えみこです


2013年一月の日本帰省の折


家族で向った韓国関連古代遺跡を紹介します。



 香川県坂出市の城山(きやま)遺跡です。


ソウルの教育ママ



これです。これ。


またこの形態。


ソウルの教育ママ




なんとこの遺跡、高松カントリークラブというゴルフ場の中にあります。





 坂出市の文化振興課に、遺跡は見学可能なのか


  電話したところ



 「ああ、それは高松カントリークラブに電話してきいてみてください」という。



  ゴルフ場に聞くの??と不思議に思ったのですが


  電話してお願いしてみると


  とーっても愛想の良い声で


  「おまちしておりまーす!」と綺麗な女性の声が帰って来た。



  「こちらにいらっしゃるお時間は


   何時くらいになりますでしょうか?」


  「一時くらいかなと」


  「では、その時間にお待ちしております!」



  お待ちって、、、一般のゴルフ場の人が観光客の案内してるの?


  一体これはどういうことなんだろ?


  市の職員が常駐してるとか、出張してるとかじゃなくて


  なんでゴルフ場の人????


  と思いながら向かい


  ゴルフ場の建物に入ったら


  きれーなお姉さんお二人が


  立ち上がって


  「おまちしておりましたあ!  ○○様!」と出迎えてくれて


   心底びっくりした。



   私たちはゴルフ客じゃないのに


   ゴルフ場の中の遺跡をみせてもらいたいだけの人なんですけど


   この大歓迎はなんなんでしょ! 


  いいんですかあ??

 



   そして奥から中年の男性が現れた。


   手嶋さんという方だった。


   この方が、私たちの人数を見て、


   自分の車に乗せて案内するか、どうかを見定めた。



   うちの場合は五人なので無理だと判断したらしく


   手嶋さんの車について、うちの車がついていくことになった。


   手嶋さんは大変手際よく、てきぱきと遺跡の場所に


   連れて行ってくださり、


   流暢に説明までしてくださる。


  いっつもこの方がこれやってるんだなってのは


  聞かなくても分かった。



   案内の途中、私はふと手嶋さんに聞いてみた。


   「あの~。これってゴルフ場の仕事じゃないと思うんですけど


   なんで、手嶋さんが、これやってるのでしょうか?」



   「私の他に、やる人いないし。


   それに勝手にゴルフ場に入ってきた人に


   怪我とかされたらそのほうが困るんですよ。


   だから来る人は引き受けて案内しているんです!」


   ということだった。


    ほお~そうだったのかあ。こんなありがたい人がいるから


   こうやって日本の古代史ファンも育つんだよねえ。


   どうもありがとうございます。




  霞がかった日だったので


  綺麗には見渡せないけど


  海の向こうは岡山


  間には橋が架かってる


  瀬戸大橋。


  その間には水島のコンビナート群



 天気がもっと良いと、もっと良く岡山が見えるそうだ。


  古代、工場とか無くて空気が綺麗だったとき、

 

 それで人々がもっと裸眼の視力が高かった時代は


  もっとクリアだったかな。

   
ソウルの教育ママ



うちの夫は手嶋さんに


’ここからもうちょっと下の場所からは


何にも発見されてないんですか?’ と聞く。




ソウルの教育ママ




何も見つかってないそうだ。



うちの夫が言うには、


百済式の築城というのは


城壁一重じゃないので


ここに一つ城壁があるとしたら


その下にももう一回り二周り


囲まれてた可能性があるという。





あの辺ですけどね


、あの辺からなんにもでなかったですか?と


手嶋さんに聞くと


’あの辺は戦後それほどたたない頃に


 急いで工事された部分だから


 さあ、あったとしても、そのままにされちゃったかもしれないし


 わからないですねえ”という。





あったかもしれないし、なかったかもしれない。



ちょっとキリが晴れてきて


 岡山が見えてきた。



 これくらいの距離なら、波の様子さえ見れば


 十分、船で行けるんじゃないのかなってくらい近い


  間に島もあるし。




 なんか因幡の白兎のお話を思い出す島の形だなあ。


 ワニだかサメだかなんかを並ばせて


  「数を数えてあげるから」といって


  橋代わりにしようとして、


  渡りきる前にタネをばらしちゃったから


  その場で皮をむかれちゃった可哀相なウサギのお話。




  

手嶋さんの案内について


ゴルフ場一番の高台にも登る。




 


 山の下から二匹の犬を連れて


 散歩に上がってきた初老のご夫婦と遭遇



  世間話になる。


 ほうほう、奥さん 韓国から、それはまた。

  
ソウルの教育ママ




  
ソウルの教育ママ


こちらのワンちゃん

 

ダルマシアンじゃなくて


イングリッシュなんとかという種類らしい。



 こうして毎日好きに歩かせてるせいか


 二匹とも 人懐っこくて性格が良い。


  


 このコにかなり肉がついてたので

 

 うちの夫が「妊娠中ですか?」と飼い主に聞いた。


 帰って来た返事は


 「ただのメタボです」



  
ソウルの教育ママ


うちの子供たちは犬の登場に大喜び。


 山頂で大いに犬と遊ぶ。



  帰り際に


 うちの夫が「頑張って痩せろよ!」と犬に言ったので


 私が通訳した。


 


 犬の飼い主は、


 うちの長男をちらっと見て


 「ボクも頑張って痩せてな」といった!!


