大丈夫なの?阪神タイガース
フジ騒動の時に一躍世間的に有名になった村上ファンドが、
阪神電鉄株の38%以上を大量取得しました。
村上ファンドといえば、これまでも上場企業の株式を大量に
取得しては、株主利益を最大限にするように、さまざまな
要求を行ってきました。
商法上、株式会社は株主のものとなっているので、当然といえば
当然の権利だと思いますが、本当に会社は株主のものだと
言い切っていいものか、個人的には疑問に思います。
会社には、経営者を含め、そこで生活の糧を得るために、多くの
従業員が働いています。
経営者を含む従業員は、長いスパンで会社利益が向上するように
行動します。
(アメリカのように、次々と転職していく社会の場合は、別ですが)
一方、株式を所有する投資家の多くは、株式が値上がりすれば
売却して値上がり益を狙います。
その場合、長期的視野に基づくというより、短期的に株主利益が
最大になるように行動します。
この点が問題になってくると思います。
今回の阪神電鉄の場合、短期的な視点で言えば、タイガースを
株式上場し売却したり、甲子園などの優良資産を売却すれば、
莫大な利益を上げることが出来ます。
ですが、長期的な視点で見れば、必ずしも会社の利益になると
言い切れないと思います。
アメリカ的な思想で、企業は株主のものだと言い過ぎると、企業も
単なるマネーゲームの道具になってしまうのではないかと心配です。
今回の場合、阪神電鉄株を長期保有する事なく、充分に利益が
出た時点で株式を売却すると思いますが・・・。
ちなみに、私はタイガースファンでありませんが、タイガースは
阪神タイガースであるからこそ、多くの人に愛されているのだと
思っています。