選手達の素晴らしい活躍を見ていて、つくづく思うのは、
オリンピックは「いかに普段通りの実力を発揮できるか」の
勝負なのだということです。

オリンピックに出場するほどの選手達ですから、
実力にそれほどの差はないはずです。
しかし、自分の気持ちを好調なときの状態に切り替え、
実力を発揮できた選手と、それができなかった選手の間には、
雲泥の差がついてしまう……。
私達の仕事や試験、面接なども同じだと思います。
普段通りの力を素直に発揮できれば、うまくいく。
ぜひ、今までに紹介した「ハッピータッチ」や「ハッピーシアター」を利用して、
緊張する場面でも、自分の望む結果を出してくださいね。
さて、今週の一言は「夢に向かって」です。

みなさんに「夢」はありますか?

「夢」といっても、壮大なものばかりが夢ではありません。
こんなことをはじめたい、こんな状態でいたい、こんな仕事につきたい、
そんなささやかな望みだって、立派な夢なのです。
「夢のある人がうらやましい」
「夢に向かって頑張っている人っていいな」
……そんなふうに思ったことがあるなら、
自分でもしっかり夢を形にしてみましょう。
まず、
「あなたは何がしたいですか」
「あなたの好きなことは何?」
この問いにすぐに答えることができたら、
夢はその延長線上に見つかりそうです。
でも、答えにつまったとしても、心配ありません。
「特別したいことはない」
「とくに好きなことなんてない」
「自分に何が向いているのかわからない」
そう答える人が多いのですが、いろいろ話をしているうちに、
みんな必ず夢を見つけます。
そして、夢に向けて何をしたらいいかを考えるようになり、
一歩目を踏み出しています。
たとえば仕事について、どんな風に仕事をしたいのだろうかということを、
ひとつひとつ自分に問いかけてみましょう。
「それは、ひとりでできる仕事? それとも誰かと一緒にやってゆく仕事?」
「パソコンは使う? 使わない?」
「じっくり集中して考える仕事? それとも外へ向かってゆく仕事?」
「人が相手? それとも物が相手?」
「外での仕事? それとも、屋内?」
どんなことでもいいから、
ひとつひとつ問いかけて答えを出してゆくのです。
すると、自分がしたいのはこんな仕事かも……と、
だんだんはっきりしてくるはずです。
決して他人と比べたり、流行に流されたり、
まわりの意見に振り回されたりしてはいけません。
答えが外側にあると思うと、
いつまでたっても見つかりません。
答えは必ず、「自分の中」にあるのです。
そのために、自分の中にあって、自分のためになっていて、
これからの人生に活かせることを探すことから始めましょう。
これまで生きてきた中で経験してきたことや成功体験、ワクワク感、
嬉しさや喜び、苦しみながら頑張って手に入れたもの、
そして辛かったけれど大切な教訓を得た失敗……そんな人生の宝物が、
あなたの「夢」のヒントです。
次回は、この宝物を探す方法についてお話しましょう。