 うちの長男は


  「なんでボクだけに~~!!」と日本語でその場で怒る。


  子供たちには日本語通訳は要らん。



  おとうさんこそ「日本語頑張ってな!」



  
ソウルの教育ママ



 ラストに手嶋さんが


 連れて行ってくれたところ。


 
ソウルの教育ママ


 石の下に敷石があったので



 もしかしてこれってコインドル?なの?と思ったのですが


 そうではなかった。


 祭事用に使われたようではあるけれど、墓とは言われてない。



  組まれた跡が石に残っている。




  手嶋さんに、こんなに親切に

  

  案内していただいたのに


  ご飯を食べる時間でもない。


  コーヒー一杯飲んでもらえるところもゴルフクラブに戻らなければ


  周囲にはなんにもない。


  手土産ももってきてない!


  あ~どうしよ。 



  手嶋さんは「そんなの、べつに全然いいですよ」と


  いうことで、そのまま行こうとするので


  せめて住所を教えてもらった。


  

  手嶋さんが、私の話す韓国のあれこれを


  とっても面白がってくれたので


  徳島から私が関わった本を送らせていただいた。




  夫もこの坂出の遺跡に満足。



  帰り道、かなり遅くなったので


  高松市に寄るか?どうかを決めかねていた。


  以前、屋島見学の際、


  お世話になった平岡さんにもご挨拶に行きたい。


  高松のラジオ局のよしかわさんにも会いたい。

  

  どうするか、といってるうちに、高松のインターを過ぎてしまった。


  ああ、、、、残念。



  ちょっと足を伸ばせば、岡山だってある。


  岡山には岡山で


 以前古代遺跡を車で


  案内してくださった方が住んでいる。



  子供づれで何箇所もハシゴするのは


  とても無理で、こんな近くまで来てんのに

 

  その方々に「不義理してるなあ」と思いながら諦める。 




  うちの子供たち、基本的には何でも食べてよく寝て


  日本でもいつも元気だけど


  長時間無理させると、疲れが出てくる。当たり前だわな。



  ああ!私はきっとこの子供たちが家から巣立ったら


  足からジェット火炎が噴射して、飛びまくると思う。




ソウルの教育ママ



   


  いつ来るんだそんな日は??


  



  家にかえってすぐ


  私は手嶋さんにお礼状を書いていた


  (これがまた時間が経つと書けないモンなんで)


 


  うちの夫は


  「こらあ、夕食どきなのに、何呑気に手紙かいてんだ!


  見てみろ、お母さんが支度してるじゃないか!

  

  手紙はあとで書けよ!」


  というので


  ムッときて


  「あんたが、日本であっちこっちに行きたがって。


    (それも超マイナーな場所ばっかり!!)


   

  行く先々でお世話になった方々に


   せめて礼状だけでも、と思って


   その度に書いてんのは


   一体どこの誰だと思ってんだよ!!


   全部、あんたが行きたがった場所なんだから


   ほんとなら自分で書けよ!


   日本語で私が書くレベルの文章


   書けるモンなら書いて見やがれ~


   食事の支度なら、手紙も書けないあんたがしな!!」



  と夫を盛大に罵っていたら


  夫はうちの母に助けを求めた。


 


  「おかーさん。ボクはいつも韓国でこんな風に

   

   ひどいこと言われて苛められるんですよ


   助けてください~!!」と



 韓国でもなにかあると「お母さんに言いつけてやる」と

  


  「ごめんなさいねえ。 えみこは昔からこんなコで


   全然変わらないわねえ  ほほほ」


  とにっこり笑っていた。



  この母は私がどこでケンカしようが


  なにをしでかそうが、


  あまり動じず、おっとりして


  「あら!まあ!そうだったの!」と

 

   いう感じで、大変フトコロ深く受け止めてくれるので


  私は母から


  細かいことを指図された記憶がない。




  横槍が入ったので


  お礼状を書くスピードが遅くなったけど


 手嶋さんにお世話になったのはホント。


  感謝の気持ちをてんこ盛りにして


  本と一緒にゴルフクラブに送った。



  

  夫と一緒に「マイナーな遺跡」に行きながら


  楽しいのは、こういう人との出会い。


  なんだかんだいって、私もとっても楽しいです。



  実は夫より楽しんでたりして。      (えみこ)






 


   



  


  


  

 

 


 











  うちの夫は言うんだけど、


 言いつけたところで、どうなるか。


  うちの母は、





ソウルの教育ママ



ソウルの教育ママ