ええ、最初は女性の墓が二つあったと

  

   きいております」と。



 ここからそう遠くない場所に「福屋」という


 とてもおいしい和菓子のお店があるのだけど


 「お福さん」となにか関係があるのかな。

 

  まあ「福」って、ありがちな名前だから。



  住職さんに


 なんでこちらの庭に


 韓国の国宝のミニチュアがあるのか聞いてみた。



 こういうわけだった


 徳島市内の親韓家の女性が


 自宅の庭に多宝塔を置いて暮らしていたのだけど


 高齢で亡くなられた。


 ご親戚が「この塔、どうしようか」となったらしい。



 たまたまこの観正寺の裏に住んでる方が


 その女性の親戚だったそうで。


 それでお寺に「こんな塔があるんですけど、寺におきませんか?」


 という話を持ってきたらしい。



 寺まで塔を動かしてくれるというし


 ちょうどお寺の庭を造ってる最中だったので


 住職さんが「いただきます」と返事し


 多宝塔はこのお寺にやってきたそうだ。



  「それじゃお福さんの墓があるから、


   多宝塔置いて鎮魂しようか


   っていうんじゃなくて、偶然なんですね」



  「そうなんです、あとから気がつきました

  

   ああ、そうだった。うちの墓所に、、、って。」



  ということで


 なぜか、寺の庭に「多宝塔」が置かれているというところに


  「お福さん」の墓はある。



   へえ、面白いなあと思った。


   でも「お福さん」の墓があるところに


   あるのが、一番しっくり来るよね。


   徳島に寺なんていったいいくつあるかわからん位あるのに


   その中で、偶然ここにくることになったってのは不思議な話。



  ここからすぐそばに


  韓国人金昴先さんが住職をつとめる大日寺がある。


  この金さんもそうだけど


  「韓国人である」ということを誇りにし


  「日本人に良い影響を与える私!」という強い意志と


   自尊心をもって生きている。



  今回の帰省で、金さんはいるのかなと


   大日寺に電話したところ


   「住職は外国です」ということでした。


  今回はお目にはかかれず韓国に帰ってきたけれど


  とにかく立派な外国人です。何せ志が高い。



  韓国のド田舎で市場のおばちゃんに


  「ひどいこといわれたあ~~!!」とブログに愚痴ってる私とは


  だいぶ違いますね。




 


  1600年くらいに(正確には1594年らしい)


  徳島に流れ着いたお福さんも


  まわりに良い影響を与えて生きたのだと思います。



  400年たってもそこにお墓が残ってて

 

  私のようにそれを聞きつけてお参りにくるものがいたりね。


  県外からも時々「お福さん」めあてで来るそうです。


  最近来たのは東北の方だったそうです。



  お福さん、ありがとうございます。


  私も韓国でがんばりまーす!


  と感謝の気持ちで夫婦で墓前にご挨拶しました。


                   (えみこ)