美空です。
『羊と鋼の森』は
先月、映画館で観て号泣した話。
山崎賢人さんが主演の
ピアノの調律師の話だ。
その原作が本屋に山積みにされていて、
なんとなく手に取った。
映画で号泣したとはいえ、
スピリチュアルや心理学のような
勉強のための本しか読まなくなっていた私は
ぱらっとめくったページに
星のことが書いてなかったら
買わなかったかもしれない。
(私の名前のルーツが星にあって
ルーツに関わるものに触れるようにしている)
私のこころを震わせたのは
純正律と平均率の話。
本の一節から抜粋、要約したのがこちら
↓↓↓
ほぼすべてのピアノの調律に使われるのが
一オクターブを均等に十二に分ける平均律。
隣り合う音同士の距離が
均一に設定されるため、
音の組み合わせによっては
濁りが生じてしまう。
対して、
音の響きを優先したのが純正律。
転調すると使えなくなってしまう、
という大きな弱点があるが
一音ずつの周波数の比が整数になるように
規定されており、美しい和音になる。
↑↑↑(ここまで)
これを読んだとき、
自分が歌うときのことを思い出した。
ずっと音楽に親しんできたけど
私には絶対音階はない。
その代わり、
相対音階ならある。
ポーン、と鳴らされた音に対して
三度(例えばドに対してのミ)で
ハモることができる。
私はずっと
ハモりパート(アルト)を好んでやってきた。
その理由は
ソプラノは高いから、とか
主旋律を歌うには表現力がいる、とか
はたまた
主旋律だとつまらないから、
かと思っていた。
だけど
本当の理由は
『真ん中の音がすべての和音を司る』
ことを知っていたからなのかもしれない。
ドミソの和音を鳴らしたとき
ミの音がちょっとでもずれると
和音の色が簡単に変わる。
真ん中の音って
音楽を聴いているときに
聞き分けることは難しいけど
実はものすごい大事で
だからこそ私は
ずっとアルトを歌うことに
こだわってきたのかもしれない。
三つの和音が
ちょうどよい距離感で鳴ったとき
鳴っていないはずの音が聞こえてきたり
びびびび、って音の振動が聞こえたりする。
あのときの感覚が
たまらなく好きなんだ。
うわぁ、
なんてマニアックな(笑)
私がこの本を読まされたのは
もしかしたら
このことを思い出すためなのかもしれない。
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